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著者:一川 誠
出版社:集英社新書
価格:700円
発売日:2008年9月22日
★★★☆☆ 分かりやすい(前半の説明が長い)
★★★★☆ おもしろさ(論理の核心はなるほどです)
★★★☆☆ 読み応え(全体の三分の一に集中している)
目次
第1章 時間って何だろう?
第2章 私たちは外界をどう知覚しているのか
第3章 時間に関わる知覚はどう処理されるか
第4章 人間が体験する時間の特性とは?
第5章 時間の長さはなぜ変わるのか
第6章 現代人をとりまく時間の様々な問題
第7章 道具としての時間を使いこなす
『あなたの時間と私の時間の長さは違うのか?』
時間について考える本である。
楽しい時間は短く、つまらない時間は長い。
時間を感じるとは何だろう?
つまらない時間を短くして、楽しい時間を長くすることは出来るのか?
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この本の内容
大人になると、子どもの頃より、なぜ1日や1年が短く感じられるのだろうか? 物理的な時間とは異なる、人間の感じる時間の流れには、どんな特徴があるのだろうか。
時間をめぐる身近な疑問をもとに、人間が体験する時間の不思議について、事例や図版を挙げながら分かりやすく解き明かしている。
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この本の3ポイント
時間の長さに影響を及ぼす要因
1) 身体の代謝
2) 心的活性度
3) 時間経過への注意
その他)
脈絡やまとまりが時間を短くする
難しい課題は時間を短くする
心地よいテンポは人によって違う
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身体の代謝で変わる時計(p119)
身体や心が活性化しているときや代謝が激しいときには、心的時計が速く進み、場合によっては物理的時間よりも速くなる。他方、代謝が落ちているときは、心的時計がゆっくり進む、、、、発熱しているときは普段より心的代謝が激しい。そのため、熱が出たときには普段と比べると時間がゆっくり進むように感じられる。
感情によっても心的時計の進み方は変わる(p124)
たとえば、クモ恐怖症の人に、クモと一緒の空間の中で過ごしてもらった際感じられる時間の長さを調べる実験を行った。この実験では、クモ恐怖症の人は、恐怖を感じない人と比べるとクモとともにすごす時間をより長く感じることが見出された。
時間経過への注意(P126)
時間経過に注意が向けられるほど感じられる時間が長くなるという現象に関しては、時間の経過に注意が向けられるほど、時間経過が多くの部分に分節化され、その分節化された時間帯の数が多いほど時間を長く感じる。
加齢と時間評価(p135)
時間評価の基礎となる心的時計が加齢に従ってゆっくり進むためであると仮定されている。
神経生理学的過程や心理的過程に於ける情報処理の効率や処理の速度が低下する。
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感じられる時間の長さに影響を及ぼすのは、年齢や、そのときに感じている楽しさ、退屈さだけではない。実は同じ長さの時間でも、その時間をどう過ごすかによって、感じられる時間の長さは変わってしまう。
高速化、厳密化、均質化、都市感覚、経済のグローバル化、能力を超えたスケジュール、、、、
現代人をとりまく時間、生きられる時間は多様化している。
時間を「道具」として上手く自分流にカスタマイズして使っていこう、自分のために。
そうすれば楽しい時間が長くなるかもしれない。
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今日の結論
あなたの時間と私の時間は同じではない。
時間を共有するために“心の時計”が必要だ。