クリスマスに風邪をひいている。

クリスマスに到着するように

送ろうと思っていた1月のイベントの

参加予約完了者へのチケット発送が

やれなくなる。

それなら

チケットwith年賀状として

新年に着くように送ろうと思う。

こうすれば

申し込みそびれた人にもここ数日の

猶予がある。

この国の風習はありがたいです。

 

クリスマスに精神科に行ってきた。

年を越せばもう

5年目になりますね。

よく頑張りましたと先生に

誉められる。

来年からもよろしくねといわれる。

いや、こちらこそ。

単なる薬物依存症患者に

お付き合いいただき助かります。

今はドラッグ依存よか

風邪で困っておるのです

いったけど、

来年は予防接種受けなさいよ、

精神科では

栄養剤すら打ってくれないらしい。

 

かなり深刻な

ダメージをもたらす風邪で

今年はもうクリスマスに文章なぞ

書けないなぁと思っていましたが

パソコンに向かっています。

自己顕示とか使命感とか

そういうものも

なくはないけれど

誉められもせず

苦にもされずとも

僕は文章を紡ぎます。

 

 

立派な信仰になど

興味がない。

でも美しい信仰を僕は崇拝します。

ミレーの『晩鐘』

そのタイトルがなければ

この農夫婦が

お腹すいたなー、

私、手にビスケット握ってますよ

あげませんけど……

と思惑しているように

観えるだろうか?

『晩鐘』は信仰の尊さなど

描いてはいませんよ。

その姿の美しさを表しているだけですよ。

 

祈る方法を僕は詳しく知りません。

信仰すらも曖昧だ。

でも紡ぐ時、僕は

一つの文字を何処に置くのか最も美しいのか

気に食わなければ延々とやり直すのを

全く苦には思わない。

 

クリスマスに風邪をひいている。

あなたにうつしてやろうかと企む。

本当にうつされちゃ迷惑でしょうが

言葉はとても美しいでしょう。

 

チェリーズで撮った写真を使い回す。

風邪なんだから、赦してね。

 

嶽本野ばら 2019.12.24