ウエディングカメラマンの裏話*-結婚式 写真

プロのカメラマンとしてたまに初心に帰ることを大切にしています。
かけだしの頃の写真を見返したり、
一番最初に結婚式を撮影したレストランでまたりランチしたり。
いままで撮影してきた道のりを考えたり楽しんでいます。

好きな写真を仕事として行っていると、自分の中で妥協が出来ません。
でも15年もこの仕事をしていると、
どこかに甘えや驕りという歪みが生じてしまうんですよね。
でもそんな甘えに浸かってしまったら、プロカメラマンとして終了なので、
そんな甘えに溺れないように、高い目標を課して撮影をしていました。

そしてもう一つ大切なこと「Back to the basic」原点に返ると言う事ですね。
物事が始まった原点に返ることで頭の中が整理され、
向かうべき方向への軌道修正もしてくれます。
あと、ああこんな道を歩んできたんだっけ、なんて思い返すのも楽しいです。

カメラマンのアシスタントをしていた当時は、
精神的にも肉体的にも余裕がなく、
今やっている撮影が準備が何の役に立つのだろうとも考えないで、
条件反射的に仕事をしていましたが、
今考えるととても大事なことをしていたんだななんて思います。
ある日モデル撮影をしていたとき師匠が小声で、
「おれがフィルム入れろっていうまで、フィルムを入れるフリしてくれな」

モデル撮影では"捨てカット"というものがあります。
"捨てカット"とはその名の通りロストを大前提としている撮影のことをいいます。
現場の空気やカメラマンの撮影スタイルになれてもらうためにモデルのために使うカットです。
その捨てカットで慣れてもらい、本番撮影に移行するのです。

以前も捨てカットはあったのですが、フィルムはちゃんとチャージしていました。
けど今回はフィルムはチャージしないでの撮影です。
「フィルムがもったいないからって、フリですか師匠( ゜д゜)
経費削減も大切だけど、モデルの前でそんなジェスチャーまでして…。」
なんて少し悲しい思いでフィルムをチャージするフリをしていました。

「よおし、フィルム入れてくれ!」と目で合図をされました、
モデルさんの気分を害さないよう、
フィルムを入れるフリと違わないようにフィルムをチャージします。
そして師匠がモデルの方を見て1枚だけシャッターをきりました。
そして「撮影終了おつかれさーん」の声を上げました。

師匠はこの日何回もシャッターは押していたのですが、
フィルムを装填してシャッターを押したのはこの1枚だけなのです。

そんな1枚に当時は1枚のみの撮影に若かりし思慮が浅い驚きをしましたが、
今考えると師匠はその1枚のために自分の中で何かを課していたんだなと実感しました。
自分の意図する表情やポーズを撮ることが出来たのでしょう。
それ以上でもそれ以下でもない意図したものが目の前に現れたのでしょう。
1枚入魂、写真の真髄ですよね。

明治時代の写真なんて1時間近く動いてはいけなかったんですよね、
今見る当時の笑顔の人の写真なんて、1時間固定の笑顔だったんです。
撮る方も撮られる方も1枚入魂だったわけです。
そんな師匠の1枚入魂の姿勢、写真の真の姿を忘れません。

今でもたまに会いに行くこともあるのですが、
アシスタント時代の時のように徹底的にいじられます(笑)
まあそんないじられに行くのも楽しみなんですけどね('A`)

ちなみに"初心"とかいて「うぶ」と読むそうです。
結婚をするに至ってお二人が何か壁にぶつかったとき、
付き合った頃の「うぶ」な時のことを思い出すと、何か道が開けるかも知れませんね。
僕はうぶなダジャレで皆様を冷ややかにしていきたいと思います。

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