みなさん、世の中には“光”っていろいろありますやん。
・会社帰りのコンビニの明かり
・推しのライブのペンライト
・実家の仏壇の電球(切れたら地味に凹む)
でもね──
阿弥陀さんの光、規格が違いすぎるんです。今日の和讃、これ読むだけで、
「いやいや、光のオールスターズやん…」
と思わずツッコミたくなる。
■①「日月より明るい光」って誰が勝てるねん
光明月日に勝過して
超日月光となづけたり
釈迦嘆じてなおつきず
無等等を帰命せよ
まず出てくるのが、
光明月日に勝過して 超日月光
はい、太陽・月“超え”です。
夜勤明けのコンビニより照らしてくる。
しかも釈迦さんが褒めても褒めても、
「なお尽きず」
って…どんだけ光、湧くねん。
太陽光パネルにこの光あったら、世界のエネルギー問題、速攻で解決しますわ。
■② 初回の法座が“衆数無量”って大入りすぎ
弥陀初会の聖衆は
算数のおよぶことぞなき
浄土をねがわんひとはみな
広大会を帰命せよ
弥陀初会の聖衆は
算数のおよぶことぞなき
初回のご説法で満員札止め。
しかも数えられへん。
坊さんとしては羨ましい限りですわ。
うちなんか、椅子ガラガラのときもありますし。浄土を願う人はみんな、その大会に参加できる。まさに“チケット無限供給”のありがたさです。
■③ 菩薩の就職先が「一生補処」
安楽無量の大菩薩
一生補処にいたるなり
普賢の徳に帰してこそ
穢国にかならず化するなれ
安楽浄土に生まれた菩薩は、
一生補処にいたる
つまり、「次、如来に昇格決定」みたいなもんです。仏界のエリートコース。
それでも、
穢国にかならず化する
つまり、キャリアアップしても“人手不足のこの世界”にちゃんとかえって来る。
ほんま、働き方改革を超えた奉仕精神や。
■④ 法蔵菩薩の「ガチ願望」
十方衆生のためにとて
如来の法蔵あつめてぞ
本願弘誓に帰せしむる
大心海を帰命せよ
続く和讃ではこう言う。
如来の法蔵あつめてぞ
本願弘誓に帰せしむる 大心海
なんやねん、大心海て。心の海が広すぎるやろ。阿弥陀さんは、十方衆生のためにありとあらゆる徳を“全部まとめ買い”して、
「これ全部、みんなに回向します」
という超太っ腹企画。
もう楽天スーパーセールもびっくりや。
■⑤ 観音・勢至の“休みなし”ブラック慈悲体制
観音勢至もろともに
慈光世界を照曜し
有縁を度してしばらくも
休息あることなかりけり
慈光世界を照曜し
有縁を度して しばらくも休息なし
え、ブラック企業ですか?いやいや、そうちゃいます。
この“休まず救う”というのは、衆生に合わせて必ず手を伸ばすという、愛の残業なんですね。観音さん、勢至さん、働きすぎやけど、ありがたい…
■⑥帰ってくる菩薩・迎えにくる光
さて、ここからが肝心。
最後にこうあります。
安楽浄土にいたるひと
五濁悪世にかえりては
釈迦牟尼仏のごとくにて
利益衆生はきわもなし
浄土に生まれるのは「終わり」やないんです。“帰って来る”ための始まり。
還相回向というのは、救われた人が今度は
救い手として戻ってくる営み。
親鸞聖人も言われたように──
「自分が救われるため」ではなく
「救いのはたらきそのものに出遇う」
その道が“念仏の道”なんですね。
■まとめ:光に照らされたら、帰り道までできる
阿弥陀さんの光は、
・罪を消すライト
・気持ちを整えるライト
・迷いをぶち抜くサーチライト
・そしてまた戻ってくる道を照らすライト
これ全部ひっくるめて「帰命」と呼ぶんです。もうね、照らされたら最後、帰る道までセットでついてくる。便利すぎるやろ。
次回も、光と笑いの真ん中で、
またご一緒しましょう。