茨城県・三峯神社 | 神社に隠れていたモノ

神社に隠れていたモノ

神社の彫刻を見て、何の物語か教えてほしいと思ったことがあり、調べた結果をブログします。タイトル「神社に隠れていたモノ」は覆屋の中にこんな素晴らしい彫刻が隠れていたのかという思いから付けました。

2023年10月22日 茨城県龍ケ崎市佐貫町の三峯神社に参拝しました。

 

由緒

佐貫の社に鎮座する三峯神社の歴史は古く茨城県神社庁の神社誌には「文禄年間、氏子一同水防を祈願して創建する。」と記されています。江戸時代に至り、秩父の三峯信仰は全国的に普及し、当地においても埼玉県大滝村の三峯神社より神徳を賜り、火盗を防ぎ、災害消除を願い勧進奉斎されたと伝えられております。

鳥居

 

狛オオカミ  オオカミは三峯神社の神のお使い

 

拝殿

 

覆屋

 

本殿

 

右面の胴羽目:鴻門之会で、樊噲が宴会に乱入する
項羽は劉邦の謝罪を受け入れ、和解の酒宴を開きます。しかし、項羽の部下の范増は項荘に余興に剣舞をさせ、隙を見て劉邦を殺すように命じます。項荘は剣舞を始めたが、企みに勘づいた項羽の叔父の項伯が身を張って邪魔をします。また、劉邦の部下の樊噲も劉邦の危機を知ると、剣を帯び盾を擁して宴席に乱入し、項羽を睨みつけた。項羽は剣の柄に手を掛けるも「勇壮な男だ」と樊噲に酒・肉を勧め、樊噲は大盃で酒を飲み、盾に豚肉を載せ、これをむさぼり食べた。そして、項羽を咎めた。項羽は反論せず「座れ」と言い、酒宴に参加させました。そして、劉邦は隙を見て便所へ行く振りをして脱出しました。

 

左面の胴羽目:黄石公と張良
漢の高祖に仕える張良は夢の中で老翁から兵法を伝授してもらう約束をする。約束した五日後に橋のほとりに行くと、老翁は既に来ており、「人に物を教えて貰おうというのに、先生より遅く来るとは何事だ」と咎め、また五日後に来いと言い去っていった。五日後、張良は正装をし早暁に行くと威儀を正した老翁が馬に乗って現れた。そして自らを黄石公と名乗り、履いていた沓を川へ落とした。張良は急いで川に飛び込んだが、大蛇が現れ沓を取られてしまう。張良は剣を抜き立ち向かい大蛇から沓を奪い返し、黄石公に沓を差し出した。黄石公は張良の働きを認め、兵法の奥義を伝授しました。

 

背面の胴羽目は、背面に窓が無く、角度も悪いため見れない。

 

右面の上部:龍、鳥

 

右面の腰羽目:唐獅子牡丹、亀

 

正面の扉:鳥

 

脇障子にも彫刻があったが、角度が悪く見れませんでした。

 

コメント:初代皇帝 劉邦の時代を題材とした胴羽目彫刻。素晴らしい出来でしたので背面の胴羽目彫刻も見たかった。

 

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