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著者: 町山智浩
出版社:文芸春秋
価格: 1000円
発売日:2008年10月10日
★★★★★ バラエティ(いろいろ書いてある)
★★★★★ 独自の視点(アメリカ在住でないとわからない)
★★★★★ 満足感(悪い指摘ばかりが多いか)
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問い
『アメリカ衰退の原因は?』
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読む前に
18歳から24歳までのアメリカ人に対する調査では、
ニューヨーク州の位置を示せない 50%
アフガニスタン位置を示せない 63%
イラクの位置を示せない 63%
無知がアメリカ崩壊の原因なのか?
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内容
アメリカが人の心も経済も豊かな国だったのは、今や昔。米・カリフォルニア在住のコラムニストである著者は、そのデタラメさを暴きます。「福音派」と呼ばれるキリスト教右派のトンデモ洗脳教育、泥沼に陥り後始末のできなくなったイラク戦争、年収360万円の若者に2億円貸し付けて焦げ付いたサブプライムローン、相手候補への中傷合戦と化した大統領選挙……。日本への影響を大いに考えさせられる1冊です。
目次
序章 アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
第1章 暴走する宗教
第2章 デタラメな戦争
第3章 バブル経済と格差社会
第4章 腐った政治
第5章 ウソだらけのメディア
第6章 アメリカを救うのは誰か
終章 アメリカの時代は終わるのか
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衰退の3ポイント
1)宗教抑制
2)経済崩壊
3)政治腐敗
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思想、反知性主義(p13)
アメリカ人は単に無知なのではない。その根には「無知こそ善」とする思想、半知性主義があるのだ、、、、、アメリカ人の知識に対する反感の原因の一つにキリスト教福音主義をあげている、、、、、余計な知識は聖書への疑いを増すだけであり、より無知なものほど聖書に純粋に身をささげることが出来る。
福音派と科学の対立(p25)
アメリカ人の二人に一人が進化論やビックバンによる宇宙の起源を信じていないという結果が出た。これがかつて世界をリードした科学の国のアメリカの実態だ。
アメリカに帰還した兵士の10~15%はPTSD(p73)
アメリカ軍は、民間人の女性や子供が普通に生活している住宅地の中に進行していった。敵か見方か分からない。ならば、身を守るためにとりあげず殺すしかない。しかも、イラク戦争は大儀のない戦争だ。兵士たちは国に尽くす真面目な若者たちなのに納得できない戦争をさせられている。おかしくなるのも無理はないさ。
ウォルマート、激安の代償(p105)
近くにウォルマートがオープンした町では、代々続けてきた地元の店が客を取られて一気に潰れる。まるで爆撃のようだ、、、、潰れて職を失った人々はウォルマートで働くしかない。
そして低価格の理由を知る。「貧困家庭」を規定されるような低賃金、低待遇。健康保険は高額であるため半分しか入れず、残りは政府から医療福祉を受けている。
生活保護を受けている従業員は8%。失業者ではない、フルで働いているのに。
非常なコスト削減で吸い上げた莫大な収益はどこへ行くのか?CEOの年収は約28億、創業家の一族5人が受け取る額はそれぞれ約18億である。
補償なき国アメリカ(p116)
レーガン政権は自力更生を謳って貧困層への福祉をカットし、逆に企業や資産家に免税を行った。企業は大規模なリストラを行い、生産基盤を賃金の安い外国に移した、、、、
現在、アメリカ国民の総収入の97%を上位20%の裕福層が独占している。
病人を見殺しにする医療保険はビョーキだ(p126)
先進国で唯一、国民健康保険のない国、それが世界一の大国アメリカだ。
実用化された電気自動車はなぜ消えた?(p151)
10年前、ハイブリッドどころじゃない、ノーガソリン、ノー排気ガスの電気自動車をアメリカに提供していたのは、GMであった、、、、ところが、21世紀になって突然姿を消した。GMは一台残らず回収し、潰して粉砕してしまった、、、、本当の理由として、ブッシュ政権と石油業者の癒着を指摘する、、、、GMは単価が高く儲けが大きいSUVを売りたかった。
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読んだ後に
無茶な戦争を起こし、でたらめな政策で経済を崩壊させた。
アメリカ人の時事問題への無知の原因には、宗教、教育、メディア、政治の問題である。その人たちによって、大統領が決められ、アメリカを、世界を動かしてきた。
無知は怖い。
理想の北欧の国とされるフィンランド。
「フィンランド豊かさのメソッド」に書かれている。
崩壊する国家を再建しようと、何より教育に力を入れた。教育を何より大切にしている。そこに福祉とともに国の力点があるため、国が豊かになっていることが感じられた。
世界の中心位置を失いそうなアメリカである。
しかし、アメリカの希望がないわけじゃない。どの国よりも激しく、その血を入れ替え続けている。グローバル化した世界中心は相変わらずアメリカである。それが、アメリカを再生させるかもしれない。
アメリカに支配されている日本も似たようなものであるが、、、、
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今日の学び
『勉強しよう』
フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))/堀内 都喜子

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