jinjiのだりやめ日記
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大吟醸 又兵衞 / 四家(しけ)酒造・福島県

 

精米35%
極上山田錦
日本酒度+3.5 酸度1.5

 

今夜、口切

 

 福島県いわき市の酒蔵。大吟、吟醸以外はずいぶん昔から頂いていたが、辛いのが好みとしては口に残る甘さが気になっていた。ところが、さすがに大吟醸。詰められた瓶のごとく、透明感のある味わいがたまらく深い。媚びていないし、淡々と酒造りに邁進されている様子が想像できる。

 あっさりと鯛の酒蒸しに合わせて、裏山で採れた柚子の残りを少し刻んでのせる。両者の控えめな味が立ち、旨さも倍増した。

 

 

 

 

 

酒魂 手取川 / 吉田酒造店・石川県

今夜、口切

 超有名どころの酒は何度もいただいているせいか、飲む前から味の記憶が蘇っていかん。十分な吟醸香に続いて、まったりした味わいが舌の真ん中あたりをゆるゆる揺らいで味を染み込ませる。淡麗好きからすると、先代社長の息子さんが醸す同酒造店「吉田蔵」の方が好みではある。
 家庭菜園で掘り出した新ジャガを肴に頂く。川べりに降りたこともある手取川を思い出しながら、新ジャガに塩だけつけて皮もむかずパクリとやる。

純吟 黒龍 / 黒龍酒造・福井県

今夜、口切

 福井の銘酒「黒龍」がラインナップも充実して求めやすくなった。福井県は十数年前から定期的に訪れている土地で、歓迎の酒席では必ず出していただくのですっかりファンになってしまった。軽やかな吟醸香が立ち昇り「黒龍がやってくるぞ!」と、脳内に準備が整う。酒造好適米「五百万石」らしい、なめらかな口当たりと上品な味わいが脇を固める肴の味を引き立てる。うまい。

菊水・夏季限定大吟醸生原酒 / 菊水酒造・新潟県

今夜、口切

 薄いブルーのエンボス瓶が涼しげだ。ワンカップから、オーガニック吟醸酒といったユニークな酒種まで、幅広い商品展開を試みる菊水酒造の醸す、精米歩合40%の夏季限定酒。
 様々な味を想像させる華やかな吟醸香から始まり、口に含むとしっかりした旨みが舌に絡まるように染み込んでゆく。いかにも原酒らしい深い味は、あっさりした夏の肴を迎え入れるに最適だ。

純米生酛・爽快冷酒 / 大七酒造・福島県

今夜、口切

 「酒は大七 うまさは 第一」。このネタで呑めるほど福島では浸透した名コピーのようだ。海外でもBig Sevenと呼ばれて親しまれていると聞いたことがある。創業250年を超える福島県二本松市の酒造。
 夏にかけてぴったりのデザインに思わず手が伸びた。精米歩合69%。久しぶりに純米酒を口にする。しっかりした「ニッポンシュ」に酒呑の基本を思い出して、ニンマリ。あっさり、こってり、どんな肴でも、スイスイ入ってゆく。呑み過ぎてしまう。

旭鶴・純米吟醸 / 旭鶴・千葉県

今夜、口切

 客人に頂いた2本目の酒は、千葉県佐倉市「旭鶴」が醸す純米吟醸。蔵のモットーにある「酒はあくまで料理の脇役。香りはフルーティーであっても強すぎず、味はしかっりしながら飲みやすく」のとおり、典型的な淡麗辛口の純米吟醸である。
 酒造好適米の代表格「山田錦」を55%磨き、丁寧に仕込まれている。わずかな吟醸香と淡麗なくちあたりが口内を過ぎてゆくと、メロンを思わせる残り香と味が余韻を残す。肴はなんでも合いそうだが、今夜は蛸に、家庭菜園で採れた今年初めての胡瓜を添えた。リピートしたいほど、好みの酒。

明鏡止水 甕口・無濾過生原酒 / 大澤酒造・長野県

 客人からの頂きもの。「日本酒が好きだ」と連呼しているわりには、本当に頂戴するとそのありがたさに言葉も出ない。座を共にして口切する気分はなんとも言えない幸福の時。
 「槽より滴り落ちる甕より直汲みした」というだけあって、フレッシュな口当たりに生原酒らしい若さを感じる。そのわりには重厚で、舌全体にジワリと染み込んでくる味わいが実に心地いい。よって肴を選ばず、何味でも従わせてしまう「怖いもの知らず」が時期限定の酒らしく、旨い。

垂水酒 ・無濾過生原酒 / マスカガミ・新潟県

今夜、口切

「舟口から搾りでる新酒をそのまま充填した春の便りといえる味わいです。一回限りの瓶詰めにつき数量に限りがございますので、お早目のご注文、お買い求めをお願い致します」。と酒造HPからメッセージがあるように、この時期限りの限定酒。最後の1本が専門店の冷蔵棚で手招きしていた。

スパークリングを思わせる若い口あたりと、トロリとした酒香が新酒を頂いた気分を盛り上げる。強目のアルコール度数がいつもとは違った酔いかたをさせてくれた。・・・美味い。

脂のうすい初鰹を肴に用意すると、個性豊かな味の生原酒によく合った。

黒部渓谷 幻の瀧 ・大吟醸/皇国晴酒造・富山県

今夜、口切

 新潟は言わずもがな、無意識に北陸、日本海側の酒を選んでしまうのは、飲みやすさと味の透明感だと思う。初めて口にする皇国晴酒造の大吟醸。軽い吟醸香が鼻腔に届くと、淡麗な味わいが舌の隅に染みるがごとく伝わってきた。好みとしてはもう少し「酒」らしさがあってもいいと思うが、暖かくなるこれからには打って付けだ。
 水には並々ならぬこだわりがあり、水洗い、仕込、蔵内の掃除に至るまで、北アルプスの雪から解け出した「清水(しょうず)」と呼ばれる日本名水百選の水を使用している。米は酒造好適米の「五百万石」。
 淡麗にはできるだけ濃い味は控えたい。鯛の酒蒸しに、木綿ごしの冷奴で決まり。

越後 雪紅梅 " 雫しぼり " ・純米大吟醸/長谷川酒造・新潟県

今夜、口切

 四合瓶で5,000円を超えてくるのだから、旨くないと呑む方も納得しない。(とは言うものの、頂き物)
 酒造好適米「美山錦」を寒冷期に仕込んだ純米大吟醸。もろみを酒袋に詰め、滴り落ちる雫酒を氷温貯蔵した限定酒。
 フルーティだが決して押し付けがましくはなく、解けるように舌へ馴染んできた。のこり香も悪くなく、喉を過ぎると日本酒独特の旨味だけが残像のように口内へ留まった。
 初鰹を豪快に生姜だけで頂くと、海から届く春の息吹が聞こえてくるようだ。

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