最近、トレッキングというものに

ハマっていて

つまりは歩くだけなのですが

最低でも

2時間くらいは歩くので

汗、びっしょり

これもれっきとした

スポーツなのです。

 

野ばらちゃんが

スポーツ……と

お笑い下さるな。

嫌いなのだけど、嫌いなのは

スポーツは大抵、勝ち負けが

あるからのようで

子供の頃から

マラソンは好きだったし

トレッキングになればもう

一人で淡々と歩くのみ

これ、楽しいのです。

 

毎日のメニューコースは

待ち伏せされると困るので

教えないですが

この前は、

比叡山でトレッキング

してきました。

 

このコース↓

https://www.hieizan.gr.jp/recommended/hiking-d

 

行者道を延暦寺観光も含むと

三時間くらい

歩いたのかな?

 

このところ、寺巡りの

インスタばっかあげてますが

京都の名寺は大体、山の麓にあるので

これもトレッキングを

兼ねたものです。

 

延暦寺のお地蔵様と罰当たりな2ショット

 

60歳まで小説を書きたいな

と思ってます。

でもその為には身体を

ある程度、鍛えておかないと

駄目な気がしたのです。

脳も身体の一部じゃないですか。

 

脳の機能を錆びつかせぬ

ようにするには

鍛えるのが恥ずかしいと

いっている場合でないと。

 

最初、なんとなく始めた

トレッキングですが、

色々、勉強して

靴をトレッキングシューズに変え

ズボンと上着も

NORTH FACEにしました。

 

NORTH FACEって本当に

スゴい。

流石、登山のメーカー。

だってナイロンのジャケットが

畳むと付属の12×12cmの

袋に入っちゃうんです。

 

トレッキングに

行けない日は

家で一時間、バレエの

お稽古をしています。

 

嶽本野ばら

 

 

お手紙を頂きました。

 

ファンレターとして僕の

元に転送されてくるそれは

何時もかなりの量あり、

深刻な内容のものが

多いです。

 

僕は作家ですから、

貴方に手紙を返すことは

ほぼ、ありません。

 

でも僕宛に送って貰ったものは

全て読ませて頂いてます。

 

時間が掛かる場合もありますが……。

 

こんなの送ってしまって

迷惑……とか、

思わなくて大丈夫です。

 

神様は残虐な死刑囚が

執行の間際、

やっぱり助けて下さいよ

祈ったとて

お怒りにならぬでしょう?

 

ちゃんと彼に最低限の平穏を

与えられます。

 

否、僕を神様として

扱い給えというのではなく……

 

僕のことは

貴方のゴミ捨て場だと

思って欲しいのです。

 

捨てる場所のないゴミでも

捨てずにおけば

貴方自身が疲労し腐ります。

僕はゴミの処理に慣れていて

ゴミがわりと好きです。

 

作品を読んで貰う

ということは

読んでくれた貴方の

そのゴミを引き受ける

ことだと僕は最初から

思っています。

 

実際に書面にして

住所や切手の

用意をして送る作業は

今の貴方にとって

とても大変かもしれません。

 

だから、

ここにゴミ捨て場がある

ということだけ

憶えておいて

くれればいいです。

 

祈ることは

教会や神社に行かずとも

やれます。

同じように、

ノートの片隅に

文法も滅茶苦茶の

文言を書き殴るだけで

ゴミは多少、

減ると思います。

 

貴方が僕を

呼び寄せ

必要としたのではなく

僕が貴方を呼び

必要としたから

貴方と僕との関係はあります。

 

変な団体の勧誘文章の

ようで怪しいですが(笑)

僕は病んだ貴方が好きです。

 

健康になったなら

僕の本なんぞ捨て

菊池寛でも読んで下さい。

 

僕等は

何処まで行こうと

少数派ですから、

世間を上手く渡れません。

でも、

だからして自らを

蔑み、邪魔者と

多勢にへつらう必要も

ありません。

 

僕等は僕等の

意地を通せばいいです。

 

彼等だって

大して立派だと

僕には

思えませんよ。

単に数が多いだけでしょう。

『ハピネス』映画化の

情報開示は

驚かれたろうと思いますが

書いた僕が一番、

何故に? なので

お互いさまということで。

 

 

 

 

それより、

また文楽を観に行きました。

 

『妹背山婦女庭訓』

今回の四段目

入鹿誅伐の段、まで通すのは

国立文楽劇場創設以来、

初めてなのですって!

堂々の完結編!

 

しかし、

こんな非道な話はないです。

 

まだ観る前なので無邪気に自撮りしている

 

藤原鎌足達が

蘇我入鹿を

倒す物語だけど

鎌足の息子の求馬、

こいつが非道い。

酒屋の娘のお三輪と

入鹿の妹の橘姫、

二股かけやがんの。

 

で、敵の妹と

知ってしまうけど

やっぱ

橘姫が好き!と

結婚することにするんだが、

じゃ、お三輪はどうなる?

ってことですよ。

 

端的にいうと

捨てられるんですよ。

 

求馬への想い

断ち切れず

入鹿の家を訪ねると、

祝言の仕度で

官女達はてんやわんや。

 

お三輪の境遇を

知った彼女達は

ひと目でいいから

求馬に逢いたいという

お三輪を面白がって、

歌や踊りを振る舞えば

逢わせてやるとか

意地の悪いことをいう。

 

それに従うお三輪。

でも逢わせて貰えなくて、

最終的に、

 

会場に飾ってあったお三輪さんの人形

 

嫉妬した

女の生き血があれば

入鹿の

正気を失わせるが可能

を知っていた

鎌足の家来の金輪五郎に

刀で刺されてしまうのです。

 

何故、私を……と問う

お三輪に、金輪五郎は

事情を説明し、

お三輪は、

身分違いの恋だったか

でも想い人の

役に立てたのなら

嬉しいといって

死んでいくんですが……。

 

こんなの、駄目じゃん!!

絶対に駄目!!

 

だって、この次、

演じられない

本当のラストの

五段目は

入鹿を討った後、

無事、求馬が

橘姫と結婚するらしい。

 

化けてでろ、お三輪!

橘姫に罪はないけど、

求馬は

呪い殺していいと思います。

 

なんでこれが名作なのか?

 

でも、お三輪のカシラを

担当なさっていた技芸員の

桐竹勘十郎さんの

人形の遣い方が本当に

上手過ぎて……。

 

泣いちゃった。

 

お三輪が

嫉妬に苦しむ場面に

ご自分の気持ちを

投影しながら

動かしておられて、

彼の表情を観ると

尚、お三輪に

肩入れしてしまう。

 

かといって

文楽は伝統芸能だし

型を重んじるので

大仰に表情には

お出しにならないのです。

あくまで中の人として

冷静に、正しく、

型通りに

操っておられる。

 

それでも

滲み出るんです、

桐竹勘十郎さんの

お三輪への

気持ちが……。

 

この前の

『曾根崎心中』の

お初の時も、

そりゃ

重要無形文化財保持者

だと背筋が寒くなるくらい

衝撃的だったのですが、

この人が

女子の人形を動かすと、

とんでもなく

胸が苦しくなります。

 

最近、文楽を

齧り始めたばっかの者が

何を偉そうに——なのは

解っておるんですが、

純粋に尊敬します。

 

僕も女子目線で

ものを書く場合が

多いではないですか?

 

でも勘十郎さんの

それには追いつけないし、

格が違うのですよね。

歌舞伎などの女形とも

この人のそれは

異なる気がします。

 

サイン、欲しい。

握手して貰いたい。

顔、めっちゃ恐いのに、

何であんな

遣い方がやれるんだろう。

 

文化庁のH Pで

今後、

より一層質の

高い演目をお見せするとともに、

文楽を形を崩さずに

次の世代に渡していきたい

と考えておりますので、

よろしくお願い申し上げます。

 

と、語っておられる。

 

桐竹勘十郎さん

 

ストイックの塊。

カッコいい。

赦されることなら、

求馬、あいつ腹たちません?

訊いてみたい。

 

多分、頷いて

くださる気がするのです。