閲覧ありがとうございます、八月一日空です。
以前、別人格を無理に引き出したり、主人格に対して「代わって」という発言は控えた方がいいと紹介しました。
なぜかと言うと、その人本来を否定するのはもちろん、別人格に交代する事を促す事でまた解離を起こしてしまう可能性があるからです。
なので今回は、はたして否定の一言が解離性人格障害を引き起こしてしまうのかを紹介します。
そもそも解離性人格障害を起こす原因とは、過去の大きなトラウマが原因です。
親から虐待を受けたり、元々家庭環境が良くないなどの昨今増えつつある家庭内のトラブルが原因だと考えられます。
しかし家庭内の問題だけでなく、いじめなどの対人関係でも解離症状や人格障害を起こしてしまう事があります。
以前、解離症状を起こしてしまう事について紹介しました。
そこでは本人が辛い事から逃れる防衛本能だと説明しています。つまり人格解離を起こしてしまう原因は人それぞれなのです。
確かに虐待やいじめによって解離性多重人格障害になってしまった人、もしくは人格解離を起こしてなくとも虐待などの経験のある人で、こういった事一言をよく聞きます。
その一言とは「なんでそんな事で人格解離が起きるの?」という一言です。
もちろん人格解離に悩む人や、虐待などの経験があっても人格解離を引き起こさなかった人全員がこういった発言をする訳ではありません。
他にも解離性多重人格障害を患った人の身内や家族などは、この一言を解離症状を抱えた本人に言ってしまう傾向が多いそうです。
ただでさえ何か辛い経験や、耐えきれないほどの否定を味わってきて今があるのに、さらに追い打ちをかけられて悩む人も多いでしょう。
先程も言った通り、人格解離を起こしてしまう原因は人それぞれです。
一概に「親から虐待を受けていたから」、「家庭環境が悪かった」、「いじめを受けていたから」と決めつけてはなりません。
自分にとっては気にしない一言でも、他の人だったり受け止め方によっては、とても辛いものに変わってしまいます。
だからあくまで解離性人格障害を起こしてしまう原因は、ある程度の目安でしかありませんし、説に過ぎないのです。
こうも強く理解をして欲しいと訴えていると、全員が解離症状や人格障害を認識して欲しい様に聞こえますが、それは違います。
なにせ別人格はまた主人格である本人とは別の人間なので、当然接し方には戸惑うと思います。
別人格に対しての接し方に困る事はありますし、もし相手が家族であったらもっと接し方に困る事でしょう。ですがそこで否定をしてはなりません。
認識をする事は難しい事ですが、誰かの意思や存在を否定する事は簡単です。
別の誰かだからといって、「嫌い」だとか「消えちまえ」だなんて言葉をいってしまうのは少し行きすぎた発言だと思いませんか?
中には否定されて、手をあげてしまうような人格も存在します。そう考えると理解をするのはもっと難しいものです。
だから認識が出来なくとも、人格解離を起こしたからといって主人格や別の人格を否定するのは止めましょう。
これは「人にされて嫌な事をしてはいけません」という意見と同じです。
解離性人格障害を患ってしまった人も、理解はして欲しいですし受け入れて貰えるならば、それ以上に嬉しい事はありません。
ですがあまりにもそれを許容してしまうと、また受け入れる側も辛くなるので、認識と肯定は違うという理解が必要です。
人に嫌な事をしないというのは当然の話ですが、中にはそんな嫌な事をどうしてもしてしまう人もいます。
その嫌な事とはなにか、そしてそんな行動をしてしまう人の心理はまた今度紹介します!
現在はフリーですが、普段はシナリオや記事ライディングを主に活動しております。
その他にも小説、作詞、絵本のレイアウトなども行っていますので、よろしければそちらの活動もご覧下さい。