共通テストの結果は雨のち晴れだった。最初に自己採点の点数を見たときは絶望だったが、極端に難化したとのことで、判定ツールの結果は希望だった。

第一子は2回目の受験だ。前年は京大のみに出願したので、共通テスト後はひたすら京大の過去問をやった。今回は、前期・神戸大学、後期・三重大学だ。共通テストでやらかしたので、神戸大学合格は安泰ではない。第一子の出願後、出願者が少ないと予想されていた神戸大学文学部も三重大学人文学部後期も、締切間際になって大きく出願者が増えた。とくに三重大学は歴史的に多くなった。他の受験生も、どこに出願したらいいか迷っていたのだろう。気持ちはよくわかる。うちの子のライバルではあるが、みな、これからの日本を背負っていく人たちだ。悔いのないよう全力をつくしてほしいと願う。

合格の可能性を当て込んで出願したものの、前期も後期も厳しくなった。出願が増えれば合格ラインもあがる。とくに三重大学人文学部後期は前年、歴史的に少なかっただけに、合格ラインが大幅に変動するだろう。共通テストでやらかした第一子は届かないかも知れない。

まずは、神戸大学に全力をつくす。京大の過去問は豊富にあるが、神戸大学はそうではない。神戸大学の出題に近い問題集と過去問を併用した。手ごたえとしては合格が期待できる。共通テストでやらかした分をひっくり返すことは希望がある。

第二子は、京大の過去問ばかりやった。出願者は予想より増えたが、どのみち第二子は今年の合格は見込めない。高校2年生が夏休みに京大を受験するようなものなので、超飛び級になってしまう。

そうはいっても、第二子の伸びは想定を上回る。京大の問題にそこそこ対応できている。すくなくともちんぷんかんぷんではない。合格が厳しい(というか無理)ことはまちがいないが、急速にせまりつつある。

京大の文系数学は5問出題される。40年前も同じだった。文学部に現役合格した私は、数学が大得意で、二次試験当日の数学が簡単すぎて困った。せっかくの得意科目なのに、これでは差がつかないではないか。何度も見直しして満点だと思った。会場から出たら、予備校が模範解答を配っていた。ありえないミスを2つもしていた。日常では絶対にやらないミスだ。何度も見直ししても見おとしていた。これもあり得ない。あり得ないことが起こるのが入試だと、痛感した。それでも8割ぐらいは得点できたと思う。合格後、他の文学部合格者が、「数学がめっちゃ難しかった。ぜんぜんわからんかった」と言っていたので、ひっくり返るほど驚いた。数学は大きく差のつく科目だ。数学が0点で合格する人がいると聞く。ただ、数学が得意であれば、文系はめちゃくちゃ有利になる。ちなみに、前年、京都大学総合人間学部を受けて圧倒的な差で落ちた第一子は、数学が満点だったら、他の科目がそのままでも合格していた。

第二子は、京大の数学について行けるようになってきた。5問中、1~3完ぐらいできそうだ。他の科目がしっかり得点できるなら数学がこのぐらいでも合格できるだろう。全部の科目があと一歩なのだが。

第二子は、京大生協が斡旋するホテルに宿泊する。入試は2日間なので、前日から2泊だ。もちろん、親は同伴しない。前日夜、「おちついて、ふだんどおりに」とメッセージを送ったら、「合格するから、安心してくつろいでろ」と返事が来た。高校の勉強を始めて1年半弱で京大に受かるはずはないのだが、このずうずうしさこそが、第二子の最大の長所だ。

第一子は神戸のビジネスホテルだ。神戸大学の試験は1日なので、1泊となる。受験時の宿泊は4回目なので、慣れただろう(これ以上慣れなくていいけど)。下見もこなし、落ち着いている様子。

2人を同時にホテルへ送り出したわが家では、本人よりも落ち着かない。どこの親も同じだろう。第二子にあとで聞いたのだが、ホテルから京大まで受験生をバスで送ってくれる。その際、自分以外の受験生はすべて母親がいっしょだったそうだ。母親+父親が一緒という受験生もいたそうだ。私は同伴するなど考えたこともないのでびっくりした。試験会場でも親がいっぱいだったそうだ。40年前にはそんな光景はなかったと思う。京大だけかと思ったら、神戸大学でも同様だったらしい。

さて、試験が終わって、2月25日夜、第一子が帰ってきた。手ごたえは悪くないようだ。前年の京大は試験後、満面の悲壮感だったが、今年はやや笑顔。本人は、合格したかも知れないという。甘くはないだろうが、期待できるのはうれしい。ただ、数学が3問中、大問1+小問1の正解だというから、半分くらいの得点だろう。英語・国語がしっかりできていれば合格するだろうが、英語・国語も微妙らしい。

第二子は得意のずうずうしさ全開で、本人の言を聞くと、合格するかのように聞こえる。数学も2完できたとのことで、今の段階では上出来すぎるほど上出来だ。

合格発表まで、2週間ほどだ。前年の第一子は合格発表を待つこともなかったが、今年は2人とも合格発表を待つことになる。40年前に私も経験したのだが、苦しい日々だ。

第二子は京大しか受けていないので、不合格なら来年へ捲土重来だ。

第一子は、なんとしても今年で決めたい。神戸大学不合格なら、三重大学後期を受ける。神戸大学合格発表が3月9日で、三重大学後期試験が3月12日だ。ホテル泊なので、3月11日にホテル入りをする。当然ながら、ホテルは出願後すぐに予約をいれてある。神戸大学不合格ならその後があわただしい。神戸大学試験後、そのまま三重大学後期試験の準備を始めた。要約と意見文を毎日練習。さらに、神戸大学に合格していればそのあと手続き等がどうなるかも調べた。マンション、アパート、寮も調べた。合格していればすぐに動けるように。

本人も落ち着かないが、親も落ち着かない。第三子、第四子も気になる。2年前までは受験に縁がないと思っていたのに、いつのまにか、世間並に受験生家庭だ。神大が3月9日、京大が3月10日。私の頃は京大の掲示板に合格者が張り出されるので、会場まで見に行った。4人に3人は落ちるので、会場は嗚咽、号泣で満ちていた。今はWebでの発表だ。本人が確認するまで、他の誰も見ないことにしている。間もなくだ。
 

 

 

難関国立大学であれば、受験勉強は二次試験対策をメインにすると思う。二次試験ができれば一次試験(共通テスト)はほっておいてもそれなりに高得点がとれる。一次をメインにしたら、二次では高得点が難しい。

第一子も第二子もとうぜん、二次試験を念頭において勉強してきた。

共通テストは1月なかばなので、その1カ月前ぐらいから、共通テストに特化した練習をする。二次試験に自信のある受験生は共通テスト直前対策の期間をもっと短くするかも知れない。第一子も第二子も、二次試験に自信があるわけではないので、まずは共通テストでできるだけ高得点を確保したい。

各予備校が共通テスト予想問題を販売している。20回分ほど買い集めた。第一子と第二子にそれぞれ買ったので、まとまった出費になった。が、それでも塾や予備校に行くより安い。

12月中旬から、2人とも、共通テスト予想問題にとりくんだ。着手時点では、第二子より第一子の方が大きく上回っていた。十数回の試験をこなすあいだに、第一子はほとんど点数が変わらなかった。とはいえ、昨年の同時期を大きく上回っている。昨年の本番の点数を大きく上回ることが期待できる。共通テストだけなら、京大がC判定前後つきそうだ。ただ、第一子はこれ以上の浪人を避けたいことと、自分の実力を冷静に判断したことと、大学でやりたいことを考えた結果、京大へのチャレンジは見送り、合格できそうな大学を前期と後期で受けることにした。国立大学の後期日程は、前期より2ランクぐらい難易度が上がる。前期で難関国立大学を受けても、後期では難関国立大学はむずかしい。前期で冒険をするなら、後期はかなり下げざるを得ない。前期-後期のパターンをいくつか想定した。決めるのは共通テストの結果次第だ。

第二子は、共通テスト予想問題をこなすうちに、点数が爆上げとなった。もともと高校の勉強を始めて1年あまりしかたっていないので、受験すること自体が無謀なのだが。最後の方は、第一子の点数に並んだ。

いよいよ共通テスト本番である。

高校生はおおむね学校単位で会場が割り当てられるようだが、わが家は1匹狼×2。高校に行かず、高卒認定資格で受験する人は稀だろう。第一子と第二子が違う会場となった。

2人とも、別のホテルを予約し、それぞれが前日から宿泊した。もちろん親は同伴などしない。

2日目が終わり、2人が帰ってきた。どちらもシブイ顔。とくに第一子は悲惨顔。ぜんぜんできなかったというが、私にはちょっと信じられない。大げさに言っているのかと思っていた。

自己採点をして、驚いた。2人とも想定より大幅に低い。第二子は中堅クラスの国立大学なら行けそうだが難関国立大学はとても無理。第一子はさらにひどい。災害級だ。中堅クラスの国立大学も無理だ。第一子は、「絶対に高得点をとらないといけないと思って、身構えて、ふだんとは違う考え方をしてしまった」と言う。私は事前に、しつこいぐらい「ふだんどおり」を強調したが、まさにそこでつまずいたようだ。一発勝負の受験では、失敗をやり直すことはできない。再挑戦するなら1年後になる。これも、実力のうちだ。今回の失敗を振り返って将来の糧にしてくれたらいい。そうできたら、失敗も失敗ではなくなる。

とはいえ、出願をどうしたものか。第一子が事前に考えておいた出願パターンはぜんぶアウトだ。はたしてこの点数でおおむね合格が期待できる国立大学があるのか? あわてて資料をひっくり返して調べた。

第二子はまだ合格を云々できる段階ではない。なにしろ、高校の勉強を始めてからまだ1年4カ月だ。高校2年生が夏休みに共通テストを受けたようなものだ。もっとも、本人は今年で合格する気まんまんだが、難関国立大学に合格は無理だ。今年はチャレンジと経験の年だ、と私は思っている。志望校を受ければ良い。

共通テストの3日後、各予備校から判定ツールが公開された。数学が異常なほど難化したので総点の平均点が50点ほど下がりそうだとのこと。平均点が50点も下がるのは破壊的な地殻変動だ。

2人がそれぞれ判定ツールを使った結果が衝撃だった。

第一子は、なんと神戸大学がD判定(E判定ではない)で、中堅クラスの国立大学は前期ならおおむねA判定だ。メンタルの問題で失敗したのは間違いないが、出願先がないということはない。中堅クラスの国立大学で前期、後期を出願するか、神戸大学前期にチャレンジして中堅で後期に出すか。後期の出願先を検討し、いままで三重大学を見おとしていたことに気づいた。三重大学後期は共通テスト+個別試験で、個別試験の内容は、500字の要約と500字の意見文だ。1000字を書く。原稿用紙2枚半に相当する。大量の読書と大量の書き写しをしてきた上に、この1年間、随筆の要約練習をしてきた。ジャストフィットの出題だ。共通テストの点数はやや厳しいが、個別試験は最も力を発揮できる。しかも、三重大学後期は前年度、志願者が少なかった。神戸大学文学部も志願者が少ない予想だ。

第一子は、前期で神戸大学に挑戦し、後期で三重大学に出願した。

もちろん、出願にあたっては、合格可能性だけで判断したのではない。神戸大学、三重大学の校風、研究内容、大学の態勢などを調べ、第一子がとことん考えて決めた。どちらもすばらしい大学であると、親である私も思う。一員に加えて頂けることを願ってやまない。

さて、第二子の判定ツールはさらに驚愕だった。なんと、京大(文系)がD判定だ。判定上は合格の可能性があることになる。模試では京大はE判定常連だった。旧帝国大学でも九州大学がA判定になっている。模試では九州大学はC判定が一度あるきりで、DとEばかりだった。難関以外の国立大学はすべて余裕でA判定だった。今の状態で旧帝に通るのだろうか??? 第二子は微塵の迷いもなく京大に出願した。

今回の共通テストは、高校の進路指導の先生方も予備校等の受験関係の方々も、そうとう混乱したのではないだろうか。ただ、全員が同じ条件であることは間違いない。わが子のみならずすべての受験生諸君、検討を祈る!!  o(^▽^)o
 

 

 

第一子は1浪に突入。第二子は現役受験生。といってもややこしい。

第一子は高卒3年目なので、年齢では3浪相当だ。しかし受験は次が2年目なので、まぎれもなく1浪だ。

第二子は高3年齢なので現役受験生なのだが、高校の勉強を始めて1年半で受験することになる。1浪しても2年半で受験することになるので、現役高校生より第二子の1浪のほうが受験キャリアが短い。1浪してもなお、飛び級といってよい。

基礎の大切さを十分理解して2021年春を迎えた、はずだ。栄光のスケジュールも立てた。第二子は志望校の現役合格は困難だが、いい線はいけるだろう。第一子は京大合格も視野に入るはずだ。ただ、じっさいに京大を受験して、自分の実力がはるかに及ばないことを実感した。前年夏には気軽に「京大へ行きたい」などと言ったが、もう少し現実的に考えると言い出して、本人も柔軟になった。今後の模試の成績次第で、難関国立大学のうちのどこかで志望校を絞り込みたいと言う。最初は京都大学総合人間学部をうけたが、大学でやりたいことは日本の古代の思想だそうで、それなら文学部の方があうだろう。受験科目バランスも文学部の方がいくぶんやりやすいだろう。

スケジュールのとおりに進捗すれば、京大ですら視野に入るはずだ。はずなんだ。こんな言い方が許されるなら、ほとんどの受験生は志望校に合格できるだろう。現実は、そうはいかない。スケジュールは理想論であって、まず、スケジュールどおりに進捗するものではない。

スケジュールどおりにいかない理由はいろいろある。スケジュールじたいが現実から乖離していることも多い。「こうあるべき」でスケジュールを立てると、なかなか現実が追いつかない。でも、受験はゴールが決まっているので、「こうあるべき」から逆算して考えるしかない。

第二子は現役合格をゴールにすると、無茶苦茶なスケジュールになってしまうので、基礎を重視し受験対策は本番前に少し、という設定。

第一子は2浪は避けたいとのことで、来年の受験で決める。1年の半分を基礎、半分を受験対策とする。半年で基礎を仕上げるのはかなりのハードスケジュールになる。

第一子は、さっそく春先から、うまくいかない。気があせって、なかなか進捗しないまま、日々が過ぎていく。とはいっても、模試の成績は変化が見られる。マーク模試はだんだん上がり、夏には京大文学部でC判定となった。はるかなE判定常連がよくぞここまで上がったものだ。基礎はできてきていると判断できそうだ。いっぽう、記述模試はE判定のまま動かない。基礎がまだ不充分な部分も多い。それでも、中堅クラスの国立大学ならA判定やB判定がつく。

第二子は、高3年齢だが、春の時点で18歳となった。都会の子とは違い、童仙房では18歳になったらすぐに自動車運転免許を取得する。田舎では、自動車なしでは何もできない。第二子は大学生になると、童仙房から出ていくことになる。その後どこでどのように暮らしていくかはわからない。でも、感覚的には早いうちに運転免許をとっておいた方がよいと思う。本人とも相談し、5月に合宿免許に行くことにした。大きな声ではいいにくいが、閑散期の合宿免許は、通学よりもはるかに安い。3食+宿泊付きなのに。

合宿先は個室で、しかも教習所内に宿舎があるので空き時間に勉強できるはずだ。高校生なら、学校の授業やら部活やらがあるだろう。受験生で合宿に参加したとしてもハンディにならないのではないか。数学の参考書をもって、16日間の合宿に出かけた。最短(16日間)で技能検定に合格して帰ってきた。ほとんど勉強できなかったそうだ。予定は大狂い。でも、他の合宿生と有意義な交流ができたそうだ。この時期の合宿生は、高校生も大学生もほぼいない。おおむね社会人で、コロナのために仕事を中断しているような人が多かったそうだ。海外の大学生もいた。ふだん会わないような方々からいろんな話を聞けて、将来のことを考えたり、受験についてモチベーションを新たにしたという。勉強は停滞しても、実り多かったと言うべきかも。

第二子も、マーク模試は順調に伸びてきた。スタートが低すぎたので、順調に伸びてもE判定は抜け出せない。記述模試は少し伸びも見られるが、マーク模試ほど伸びが顕著ではない。第二子の場合、基礎というより、高校の教科書内容をイチからやっている状態なので、記述模試にまだ対応できないのはやむを得ない。とはいっても、夏あたりには、マークも記述も中堅クラスの国立大学がA判定まで上がってきた。難関国立大学の一部がE判定から抜け出した。たしかに、「ものすごい伸び」を示しだした。この時点で高校の勉強を開始後1年弱だ。

秋になって、第一子は成績が下降気味。下がったというより、他の受験生が追い込んで急上昇していくので相対的に下がったように見えるのだ。伸びが足りないのは事実だ。1年の前半で基礎をやったが、まだ甘いところが残っている。スケジュールどおりにはいっていないのだ。それは承知の上で、後半は受験対策へ切り替えないと、対応できなくなってしまう。とはいっても、基礎から受験対策への切替を遅らせて、秋まで基礎をやった。記述模試はほとんど伸びが見られない。(他の受験生と同じくらいのペースで伸びているということ)

第一子はマーク模試も点数が夏以降、伸びない。すると、相対的に成績は下降する。基礎を徹しきれない様子はみていてもどかしい。

第二子は秋には成績が伸びもせず下降もせず。点数は伸びているが、他の受験生と同じペースだ。中堅クラスの国立大学ならほぼ合格できそうな成績だ。高校の勉強をイチから始めて1年ほどであることを考えると、十分だ。

秋深し。共通テストが近づいた。