地上波TVで観ました。

題名:『タクシードライバー』(原題: Taxi Driver)1976年米国映画

監督:マーティン・スコセッシ

脚本:ポール・シュレイダー

音楽:バーナード・ハーマン

出演:ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター

 

あまりにも有名なこの映画を観たのは何度目か。ベトナム戦争で海兵隊だったトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は病んでいた。夜は眠れず、人付き合いも苦手だった。そんな彼がNYで深夜のタクシードライバーになる。麻薬と売春で退廃したこの街を彼は毛嫌いし、できれば一掃したいと思っていた。

 

 

 

 

そんなある日、たまたま逃げるようにタクシーに乗ってきたのが12歳の娼婦アイリス(ジョディ・フォスター)。彼女を買って、何もせず説教する。そして、翌日の昼にランチをともにする。「こんな仕事はやめろ!」と。

 

 

 

 

当時、ジョディーは13歳、そして、ロバートは32歳?

 

トラヴィス(ロバート)は、アイリスことジュディーを救い出すために、体を鍛えて、銃を買い、自分は死ぬ覚悟で何かをしようとする。

 

 

 

真面目で繊細な彼が、真剣に戦う準備をしている場面は狂気の恐ろしさがある。

 

 

やがて、大統領候補の演説場所に、モヒカン刈りにして、サングラスで現れたトラヴィス。すぐにシークレット・サービスに怪しまられ、彼は逃げる。

 

 

 

しかし、その後、トラヴィスは売春宿に乗り込み、アイリスが絡む組織のチンピラ、悪党を次々と射殺していく。

 

 

 

 

彼の行為はやがて、少女を組織から救い出したヒーローのタクシー・ドライバーとして新聞に出る。

 

 

狂っているのは彼なのか、世の中なのか。

数えきれないほどの名作に出演したロバートの初期の傑作だ。彼が笑うと怖い。狂気を演じたら右に出る人はあまりいない。

 

 

売春婦に説教する男は現実に結構いるらしい。しかし、世界で一番古い職業は売春と泥棒と言われているほど歴史がある。お金がなければ人は生きていけない。類人猿から人間になって、お金に支配されるようになってからは、売春も泥棒も裏金も横領も脱税もなくならない。カトリックの聖職者たちは少年を犯すし、政治家たちは裏金で私腹を肥やすし。

 

 

大統領候補を狙うトラヴィスと、ジョン・レノンを射殺したチャップマン、安倍首相を暗殺した山上は、どこか共通点があるように思う。