この前、奈良でやったアマリリス【改】の冒頭で
朗読するために書いたテキスト。

闇が水銀の呪詛により鮮血に染まる
狂った月光のハイエナの餌食となる夜、
邪心の坩堝はアストラル体の藍鉄色の傀儡の煉獄に染まる。
血塗られた魑魅魍魎は、
クトゥルフの失われた第13部族となり、
彷徨い、
戦慄するエーテルの泡沫に、あまねく深き滅びを
咆哮するであろう。

かつての燃えたぎる法皇の着衣は
レヴェル5のサバトと化し、
時の番人は、翡翠の穢れを賢者の石の逆鱗で砕く。

神殿のカラス達よ!
罪深きルシフェルの嬰児達よ!
あやかしの大天使がジャックナイフで自害する前に、
栄光という悪戯者が、川面に悲しみを投げ入れる前に、
耳をそばだてておくれ。
もう、マザーグースは歌わないのだから!

拍子抜けだ! おっと、どっこい。
聖体の邪気眼が三位一体の葬列に加わる。
ちょっくらごめんよ。遊ばせてもらうぜ。
色あせた女郎蜘蛛の触手が、
ユリイカの竪琴をかき鳴らした時、 
ノッペラボウの大人になんてなりたくはない。

アマリリス——
80年代に覚醒した伝説の宇宙連邦第5機動ユニット。
自由と狂乱のインディペンデンツという
潜伏する地下シーンの中、
ネクロミコンの幻書をマルクトに持ち帰り
EP-4・カヲル・アルハザードより、神軍を託された
純潔の少女、アリスセイラーは、
腐り果てた蛆虫の卵の臭気の慟哭に、蘇る。
ぴいち姫として。アマリリス【改】として。

アマリリス【改】——!
神秘の薔薇が、糞まみれになって、
天国の扉を叩き始めたのだ。
飲んだくれのピエロは、化粧のまま、
追い掛けた夢を諦める。
鎖に繋がれた墓守の、屍を掘り起こす
エロヒムの呪法を唱えよ。

危ない! ぴいち姫!
畜生、こうなったら合体だ!

アーカーシャの夢遊病者の幻覚がお前を縛り上げるのだ。
首を洗って待っているがいい、ぴいち姫。

危ない! ぴいち姫!
ダメだ! 合体するには勇気が足りない……。

ハハハハハ。
それみたことか、アマリリス【改】の諸君。
私の勝ちだ。大人しくソドムの奈落に落ちて頂こう。



才能の無駄遣いという意見もあるが、
どんなことに対しても僕は
全力を尽くす。
或いは、どんなことに対しても
全力でふざける。

現在、僕はアマリリス【改】の研究生である。
正式メムバーではないが、
実力派の研究生なのだ。

5月1日(日)は京都・西院の
ウーララというところで
アマリリス【改】外伝 ~white album
公演をします。

二代目アリスセイラー・ぴいち姫と
研究生・嶽本野ばらによる
感動のフォーク劇!!!

曲を書き下ろしで6本も作った。
さらに台本も書いた。
つまり、作・演出ということだ。

すごく、つまらない内容だけど
かなりの傑作である。

全力でつまらないことをする!

再上演、未定。
一回こっきりかもしれない。
しかしそれが演劇というものだ。

自分で作った曲なのにギター、
うまく弾けない。
毎日、練習中。
パワーコードしか使わないけど
使えないのだけれど
(つまり6弦と5弦のみ使用)
ミュートせず他の弦もかき鳴らして
しまい、音が濁るのだけど
それがシタールみたいで
サイケデリックな音なので
個人的には気持ちいい。

それで歌わされるぴいち姫は少し可哀想だが
僕は、研究生なんだもの
アルペジオとか出来る訳がないのです。

外伝~white albumということは
アマリリス【改】のストーリーの
スピンオフ、二次創作
ということです。

いわば
「white album 2 幸せの向こう側」
みたいに腹の立つ恋愛アドベです。



猫、たくさん、います。
癒されます。