ようやくバルティス展にいってきました。

やはりバルティスは素晴らしい。
好きな画家は沢山いるけれど
バルティスは特別。

十代の頃に観たのとはまた違う感慨を受けました。

兄のクロソフスキーの狂気、変態な絵との共通点も見出したし
何だろう・・・・バルティスの絵の前に立つと
自分は生きていていいのだと思えてくる。

でも、何故にバルティスが素晴らしいのか
バルティスの何が自分に感動を与えるのか
そしてバルティスが何を思い何をキャンバスに定着させようと
したのか
さっぱりと解らないのです。

だから、幾ら頑張ろうと、僕にはバルティス論が書けない。

シュルレアリスムでありながらもシュルレアリスムでなく
ルネサンスでありながらもルネサンスではない。

ポール・デルヴォー、ハンス・ベルメール
などの作品を想起させもするけれども
全く違う次元にバルティスの絵画はある。

神秘の画家といわれるけれども
そんな陳腐な言葉ではいいあらわせないバルティスの絵画。

最後のほうの展示で
バルティスの言葉があった。
絵画は祈り。

ああ、それが一番、バルティスを語るに相応しい。

是非、行ける人は行って下さい。
こんな大々的なバルティスの展覧会は
もうないかもしれないから。

でも、僕の一番好きな絵が来てなかったのです。

それが少し悲しかった。

とはいえ、また観にいくのです。

僕はバルティスを信仰しています。