実家の断捨離、モノによる無間地獄。
途方も無い戦いとはこのことだ。
まさに無間地獄。
モノとの奮闘
モノとの格闘
いえ、モノとの戦争といった方がいい。
信州の城下町、ダンシャリアンのご自宅訪問。
彼女は自宅以外にも夫の実家の断捨離に励んでいた。
一人暮らしの姑が施設に入り主人のいなくなった実家。
広い敷地に母屋と蔵、別棟の離れ三棟、倉庫、物置、ガレージ…
モノが増えるにしたがって、それらが増築されていったに違い無いことは容易に想像できる。
かつての古民家の母屋は建て替えられて昭和のそれ。
プリント合板の扉の収納空間は充実した大容量、けれど、そこから溢れ出たモノたちが板の間も畳の間も埋め尽くしていたという。
夫と彼女と応援に駆けつけた断捨離仲間たち、全員の必死の頑張りで蘇った本宅の空間で私を迎えてくれた。
どんなに大変だったことだろう。
ここ数ヶ月、忙しい仕事の合間を縫って、モノとの格闘、そして、処分場に通う日々。
私は、彼らの懸命な断捨離に胸を打たれない訳にはいかない。
けれど、同時に怒りが湧いてきた。
なぜ、こんな光景が展開しているのだろう。
蘇った母屋、でも、その何倍もの大量のモノたちが、離れ、倉庫、物置、ガレージに、埃まみれで突っ込まれたまま。その周囲には、泥まみれで朽ち果てた資材が積まれたまま。
まさに、ヘドロ沼。
モノによる無間地獄。
こんな美しい光景、風景の信州の土地なのに、そこかしこの家々の中で、こんな暗澹たる景色が展開しているのだとしたら。
それは、あまりに悲しい。
『断捨離』は、やましたひでこ個人の登録商標です。
勝手な商業利用は固くお断わりいたします。