
¥740
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著者: 野村克也
出版社:角川書店
価格: 740円
発売日:2009年2月10日
☆☆☆☆☆ わかりやすさ(文句なし)
☆☆☆☆☆ 説得力(満点)
☆☆☆☆☆ 勉強になる(おもしろいし)
「組織はリーダーの力量以上には伸びない」
「ID野球、古田がすごいのか?野村監督か?」
その頃から、野村監督に興味があった。
数年前、書いた本を読んだ。「こりゃすごい」その知力に驚いた。
「こんなに考えていたんだぁ」
野村監督が書いた本、1年ぶりに読んだ。
「最近は確固たる理論と知識を持った監督がいなくなった」
「昔に比べて今の監督の野球に対する取り組みが、現役の頃から甘いことに起因しているように思う。研究心や貪欲さが足りない」
「指導者とは」
「リーダーとは」
「考えるとは」
それに答える必読本である。
■野村野球の原点
野村は南海に入団でレギュラーになったが、打率は二割五分を超えられず、技術的限界に突き当たり考えた。活路を見出したのはデータの導入だった。
つまり相手ピッチャーが攻めてくるコースや球種をこと細かく調べ、分析することで三割打てるようになった。
限界を知ることは非常に大切だ。「もはや、これ以上技術力だけではできない」と知ってしまえば,残るのは頭を使うことだ。
■野村監督3つの教え
1)「何を考えるか」
・限られた戦力で戦うには、知力を最大限に活用するしかない。
・野球は「間」のスポーツである。一球ごとに変化する状況の中で,どういう選択をするのが一番ベストなのか。即座にそれを考え、準備する時間が与えられている。
・データはあくまで参考で「過去」である。そこに「観察」と「洞察」を加え、「未来」を予測すること。それがほんとうの「無形の力」と呼ぶべきものなのである。
・結果の裏側にはプロセスがある。良い結果というものは,きちんとしたプロセスを経ることから生まれる。
・「鈍感は最大の罪」いかに「気づかせるか」が大切である。すべてを教えてしまっては、選手は気づかないし、気づく力を獲得することも出来ない。
2)チーム掌握の第一歩は意識改革
・組織とは何か、チームプレイとは何か、戦力と戦術など野球以外の社会常識いわゆる人間学、社会学を講義し、選手たちにノートをとらせた。野球人である前に社会人であれ!選手たちの目の輝きや姿勢が変ってきた。
3)言葉を持て
・ほとんどの選手は天才ではない。感覚だけでは理解できない。とすれば、言葉で伝えなければならないからである。もともと人前で話すのは苦手であったために、活路を見出したのは、本を読むことであった。そうやって言葉を獲得していったのである。
■「人間的成長なくして技術の進歩なし」
仕事と人生を切り離して考えることは出来ない。仕事を通じて人間は成長し、成長した人間が仕事を通じて世のため人のために報いていく。そのように考えれば、当然野球に対する取り組みが変ってきて、おのずと結果も変ってくる。
自分の限界を知る。どうすれば一流になれるか考える。
選手の限界、チームの限界を知る。どうすれば勝てるのか考える。
そして「答え」を導き出してきた野村監督のリーダー論である。
認識の仕方、枠組みの考え方、データ分析と解釈、プロセス重視、注意喚起、自己啓発、どのように問題を見るか?原因追及の方法、何が足りないか?どうすれば改善できるのか?どうしたらやる気になる?どう表現すればいいのか?人間力とは?そして組織とは?
あらゆる要素が盛り込まれている。
「頭を使って考えることは面白い」と感じさせられる。
ビジネス書としても超一級である。
野村監督の言葉
「失敗」と書いて「せいちょう(成長)」と読む
そろそろ今年は楽天優勝するかも。