「のに」

この言葉をどう乗り越えるかがこれからの課題だな、としみじみ思います。

 

昨日は結局1年続けることができた東京行きでした。

体力的にも、経済的にも、後半は精神的にもキツかったんですよ。それでも、何か楽しみを見つけながら、ときには何しに行ったか分からないくらいのときもあったけれど、どこかで役に立つと信じて勉強をしてきました。その内容や成果は改めて。

きっとこの時期に東京にいるなんて、この先あり得ないかもしれない、って考えたら、桜が見たかったんですよ。それも、千鳥ヶ淵の。

天気が悪いことは分かってました。けれど、開花宣言はされていたし、来週は気温が上がることも予報で出ていることも分かっていたので、行くなら今日かな、と。

千鳥ヶ淵、というよりも最寄り駅「九段下」は、大学時代に毎日通った、やっぱり思い入れのある街です。

もともと皇居も近いし、オフィス街でもあるので、お店なんてろくになくて、講義をさぼりたくてもさぼる場所がない街でした。けれど、30年の時代の流れは大きいですね。当時から残っているお店なんてホントに僅かに数えられるだけ。けれど、面影は残っていました。

大学に講堂なんてなかったから、入学式は武道館。

大学から歩いても10分ほどの距離です。

武道館って、屋根の上の光るタマネギ(笑)は印象に残っているけれど、入学式はもちろん、コンサートで何回か入ったことも、それが誰のコンサートだったかもろくに覚えていなかったりして。けれど昨日は、この武道館と千鳥ヶ淵、そして桜がセットで見たかったんです。

 

もう、遙か昔の30年前。

入学式の間だけ待っていてもらって、後に奥さんになった彼女と、桜の中を歩いたことを思い出したくて。きっと彼女は忘れているだろうし、それを聞いてみる術もないけど。

桜は予想どおり満開とはほど遠かったし、むちゃくちゃ寒かった(笑)。けれど、地域もこの時期に合わせてイベントをしていたので賑やかでしたよ。

ホントに久し振りに来たけれど、すっかり整備されて、観光地化されていて、中国語が飛び交っていたのが不思議な感覚でした(笑)。

 

大学時代はホントにお金がなくて、選んだのは二部だったし、幸いにも真面目に通ったこともあって(ホントだよ)、奨学金に救われました。けれど、充実はしていたけれどキツかったですよ。埼玉・浦和で17時まで仕事をして、18時過ぎに遅刻で学校に滑り込み、21時に授業終了、そこから1時間図書館で勉強して、当時勤務していた税務署の寮に帰れば23時を回っている、けっこうハングリーな大学生活。

思いついたから食べたくなって、昨日は開店まで待って食べてきた、「いもや」のエビ天丼。

使っていた水道橋駅から大学までの途中にあったけれど、寄り道している時間も、お店に入るお金もなくて、ほとんど食べられることがなくてね。

キツい生活だったからこそ、「いつかきっと!」って、「絶対に卒業するんだ!」って。

 

今日のタイトルにした「のに」。

 

大学には行きたかった。先生にもなりたかった。

けれど、一番大きかったのは「当時の彼女と暮らしていくには、税務署員をやめて田舎に帰る方法を考えなくちゃ」だったんです。こんなこと言うと「じゃ、教師なんて辞めちまえ!」って、各方面から怒られるだろうけれど。

 

当時、「大学、卒業するまで待っててね」なんて言って、もしもそうならなかったら結婚詐欺だから(笑)彼女には言わなかったけれど、とにかく4年で卒業することしか考えていませんでした。ちなみに、ボクの学校、二部は2コマしかないので、教員免許の教科は1つしか取れません。もちろん2つ以上の教科もとることも出来るけれど、4年じゃ卒業できなくなるから、選択肢にない。

 

いや、楽しい生活でしたよ。いろんな同級生がいたし。

特に思い出だからどんどん美化されていくし。

けれど、率直に言って「それなのに…」という思いがあるから、今が苦しいんだと思う。

今回、研究室が変わって、一緒になった先生の机に置かれていた相田みつをさんの詩。

まさしくそうだな、って思うんです。

この言葉を先週一週間毎日見て、この先何が起こるか分からないと少し思いつつも、そろそろ区切りをつけないと進めないから、もう一度原点だったところに立とう、と考えて、昨日、ボクにとって大きな分岐点だったところに行ってきたんです。

 

後悔してもどうにもならないし、恩着せがましく思っていてもそれは自分の思いだから、相手の思考を変えることはできない。しかも、それが分かっていても、どうしても固執してしまう自分がいる。辞めないで税務署員のままでいればよかった、って思っても、もうそうはならないし、もしかしたら辞めなくても結果は同じだったかもしれない。

 

どこに行っても、思い出は連想ゲームのように起きてきて、しかも「のに」はくっついてくるけれど、そんな下心があった自分を悔やんだ方がいいかもしれません。

「のに」って言いたくなるってことは、親切にしても、見返りを期待しているんだから。 

小せぇな。オレ。