全国町家再生交流会 その3 おせっかい族 | やましたひでこオフィシャルブログ「断捨離®」Powered by Ameba

全国町家再生交流会 その3 おせっかい族

お元気さまです、断捨離のぽん♪です。

おせっかい、ばかり!
おせっかい、でなくてはダメだ!
おせっかい、はいい!

町家再生に携わる人たちの姿・・・全体討議での、あるパネリストさんの発言。

う~ん、なるほどな~

町家再生は、ただ建物を保存継承しようとしているのではなくて。
博物館や記念館を作ろうとしているのではなくて。

家って、人が住んでこその、家なんですね。
人が住んでなければ、ただの箱。
そこに、人の暮らしが息づいて、町家も生きて呼吸する。

だから、焦点をあてるのは、町家の住まい手に。

古い町家でひとり暮らしのおばあちゃん、生活に難儀していないかしら?
あらら、病気で入院している、その間の留守宅の管理は?
あ~、あそこの町家の主は、少し手直しをしたがっている、腕のいい大工さんはどこに?

まるで民生委員さんのごとく、地域の住民に気配り、よろず相談を引き受ける。

町家再生の先進事例として、成果を上げている京町家の友の会のお世話役さんも、
「すべては日常のお付き合いから」と、説く。

そうだよね、日常のお付き合いがあって、信頼関係ができて、
町家の住まい手に、なにか問題がおきた時、相談の相手となれる。

こちらが、価値ある情報を発信しても、受けてが受信してくれなければ、
なんら意味もなく。

今までの町家の修復・・・
いえ、修復とはかけ離れた、お手軽なリフォーム。
町家も住まい手も、さらに疲弊させるツケが回っているのが、今の町家の姿。

漆喰壁を新建材のベニヤで塞ぎ、板張りの床にエンビのマットを張りつけ、
畳には、アクリルの絨毯を敷きつめる。

まるで、傷口にいつまでも、絆創膏をペタンとはりつけたまんま。
皮膚呼吸が出来ずに、家も住まい手も、息苦しい。
そして、その絆創膏の寿命も、とっくに尽きて、更に醜い姿を晒す・・・

本来の構造体を無視した安直な増改築で、屋台骨が傷めつけられ、
瀕死の重傷を背負っておる町家も・・・

これも、情報不足ゆえ。
可能な限り費用を抑えつつ、高い技術と心ある職人さんたちと、
行政サイドの側面支援を受けつつ、家と暮らしの困ったを解決する術があることを、
今現在の町家の住まい手、あるいは継承する次世代に、受信してもらえたら、
こんなに町家が、姿を消していくことはないだろう。

本当は、町家は、とても優等生。

健康と安全・・・素材と構造
安心と元気・・・呼吸空間
センス・・・・・優美端正

どれもこれも、家本来の機能において、高い高い合格点。

それを見抜けず、不合格のレッテルを貼ってしまったのは、私たちと時代の責任。
無実の罪で、牢獄に入れられた冤罪のようだわ(..)

町家の住まい手として、誇りと自信を取戻した時、
晴れて、無罪放免。
そうすれば、家のみならず、人も町も地域も、安心と元気で、いっぱいになるのでしょうね。

・写真は、あのおんぼろ町家の現在の姿。
あの時、この町家再生のネットワークを知っていれば、時間も手間もお金も、
もっともっと大幅に節約出来た・・・と思うぽん♪です。