私は昨年の暮れ頃から体調が悪くなり、年明け早々に小松の掛かり付けの病院を受診したところ、県立中央病院で再検査を受けることになりました。検査の結果は4cmもある直腸がんでした。県中の主治医からは「手術が半年遅れたら保証はできない」と言われ、すぐに手術を受けることを決心しました。
家に帰ってその日の晩、食卓で女房が「ねえ、乾杯しよう!?今まで心配だったけど、今日病名が分かって私、らくーになったわ」すると女房は「よーし、がんに負けないぞー、頑張るぞー!」と自ら大きな声で音頭を取って、随分気合が入っておりました。
2月19日に私は内視鏡手術を受け、がんを切除し、転移もなく、無事に手術は成功しました。手術後病室で目覚めた時、心配そうに覗き込むように見ている女房の顔を見て、生きている自分に一先ず安堵しました。
完治するまでの経過を振り返ってみて思うことは、まずは地元の広崎先生の的確な助言が受けられたこと、そして県中の辻重継医長の施行の下、最先端の治療が受けられたことが何より幸運であったこと。更に私の家庭や寺内のことでいえば、この病気が私だったからよかったな、と思えることです。これがもし女房だったら、まず娘たちは一番困るだろうし、寺の役僧たちは毎日の食事にも事欠くことでしょう。日頃のご門徒のもてなしにしても行き届かなくなるだろうし、もう結婚して41年、今も元気で女房がいてくれることを改めて幸せなことだと思えました。
住職の口癖 死なずにすんだ
