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油断してはならぬが、用心深くしすぎてもいけない。
立派な生き方をすべきだが、それを鼻にかけてはならない。
自分が笑うのは少しにして、部下に笑うことを教えよ
―――砲火を浴びている最中もユーモアを解する気持ちをもつことを教えよ
戦争は微笑みながらするゲームなのだ。
微笑めないのなら、無理矢理ニタリと笑え。
指揮官たる者、それもできないなら、できるようなるまで邪魔にならないように後ろに下がっていろ。
第二次大戦で、唯一ヒットラーに負けなかったイギリス首相、チャーチル。
彼がヒットラーから世界を守ったのです。
当時の世界で、伝記に値する人は、チャーチルただひとりだ、と言われています。
己のことより大儀を真剣に考えた理想の指導者でした。
もし、この世が悪徳と悲哀の世界ならば、私は悪徳をとるから君は悲哀をとりたまえ。驚くような運の強さも持っています。
命を落とすような危険に21回もあっています。
しかし、奇跡の生還劇で逆にジャーナリズムの英雄になっているのです。
運の強さにも才能があるのかもしれません。
世の中のもっとも愉快な事柄を理解することができないのなら、君は世界中の最も深刻な問題を私に代わって処理することはできない。注目するのはユーモアのセンスです。
チャーチルのウィットは、偽善的言動や政治的ポーズの仮面を引き剥がす効果的な武器だったのです。
私は生涯、自己否定より、自己表現に打ち込んできた。本書は、チャーチルの「名文句」を集めたものです。
演説の名手でもあり、名著作家でもあるチャーチルの言葉の力を感じることができる一冊です。
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冷えたスープ若いころ、チャーチルは前の晩出席したロンドンでのディナー・パーティの様子を友人から尋ねられてこう答えた。
「そうだな、もしワインがスープと同じぐらい冷えていて、肉の焼具合がサービスと同じぐらい少なくて、ブランデーが魚と同じぐらい古くて、若い娘が公爵夫人と同じぐらい積極的だったなら、素晴らしいパーティだったよ」
火にくべろ若手議員があるときチャーチルに、演説に関するアドバイスを求めた。
「昨日の私の話を聞いてくださったと思いますが、演説をもっと赤々と火のように燃え上がらせるためにはどうしたらよかったのでしょうか?」
「そうだな、まずその原稿を火にくべるべきだったな」
演説と接吻あるとき記者が、老政治家チャーチルに生涯もっとも困難な試練はなんだったかと尋ねた。
チャーチルはこう答えた。
「こちら向きに傾いているはしごを昇ること、体をそむける女にキスをすること、それに食事の後に演説することだな」
事実と真実の一致リチャード・クロスマンはうるさ型の左翼の政治家で、新聞のコラムで下院の議員のチャーチルとしばしば激論を闘わせた。
チャーチルはクロスマンの攻撃をこんな言葉でやりこめたことがあった。
「議員はまことに残念ながら、ご自分の申し立てる事実と真実が一致するという幸運にめぐりあわれたことが一度もありませんな」
本当の人気野外に設けられた演壇で、街路を埋め尽くした聴衆を前に出番を待って座っているチャーチルの耳元に、進行役の女性がささやいた。
「ゾクゾクなさいませんか、ここにいる皆が、あなたを見るためだけに集まったのですよ」
チャーチルはこう答えた。
「大変うれしいことですが、こういうときにいつも思うのです、もしこれが政見演説ではなくて私の絞首刑だったら、倍の人数が集まるんじゃないかとね」
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目次
プロローグ なぜ、チャーチルは20世紀を代表する人物なのか
断じて屈服してはならぬ 良心と義務の命ずるところ以外には
CHAPTER1 チャーチルのユーモアと人間味
私が割り込んで話しているときに割り込まないでくれ
CHAPTER2チャーチルの知恵と哲学
忍耐と勇気を合わせれば余裕と希望が生まれる
CHAPTER3 チャーチルの演説と信念
国民が奈落の底に落ちないように保護ネットを張ろう