計算可能な実数と定義可能な実数2 | いろいろです

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なんつうか

本人にとってはメモ書きみたいなもんっす

さて、計算可能を「(有限長の)論理式で定義可能」と変えれば定義可能な実数を考える事が出来ます(厳密にはこれじゃ『定義可能が定義されてない』ですが、突っ込んだ話はこっちができないということでここはなあなあです(苦笑)。なお、特に可述的定義をされた実数についてはよく調べられているようです)。
例えば一定の条件の元で「適当に書いたプログラムが停止する確率」で定義される数チャイティンの定数Ωは計算可能でない事が知られています。つまり、全ての桁数を計算できる方法は存在しません(ただし、計算可能ではない数でも、具体的なnについてn桁まで計算できることはあります。別の例ですが、ビジービーバー関数Σ(n)と呼ばれる関数は計算可能でないことが知られていますが、Σ(1)=1,Σ(2)=4,Σ(3)=6,Σ(4)=13とわかっていますから、これらの逆数の和として定義される定義可能な数は計算可能ではないものの、頭数桁は求まります。ちなみにΣ(5)≧4098,Σ(6)>10^1439とはわかっていて、さらにΣ(12)>4096^4096^4096^…^4096(4096は166個)だそうです)。
もちろん計算可能なら定義可能なので、定義可能な実数全体は計算可能実数を真に含む集合です。先と同様にして定義可能な実数の集合は可算です。
定義可能な実数は再帰的な関数で表現出来る保証がないという意味ではn番目の完全数くらいのクリアさしかないと言えます。