沈黙の生徒会室・・・
僕の突然の「お告げ」に一瞬生徒会室のみんなは開いた口が塞がらず引いていた。
うーん・・ちょっとおちゃらけ過ぎたかなっ・・僕はみんなの顔を見渡した。
「そう言えば・・竜二・・いえ藤堂君はよく河川敷の鉄橋下でひとり投球練習をしてました」
最初に口を開いたのは静香さんだった。
「そうですか・・僕はまだ信じがたいのですが・・」
「他にこれと言った手立てもない事ですし・・」
「小泉君。ここは観月さんの言う事を信じてみますか・・」
小沢さんのその言葉に
「そうですね・・時間もありませんし・・静香さんの情報も考え合わせると・・」
「やはりそこに絞ってみますか」
小泉さんの意見にみんなは一斉に頷いた。
「それでは・・」
「僕達は公に動けませんので・・小野寺君行ってくれますか・・」
「あっ・・はい。」
「私もまだ観月さんの言う事を100パーセント信じてるわけではないのですが・・」
沙織さんは僕の方をもう一度睨みながら
「分りました。後は任せてください」
「それでは我が校からは早乙女君がご一緒しますのでよろしく・・」
「静香さん。それではご案内よろしくお願いします」
早乙女さんは後ろを振り返り静香さんに目配せした。
なんだなんだ・・結局行くのは女達だけなの・・僕は男達の顔を見て舌打ちしていた。
「両校のため・・よろしくお願いしますよ・・」
小泉さんのその言葉にみんなは一斉に立ち上がった。
「それでは行きましょうか・・」
そう言うと僕と香織・・男達を残し女達だけ生徒会室を出て行った。
「こころ・・ありがとう・・私・・内心ちょっと不安だったんだけど・・ほっとしたわ」
香織は僕の側に来て耳元でそっと囁いた。
「香織の頼みだから引き受けたけど・・ちょっと自己嫌悪・・」
「それに男達にはがっかりだし・・」
僕はそういうともう一度小泉さんや小沢さんの方を見て口をへの字に結んだ。
「あっ・・そうだ。もうひとりこの事を知らせる人が居るんだった・・」
「こころ。ちょっと一緒に来て」
香織は小泉さんたちに挨拶をすると僕の手を引き慌てて生徒会室を出た。
そして生徒会室を出ると直ぐ何処かに携帯で連絡を取っていた。
「これでOKと・・」
「そんじゃ・・私達も行くわよ・・急がないと静香さんたち見失っちゃう・・」
「ええ。僕達も行くの・・いやだよ僕は・・」
そう言って僕はひとりさっさと階段を下りていった。
「こころ。もんじゃ・・奢っちゃうよ・・漢字検定も手伝っちゃおうかなっ・・」
踊り場から香織の声がした。
うっ・・僕の一番の弱み・・
僕は振り返るとにっこり微笑返していた。
「つづく」

