2024年4月4日

 

伝統的な町並みが好きで各地の重伝建を歩いている。観光地化することは建物保存にも役立つし悪いことでは無いと思ってもいる。しかし町並みの写真を撮ろうと思うとき、あまりの人の多さに断念せざるを得ない事態になる。そうした事態を避けるため、有名観光地の重伝建は早朝か夕方に訪れたいのだが、今回旅程の都合上日中の訪問になってしまった。

 

倉敷市倉敷川畔伝統的建造物群保存地区(倉敷美観地区)

町割りは江戸時代の名残りを今にとどめ、倉敷川沿いに土蔵が並ぶ一帯は、かつては舟運で栄えた川沿いに柳並木が続き、なまこ壁の土蔵群や本瓦葺きの町家が並び、近年では観光の中心地で、外国人観光客も多数訪れています。

 

 


昭和5年築、日本最初の西洋美術館である「大原美術館」、明治21年に代官所跡地に建てられた旧倉敷紡績工場の建物を再生した「倉敷アイビースクエア」(経済産業省の近代化産業遺産)もエリア内にあります。

 

 

歴史的建造物としては、国の重要文化財に指定の旧大原家住宅、昭和3年築の大原家別邸「有隣荘」(通常は非公開)、国の重要文化財「井上家住宅」、登録有形文化財の旧倉敷町役場「倉敷館」(現在は休憩所などに活用)などがあるほか、倉敷民藝館、日本郷土玩具館、倉敷考古館などミュージアムも充実。

 

 

 

重要伝統的建造物群保存地区とは

昭和50年の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群の制度が発足し、城下町、宿場町、門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになったものです。
市町村が都市計画または条例により「伝統的建造物群保存地区」を定め、文部科学大臣が市町村の申し出に基づき「選定」を行うこととされています。
この制度は、文化財としての建造物を「点」(単体)ではなく「面」(群)で保存しようとするもので、保存地区内では社寺、民家、蔵などの「建造物」だけでなく、門、土塀、石垣、水路などの「工作物」、庭園、生垣、樹木などの「環境物件」を特定し保存措置を図っています。