岸田首相が米国訪問中だ。裏金問題でそれどころではないはずなのに、なぜ?逃げたのか、呼ばれたのか。「日米首脳 新時代の同盟目指し声明」などというニュースのヘッドラインが出ている。「新時代の同盟」ってなんだ?
首相は歓迎式典で、「共通の価値とコミットメント(関与)により結びついた両国の協力はグローバルなものとなり、宇宙から深海までをカバーする広さと深さを兼ね備えたものになった」と述べた。その後の会談の冒頭では、「今や日米は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を先頭に立ってリードする立場にある」と語った。
まもなくその座を追われるかもしれない首相が、この時期、急遽米国を訪問して、勝手なことを語っている。バイデンだって、いつまで大統領の座にいることやら。
日米の防衛産業の連携を促進するため、当局間の定期協議を開催し、優先分野を特定する。ウクライナ支援で米国の防衛装備品の生産体制が逼迫(ひっぱく)していることを踏まえ、「ミサイルの共同生産」を議題とする。地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)や関連部品の生産を日本が担う案が浮上している。
話のほとんどは防衛関連らしい。
どうやら、岸田氏はバイデンに呼ばれたのだろう。
「至急、来て欲しい」と。
バイデンは大統領選を控えている。米国民から人気を得ないといけない。
そのために、どうして日米防衛産業の連携を強化するのか。
米国から兵器を買うだけでなく、日本でも作れ、と。
もう8年くらい前だったか、米国に出張した際、現地の人たちとの会話で
「中国と戦争? 冗談じゃない」
というコメントを何人からか聞いた。
米国は中国を敵視しているけれど、戦争をする気はない。
経済制裁はする。しかし、もしも、一戦を交えるとしたら、それは韓国や日本にやって欲しい。後ろから米国は「頑張れ!頑張れ!」と声をかけるのだろう。
米国は核兵器を持っている国とは軍事対決はしない。
経済封鎖をするだけだ。
憲法を改正しよう、という意見は日本人の意見なのだろうか?
それとも、日本に戦って欲しい米国の意向なのだろうか?
そもそも戦争を放棄した今の憲法は米国が立案した。
それを変えようとしたら、米国が反発するはずだけど、そうではない。
過去の日本の首相たちも、やたらと太平洋の向こう側に向かって
「憲法を改正します」と叫んでいたような気がする。
トランプは、「守って欲しければ、もっと金を出せ!」と言う。
「なんで俺たちが、お前たちを守らなければいけないんだ?」と。
それは、日本に対してだけでなく、EUに対しても同様だ。
そもそも覇権ってなんだろう?
ロシアの脅威、中国の脅威・・・。
確かにロシアが勢力を拡大したり、中国がこれ以上勢力を拡大したら
なんだか嫌な感じがする。
だけど、米国の勢力が強いことはいいことなのか?
米国は攻撃してきた国には、原爆投下も平気で行った。
無差別爆撃もした。
少なくとも、ロシアも中国も他国に原爆攻撃をしたことはない。
ロシアも中国も爆撃機で無差別攻撃、絨毯爆撃などしたことはない。
(ロシアも中国も自国民を大量殺戮したことはある)
今、大量殺戮を行っているイスラエルを応援しているのは米国だ。
日本のマスコミのほとんどは、イスラエルを非難していない。
もしも、中国と台湾の有事の場合には、沖縄の米軍はどう動くのだろう?
まさか、一斉にグアムに退避するのでは。
「あとは、日本軍と韓国軍が台湾を支援せよ」
とか言って。
戦争が起これば、まずは軍事基地がある場所が一番危ない。
最初の攻撃対象になるだろう。
そういう意味では、沖縄は極めてミサイル攻撃を受ける可能性の高い日本領土と言える。
「沖縄には原発がないから安心」なんて馬鹿げたことを言った歌人が昔いたけど。
米国は日本を、戦後二度と米国に逆らわない国に仕立てた。そして、今、番犬にしようとしている。悪い奴ら(ロシア、北朝鮮、中国)が来たら、「行け!」と噛ませようとしているように見える。
「そんなことはわかってるよ。だけど、じゃあ、どうすればいいんだ?」
とあなたは言うでしょう。
そう、どうしたらいいのか。
その辺が「政治」なのかもしれない。
何が一番日本にとっての国益なのか。
日米は、「価値観を共有する同志」なのか。
どういう価値観だろう。
自由? 民主主義?
戦わず、相手を威嚇するのだったら、日本も核兵器を持つべきなのか?
こんな花々が咲き誇る春爛漫は平和だからこそだ。
日本を二度と戦場にしてはいけない。
平和を維持するためには、お金と兵器と軍隊が必要なのか。
それとも、共産党の言うように、「外交努力で近隣諸国と友好関係を築きあげるべき」なのか。「べき」はいいけど、相手を見て、モノを言わねば。
難しい。
今日もいい天気です。