信じると不幸になる?? 「神は妄想である」  映画 「ミルク」 | フォトリーディング読書感想文

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フォトリーディングで毎日2冊以上の本を読み、毎日1冊以上の書評ブログを書きます。  「読む読書」⇒「アウトプットする読書」 さまざまなジャンルの本を読み、ポイントを押さえわかりやすくお伝えします。


神は妄想である―宗教との決別/リチャード・ドーキンス

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政治は何千人も殺してきたが、宗教はその何十倍もの人間を殺してきた
――ショーン・オケーシー(アイルランドの劇作家)



十字軍
魔女狩り
インド分割
イスラム教徒の大量虐殺
ユダヤ人迫害
北アイルランド紛争
イラク戦争
9.11
自爆テロ
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人を救うはずの宗教が、憎しみを煽りたて情け容赦ない殺戮は、中世から今日まで絶えることはありません。
畏れ多き宗教の名において世界中でほとんど毎日のようにおこなわれている犯罪のどこに、尊敬すべき点があるというのでしょうか?



本書は「利己的な遺伝子」を書いている生物学者リテャード・ドーキンスが書いています。
「もう宗教はいいじゃないか」と、宗教を徹底批判しています。
哲学的・科学的・聖書解釈的・社会的、その他あらゆる側面から、神を信じるべき根拠をつぶしていき、どこにも逃げ場を与えてない内容です。


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人間社会においては宗教に対し、常軌を逸した過剰なまでの敬意が払われている。


『旧約聖書』の神は、おそらくまちがいなく、あらゆるフィクションのなかでもっとも不愉快な登場人物である。


宗教は、いかなる証拠ももたず、もつことができるはずもない細かな出来事について、なぜああも傲慢な口ぶりで断言できるのか。


なぜ私たちは「神を喜ばせたいならば、しなければならないのは彼を信じることだ」という考えを、そんなに簡単に受け入れてしまうのだろう。信じることの何がそれほど特別なのだろう。


信仰者のほうが懐疑論者よりも幸福であるという事実は、酔っぱらいのほうが素面の人間よりも幸せだという以上の意味はない。


信じやすい人間は、正しい忠告と悪い忠告を区別する方法をもたないということになる。


宗教的信念が危険なのは、その他の点では正常な人間を狂った果実に飛びつかせ、その果実が聖なるものだと思い込ませるところにある。


宗教上の信念は、それが宗教上の信念であるという理由だけで尊重されなければならないという原則を受け入れているかぎり、私たちはオサバ・ビン・ラディンや自爆テロが抱いている信念を尊重しないわけにはいかない。


宗教を奉じる人びとは、人の誕生時の信仰こそ真の信仰であり、そのほかはすべてまがいものかまったくの偽者だということを知っているというが、証拠もないのにそんなことを言うとは、思い上がりもはなはだしいのではないか。


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宗教のありかたについて、このブログでも取り上げています。
「人類は『宗教』に勝てるのか」
「テロと救済の原理主義」


宗教は人が勝手な思惑でつくり上げられたものなのではないのでしょうか。
人は宗教を利用しているのではないのでしょうか。

何の根拠もないのに、自らの信じる宗教だけが絶対に正しいと思い込む、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教原理主義も大問題です。



おとといはクリスマスでした。
キリストの生誕を祝う日ですが、日本では多くの人が冬のイベントとして過ごす日です。
本当に信仰のある人は、クリスマスをどのようにを過ごすのでしょうか。
そもそも宗教を信じるとはどういうことなのでしょうか。


神を信じ、祈る人びとの姿を否定はしません。
彼らが祈る神との契約を果たそうとする姿勢は美しくもあります。

人の一生は生きる上での小さな日々の約束を果たすためのものなのかもしれません。



「もし宗教さえなければ、この世界は、およそ考えられるあらゆる世界のなかで最善のものであっただろう」
――ベンジャミン・フランクリン




目次

第1章 すこぶる宗教的な不信心者
第2章 神がいるという仮説
第3章 神の存在を支持する論証
第4章 ほとんど確実に神が存在しない理由
第5章 宗教の起源
第6章 道徳の根源-なぜ私たちは善良なのか?
第7章 「よい」聖書と移り変わる「道徳に関する時代精神」
第8章 宗教のどこが悪いのか?なぜそんなに敵愾心を燃やすのか?
第9章 子供の虐待と、宗教からの逃走
第10章 大いに必要とされる断絶?


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映画『ミルク』(Milk)は、自らゲイであることを公表し、米国史上初めて公職に就いた政治家ハーヴィー・ミルクの生涯を描いた伝記映画です。


この映画のなかで、同性愛に反対するのはキリスト教会でした。
教えから外れたことを許さないのは宗教のエゴです。


しかし、彼は同性愛者の公民権を認めさせる法案を通しました。
キリスト教会が間違っていることを市民は認めたのです。


キリスト教を信じなくても、宗教がなくても、人は正しい道徳的な判断ができるのです。