
先日ウエディング写真業界の巨匠(自称)と呼ばれる方にお会いする機会があったので、
色々お話しをさせていただきました。
お話しというよりは「dapanda君、写真の本来の意味とはね。結婚式とはね。」
とどちらかというとお説教に近かったのですが(笑)
まあ年の差もあるので仕方ないのかも知れませんね。
ご自分で巨匠と公言されているだけに、
自分の写真に対しても相当なプライドをお持ちの方でした。
「打ち合わせは一切しない。素人がプロが作るものに口だししてほしくないから」
「僕自身の作り上げる写真に納得しない人は頼んでほしくない」
「良い写真を撮ってあげる、でも高いよ」
と僕に結婚式の写真について熱く語ってくれました。
まあ僕は突っ込みたくて仕方ありませんでしたが、
熱くなった石に水をかけたところで仕方ないので、
おとなしく「なるほど」と生返事をしていました。
そしてある結婚式会場で撮影した、そんな巨匠の写真を見せてもらいました。
アルバム装丁やプリントなどとても凝っていて、たしかにこだわりは感じました。
これをぱっと見た新郎新婦はハートを射止められる可能性も高いと思います。
でも、写真自体をよく見ると何か違和感を感じました。
なにか、カメラマン自身の型にはめて撮っているような感じなのです。
他のアルバムを見せてもらったのですが、
同じアングル同じシチュエーション同じポーズ。
通常異なる新郎新婦で異なるサンプルアルバムであれば、
色々なアングルやポーズになる方が多いのですが、
巨匠の写真は、どこの会場でもどの新郎新婦でも同じ風に撮っているのです。
これはこれですごいことなんですけどね、
あくまで新郎新婦が幸せそうに撮れていればの前提ですが…。
なぜか巨匠に撮られている新郎新婦は、
やらされ感たっぷりの表情をされているんですよね、
笑顔が引きつっていたりとか、笑顔が苦笑いだったりとか。
手が釣りそうなポーズを撮らされている新婦は、
「早く終わらないかな」的な顔をされていましたし(´・ω・`)
どの写真を見ても「画一的」という印象しかないのです。
これが果たして巨匠が言う「良い写真」なのでしょうか。
巨匠のポリシーの、
「打ち合わせは一切しない。素人がプロが作るものに口だししてほしくない」
「僕自身の作り上げる写真に納得しない人は頼んでほしくない」
「良い写真を撮ってあげる、でも高いよ」
同じ商業写真のプロのモデル撮影やコマーシャルの撮影をしている、
大御所のカメラマンだったら、ある程度は問題もないポリシーなのですが、
巨匠が撮っているのは「結婚式」なんですよね。
結婚式のカメラマンの仕事は、
どちらかというと医師の仕事に近いことなのかと思います。
経験を積んだ分野の知識を生かし、
病気をたくさんの治療方針の中から、
患者さんと一緒に相談し完治に向かって進んでいく。
一方モデル撮影やコマーシャルなどのカメラマンの仕事は、
レストランのシェフに近いのかなと思います。
シェフこだわりの食材や味付けで調理を行い、
100%完成系のものを一番おいしい状態で食べられるよう提供する。
同じカメラマンなので写真を納品するという結果的なものは一緒ですが、
同じカメラマンでも、仕事によってはプロセスが違うんですよね。
僕も色んな分野の撮影を仕事にしてきて、肌で感じたことです。
巨匠もコマーシャル撮影をしているそうですが、
プロセスが混ざっているのかななんて感じました。
結婚式の写真ってカメラマン側で100%完璧に作り上げることでなく、
お二人が見てどう感じるかという、
見る側の気持ちも考えて撮らないといけないんですよね。
写真ってお二人の気持ちも入って初めて仕上がるものですし。
なのでうちの事務所では打ち合わせをしてお話しをしたり、
撮影リクエストからお二人の好みを吟味して、
お二人ならこういった写真なら喜んでくれるだろうという写真やアルバムを、
言うなればオーダーメイドでひとつひとつ作っていきます。
作る側の片よりにならないよう、アルバムに入れる写真のセレクトも可能ですしね。
"プロカメラマンとして撮りたいもの"
"お二人の気持ち"
この二つの点がシンクロしてこそ、
カメラマンにとってもお二人にとっても、
「理想な写真」が出来上がるのではないかと思うんですけどね。
「画竜点睛を欠く」巨匠の作品とポリシーに触れて感じたことです。
結婚式の写真ってハートが大切な仕事だなと、改めて感じた暑い日の午後でした。
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