やましたひでこ『最低の誕生日に。』

思いがけず友人が。

日付が変わる明日１月２９日は私の誕生日。

おそらく、私は最低の誕生日を迎えることになるだろう。

そう思う。

いえ、正確に言えば、

誕生日が最低なそれなのではなく、

とても最低な気持ちの私がいるということ。

この最低な気持ち。

そうか、私を最低な気持ちにしているのは、

敗北感

喪失感

この二つ。

かといって、

何かに負けた訳ではなく。

誰かに負けた訳でもない。

かといって、

何かを失った訳でもなく、

誰かを失った訳でもない。

すべては、私のちっぽけなプライドのせい。

何のせいでもなく、

誰のせいでもなく、

私のせい。

そして、自分のせいであることを知っているから、

余計にこの気持ちを厄介にさせている。

何かせいにできたら、

誰かのせいできたら、

その方が、どんなにか楽かしれない。

私は、自分の誕生日を祝うことが苦手。

だから、誕生日は、いつも一人静かに迎えることにしている。

だから、誕生日を祝うことも、祝ってもらうことも避けようとする。

その苦手である理由も、うすうす分かっている。

だから、あえて、誕生日を最低な気持ちにしようと、自分で仕組んだのかもしれないね。

まったく、面倒だこと。

誕生日ただ一輪の冬薔薇　　

ひでこ

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