今年度初ブログ
仕事と研究に勤しんでいたら、すっかりブログの存在を忘れていた…。
お陰さまで無事、修士課程2年になりました。てか、大学院には「留年」っていう制度がないことを初めて知った。そりゃそうだ、だって2年間での必要取得単位数は相当少ないのだから、むしろ留年する方が難しい。修士論文が審査通らなかったり、書けなかったりすれば、もちろん修了はできないから必然的にM3突入ですがね!
学部時代は、3月初旬に学業成績表が送られてくるたびに、マジでビビっておりました。一度コケてる身、しかも勉強ができなかったので、いつも取得単位はぎりぎり。大学院生になって、あのドキドキを味わえなくなったのは、逆にちょいと寂しくもあり…。
さて、現在台北で仕事中。今年度は、頼まれた案件も多くて、毎月半分ちょいは東京で研究して、残りの半分は台北でお仕事しなきゃいけない。
指導教授の高梨先生は、お優しくて、「君はね、一方ではアダム・スミスや古典派経済学とか非常に本質的なことをやりつつ、一方ではビジネスで現実社会を見ているわけだから、非常にいいと思うよ」なんておっしゃって下さったのだが、何分まったく両立できてない。
修士論文の研究計画は、今年の4月に突如変更するハメになり、完全にゼロからのスタート。正直に言って、M3突入もあながちあり得ない話ではない。学部時代の卒論なんかは、本稿は1か月くらいで超手抜きで書いてしまった記憶があるが、修士論文に関しては学位論文であるからこそ、そんなわけにはいかない。だって製本されて図書館にも未来永劫所蔵されるわけで、生半可なものは書けないし、そもそも生半可では審査に通らない。
タバコと酒の量は増えるばっかりで、元々オツムの弱い俺のこと、今はライターと爪切りを間違えて、なんと爪切りでタバコに火をつけようと奮闘していた。
アホすぎ!
しかし、新年度を迎えて、とりあえず色々と環境も変わった。まず、タメで一番仲のよかったM2のメンバーが修了して社会に旅立ってしまった。そして、来年定年を迎える高梨先生にとっては最後の教え子となるタイ人留学生がM1で入ってきた。
ウチの研究室のいいところは、メンバー6人の専門分野が全く違う、ということ。
一人は理論経済学のエキスパート。彼女は、俺が足りない頭でうんうん唸りながら適当にしゃべったことを、いつのまにかノートに数理モデル化してくれて、あとでさりげなく渡してくれる。
一人は計量経済学の実証研究のエキスパート。彼は、俺には意味不明の数字の羅列にしか見えないパネルデータとかいうものを、見事な計量モデルの式に当てはめて、なんかかっこいい結論を出してくる。うーん、しぶいね。職人って感じだ。
一人は環境政策のエキスパート。環境経済学がもともとの専門の人だから、開発と環境という視点をいつも与えてくれる。
一人は貿易理論のエキスパート。しかも英語の読解力がすごい。コメントが超クリティカル。
じゃあ俺は…? 辛うじて言うなら学説史と思想史が得意。昔の理論をほじくり返してきて、検討したりいじったりするのが好き。
それぞれ全く得意分野が違うから、お互いの足りない部分を補いあって、効率的な補完的関係を築いています。
あー、あんなに勉強できなかったのに、今の俺はこんなにすごい人たちと机を並べて勉強してる!っていう現実だけで満足しちゃいそうなのだが、論文書かないと学位は貰えない。新しいテーマに移ってからは何の本を読んだらいいのかもわからない。
そんな中で今年度の嬉しかったことは、学部時代のゼミの一番かわいがっていた優秀な後輩の一人が、大学院に来てくれたこと。彼は、俺なんかとは比べ物にならないほどの研究者としての資質を持っているし、忍耐力と根気と、そしてすごい読書力を誇っている。彼は学部時代から継続して、経済学説史と経済思想史が専門なのだが、重商主義を専門的に研究しているので、その時代のとてつもなく分厚い、見ただけであくびが出そうな、下手したら武器にでもなっちゃいそーな書物をじっくりと読みながら思索を深めている。
実は今年は彼と同じ演習科目を取っているのだが、お互いの発表にちんぷんかんぷん。でも、なんかすごくうれしい。彼はね、学部時代、ゼミに入る時は経済学なんか全然興味がなかったわけ。俺と同じでね。
だけど、ちょうどそのころの俺は経済学に燃えはじめていた時だったから、ゼミに入った後はひたすら経済学の面白さと経済思想の面白さを伝え続けた。
そうしたら、、彼は本当にその素晴らしさを知ってくれちゃって、大学院にまで付いてきてくれた。ありがたすぎるぜ。
俺は果てしなく勉強ができなかったので、勉強らしい知識は一切教えられなかったと思うけど、経済学ってとても面白い科学なんだよー!っていう情熱だけは通じたらしい。それだけで、なんか「学問やっててよかったなー」って思う。
年度が変わって髪もウルフっぽく切ったし、色も変わったし、論文テーマも変わったし、心機一転博士号取得に向けて頑張ります☆