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「常に勝ちに身を置く」
戦国時代、藤堂高虎は、自分の力を買ってくれる主君に巡り合うまで転職を繰り返しました。浅井長政、織田信澄、豊臣秀長、豊臣秀吉、徳川家康、徳川家光など、実に10人の主君に仕えました。
最初の2人目までは無給でしたが、最終的には、伊勢・伊賀を治める藩主にまで出世しました。
戦国時代に主君を変えたことは、風見鶏と称されることもあります。しかし、それを実行したことは、覚悟とともに高い能力が必要でした。
第一条
「寝室を出るときから、今日は死ぬ番であると心に決めなさい。
その覚悟があればものに動じることはない」
高虎は、家の安泰のために二百条の家訓を書き残しました。侍としての心得はもちろん、生活にかかわるこまごまとしたこと、部下を使う心得、他人との付き合い方にいたるまで、本当に細かく指摘しています。
第四十条
「数年、昼夜一生懸命働いても、その功績に気づかない主人ならば、譜代といっても暇を取るべきだ。
うつらうつらして時間ばかりたって、意味がない。
しかし、情け深くしっかりと判断できる主人ならば、肩をすそに結んででも留まるべきだ」
第十四条
「家臣に能力のあるもの、ないものはいない。
それぞれ得意とするところをしっかり見て使えば役に立たない人はいない。
できないことを命令して失敗すると腹を立てるのは、結局主人に人を見る目がないからだ」
第二十八条
「主人の機嫌が悪そうなときは、もしや自分に落ち度があったのではないかと反省し慎むことが大切である。・・・・
主人の機嫌がよく大盤振る舞いをしているときは、かえって身を慎むことが大切だ。
良いことの次には悪いことがあることを心得て物言いや行動を行えば主人の気分を損なわないですむ」
彼の体は槍や鉄砲の後が無数に残り、全身傷だらけであったそうです。戦時でも賢明に働いた一生であったのです。
その功を讃え、家康に仕えた多くの家臣の中で唯一、京都の南禅寺に家康とともにその木像が残されています。
高虎の教えを守った藤堂家は、江戸260年間、改易・転封を受けることなく、今も存続しています。10人の主君遍歴で掴み取った高虎の勘や判断能力は突出したものがあったのです。
歴史の陰には必ず「ナンバー2」がいたのです。◎黒田官兵衛に学ぶ「読心力」-M&A時代を生き抜く知恵
◎直江兼続に学ぶ「直言力」-オーナー起業を支える
◎石田三成に学ぶ「構想実行力」-社業拡大を推進する
◎本多忠勝に学ぶ「市場開拓力」-攻めと撤退の時期を見極める
◎片倉小十郎に学ぶ「プレゼンテーション力」-綿密な計算とアイデア
◎細川幽斎に学ぶ「一芸力」-文武両道でこそ光る
名参謀はさまざまな優れた能力を持っていました。
本書は、戦国武将、信長、秀吉、家康などの成功の裏にある名参謀役に注目し、彼らの生き様を分析し、その教訓をまとめたものです。
戦時に「本当に」歴史を動かす能力は、現代のビジネスにも通じます。