PFGA赤坂ゴルフスタジオの松岡暖です。
先日、全英オープンが行われました。今回の全英オープンは連日の大雨の影響で試合中断などのアクシデントがありましたがそ、その影響で地面が軟らかくなり三日目と四日目はボールが止まりやすく、例年の全英オープンに比べてスコアが出やすい大会となりました。
今回の全英オープンで最も注目された22歳、アマチュアのポール・ダンにフォーカスを当てたいと思います。
ポールはアイルランド出身のアマチュアです。ゴルフは10歳で始め、“ちゃんと”プレーし始めたのは12歳から。
今年4月、アラバマ大を卒業。専攻はビジネス金融学。グレーム・マクドウェルはアラバマ大の卒業生として先輩にあたり、2人は火曜の練習ラウンドをともにした。
マクドウェルは「彼はとても良い球を打つ。飛距離があり、力もあり、とても完成されたゴルフを身につけているようだね」とダンを評しています。
「全英オープン」でダンのキャディを務めるのは、同じアイルランド人で、アラバマ大ゴルフ部コーチのアラン・マレー。マレーは2014年にアラバマ大をNCAAトーナメントに導いたことにより、同年、ゴルフウィークの年間最優秀監督に輝きました。
今回の全英では1930年のボビー・ジョーンズ以来となるアマ優勝をかけて戦いました。
1出場権はウォーバーンでの最終予選会でゲット。なんとスタート時刻に遅刻しかけ、失格の危機を免れるトラブルを経てトップ通過してきた。この大会「70」、「65」でラウンドし、レティーフ・グーセンやコリン・モンゴメリーを退けて優勝し「全英オープン」の出場権を獲得しました。ウォーバーンでの最終予選会の優勝は2年連続でした。
結果は6アンダーの30位でした。やはり優勝や記録が頭にちらつきプレーに影響が出たのではないかと思われます。
ポールが今回の全英オープンで優秀な記録を残したことも素晴らしいのですが、その前に見落としてはならない情報があります。それはレティーフ・グーセンやコリン・モンゴメリーを退けて優勝し「全英オープン」の出場権を獲得したことです。この二人はツアーを30勝以上している選手です。そんな猛者たちを退けての大会出場でした。ポールが全英で活躍できたのは運だけではなく、しっかりとした実力があってのことでした。
そんなポールが最終日にスコアを崩してしまったのは、やはり緊張だと私は思います。彼には歴史的記録や、周囲からの声援など大きな期待が寄せられていました。三日目までは追う立場だったのが、次の日には追われる立場です。さらに迫ってくるのはツアーで何勝もしているトップレベルの猛者たちです。そのような事を考えると、私だったら夜も寝られないと思います。実際にポールも寝られなかったのではないでしょうか。それもスコアを崩してしまった原因の一つかもしれません。
緊張はプロだけでなく一般のアマチュアゴルファーも大きく影響を受けるとおもいます。
朝一番のティショット、池越え、狭いホール、など色々とコースの中だけでも緊張してしまう場面は数多くあります。
さらに同伴競技者からもプレッシャーを感じてしまう人もいるでしょう。
そのような緊張した状態で打ったとしたら、多くの人がミスをしてしまうでしょう。ミスが出なくても最高のショットは中々出ません。
そのような緊張している中でどのように最善のショットを打つかは人それぞれだと私は考えます。ゴルフとは全く別のことを考えて緊張をほぐす人もいれば、そのショットに集中して自分が成功するイメージを考える人もいます。
緊張をほぐす方法は人それぞれで、一概にこれが正解というものはありません、しかし緊張してしまう状況がどうしても苦手だと感じる人は考え方を変えてみてください。緊張とは身体の筋肉が収縮してしまい体がスムーズに動かない状況、心拍数が上がりスウィングテンポが速く成りやすい状況です。
解決方法は二つあると私は考えます。一つは体をほぐし普段通り、もしくは普段よりテンポを遅くして打つ方法です。これは緊張していない状態に戻して打つと言う考えです。
そしてもう一つは身体が緊張している状態でのショットに慣れることです。どういう事かと言うと、練習場で体に思いきり力を入れて打ってください。そうする事により疑似的に緊張している状況が造れます。心拍数も連続素振りをすることにより上がります。このように緊張するショットの練習はできます。
この間スタジオに来たお客様からこのような質問を受けました。
Aさん『池越えのショットでプレッシャーがかかるとトップしてしまいなかなか越えないんです。』
『それは緊張しているからですね、緊張をすると身体の筋肉が収縮します、つまり腕が通常よりも若干ですが、縮んだ状態なのです。その状態で普段通りにスウィングしてしまうとトップになってしまいます。』
『ですから、緊張している時はストレッチなどで筋肉をほぐす事が大事なんです。特に肩まわりを重点的に行うと効果があります。』
Aさん『なるほど、今度試してみますね』
その後Aさんは池越えのホールでバーディをとったそうです。
この様に緊張をなくす事は出来ませんが、その中で最善を尽くす事は出来ます。
普段の練習でも緊張している練習を行う事によりコースで緊張しても大きいミスは出にくくなると私は考えます。
緊張や寝不足などの決して万全の状態とは言えない状況のなかでもスコアを乱さないのがトッププロであり、ツアーで常勝しているプロは緊張をしている自分との付き合いが上手な選手が多いと私は感じます。
ポール・ダンは次の試合が終わったらプロに転向するとコメントしています。これからツアーに出て緊張との付き合いが上手く行けばジョーダン・スピースやローリー・マキロイに続く若手選手になると私は考えます。
これからもポール選手の活躍に期待します。
