長野県・参上神社(荒神宮) | 神社に隠れていたモノ

神社に隠れていたモノ

神社の彫刻を見て、何の物語か教えてほしいと思ったことがあり、調べた結果をブログします。タイトル「神社に隠れていたモノ」は覆屋の中にこんな素晴らしい彫刻が隠れていたのかという思いから付けました。

2022年10月30日 長野県上田市諏訪形の参上神社(荒神宮)に参拝しました。

 

由緒

荒神宮の創建年は不詳ですが古くから火の神・かまどの神として広く信仰されていました。木曽義仲も崇敬していたとされ平家追討の為付近に陣を張った義仲は戦勝祈願をして家臣である今井蔵人豊成を永代保護奉仕を命じたと言われています。現在の荒神宮本殿は文化8年(1811)の火災で焼失後の文久3年(1863)に再建されたもので、上田市国分出身の大工棟梁である竹内八十吉の作である。三間社流造、唐破風付き向拝、こけら葺、江戸時代後期の神社本殿建築によく見られる繊細で表現豊かな彫刻が建物全体に施されており、1968年に上田市指定有形文化財に指定されています。

 

 

鳥居

 

拝殿

 

覆屋と本殿

 

本殿

 

右面へ行けないようになっていたため、自撮り棒を伸ばして撮影。

 

右面の胴羽目:不明  (中国系の戦闘で橋というと、三国志の長坂橋を思い浮かべるのですが、違う感じがします)

右面の胴羽目:予譲刺衣 (2022.12.18修正 Shin-Zさんより情報提供いただきました。 信仰心に触れる 彫刻【参上神社】水引虹梁が凄かった!長野県上田市諏訪形 に全体が分かる写真があります。)

予譲は知伯の家来であった。しかし、知伯は趙襄子に戦で敗れ殺された。予譲は主君の仇を討つため、罪人になりすまして宮殿に入り込み、趙襄子を刺そうとするが失敗。趙襄子は予譲を義士であるとしてそのまま許した。しかし、予譲はあきらめずに今度は身体に漆を塗って病人を装い、外出した趙襄子を狙ってまたも失敗した。捕らえられて殺されようとしたとき、彼は趙襄子に「あなたの衣を戴き、それを斬り棄てて、仇討ちの志を示したい」と上衣を所望し、これに三たび斬りつけた後、自殺して果てた。

 

左面の胴羽目:金龍 周の武王を護る
殷の紂王を滅ぼすために、周の武王は殷軍と戦いました。この時、殷の武将の方相が長槍でもって武王を突こうとすると、金龍が現れて武王を護り、方相を退けたという。

 

背面の胴羽目は無し

 

右面の脇障子は撮影できなかった。

左面の脇障子:関羽  (青龍刀からの推測)

 

海老虹梁:龍

 

コメント:好みの彫刻だが、右面を見れないのが残念。

 

***  神社と彫刻のリスト  ***