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もの、あれに非ざるはなく、
もの、これに非さるはなし
どんなものでも、見方によって、同じものがそのときの都合によって、「あれ」になったり、「これ」になったりする。
人間は、常に自分持ちの「是非善悪」の考えをふりまわしているが、単に、それぞれの見方が違うだけで、実際のところはどれがよくて、どれが悪いのかはわからない。
いい、悪いは、きっと長い目で見る必要があります。
荘子は、とてもむつかしい老子の思想を、架空のつくり話をつくって、楽しくわかりやすい内容を工夫していました。
動物を人間にたとえたり、植物のあり方に人間学を語ったり、その話は、自由で破格で面白い。
この前、国会で鳩山首相が意味のとり方を間違えた「朝三暮四」も荘子の言葉では有名です。
五百歳を持って春となし、
五百歳を持って秋となす
楚の南に冥霊という木がある(荘子がつくった仮想の木)。
この木の春は、五百年もある。
秋も五百年と、長い長い、とてつもなく長い秋である。
当然、夏も五百年がひと夏、冬も五百年で一回の冬が終わるから、この冥霊という木の一年は、なんと二千年もある。
春夏秋冬の一年が二千年になるのであるから、もし、この木が百年生きたら、二十万年もこの世に生きていることになる。
荘子は、こんな笑い話をしながら、人間の悩みの処し方を教示している。
「でも、もし、あなたが二十万年も生きるとしたら、あなたの頭の中に渦巻いている悩みは、一瞬のうちに消え果るでしょう」
人間の心が、ちっぽけな世間体に凝集すると、悩みの深みに入るのです。
目次
第1章 50語でわかる「老子」
「道の道とすべきは常の道にあらず」-幸福な道は常識の中にはない
「天は長く地は久し」-天を仰ぎ地を歩く
「上善は水のごとし」-理想的な生き方を水に見つけた
「与うるは善く仁、言は善く信」-人を思いやって約束は守る
「無の用」-なんにもしないで働いている ほか
第2章 50語でわかる「荘子」
「もの、あれに非ざるはなく、もの、これに非ざるはなし」-見方によってすべてが変わる
「天地は一指なり、万物は一馬なり」-天地のもの一切は一体である
「道は通じて、一たり」-すべての道はいつか一本となる
「水の積むこと厚からざれば、則ち、大舟を負うに力なし」-自分を十分深め広める
「五百歳をもって春となし、五百歳をもって秋となす」-大きな気持ちになると苦悩は解消する ほか