依経段•弥陀章
法蔵菩薩因位時 在世自在王仏所
覩見諸仏浄土因 国土人天之善悪
建立無上殊勝願 超発希有大弘誓
五劫思惟之摂受 重誓名声聞十方
普放無量無辺光 無碍無対光炎王
清浄歓喜智慧光 不断難思無称光
超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
本願名号正定業 至心信楽願為因
成等覚証大涅槃 必至滅度願成就
■【1】まずは今回の主役
法蔵菩薩。
もうね、名前からしてスター感ありますやろ?
「法を蔵(おさ)める菩薩」。
お釈迦さんからも“この人はただ者ちゃうで”と推される存在。
■【2】“世自在王仏の前で誓いを立てる”シーン
これ、落語で言うたら――
大師匠の前で弟子が
「わたし、もう腹決めました!この道で天下獲ります!」
と宣言するようなもんで。
つまり法蔵さんは、
「最高の世界をつくる!」
と大風呂敷を広げた。
しかも広げた後で畳まんかった。
■【3】諸仏の国を“視察”して回る
現代風に言うと、
● 世界中のテーマパークやら
● 超高級ホテルやら
● 未来都市やら
ぜーんぶ見て回って、
「ええとこだけ取り入れて、悪いとこ全部なくしたら最強ちゃう?」
と研究し尽くした。
落語的に言えば、
弟子A:「師匠、この噺パクったんちゃいます?」
法蔵:「パクったんやない。改良したんや。」
……みたいな感じですわ。
■【4】スケールが狂ってる“五劫の思惟”
五劫ですよ。
五秒でも五分でも五年でもない。
五 劫(こう)。
コンビニでレジ待ち3分でイライラする私らからしたら、
五劫ってもはや天文学部の話ですわ。
落語的に言うと、
「師匠、オチ考えるのにどれくらいかけました?」
「五劫や。」
……そら、名作になりますわ。
■【5】そして“光の名前”の大安売り
無量光、無辺光、無碍光、無対光、光炎王、清浄光、歓喜光、智慧光、不断光、難思光、無称光、超日月光……
これ、全部“阿弥陀さんの光”。
落語やったら
「名前つけるの楽しくなって止まらんようになった」
ってレベル。
しかもこの光、ただのライトやないんです。
✔ 壁はすり抜ける
✔ 心の闇も照らす
✔ 怒ってても照らす
✔ 逃げても照らす
“追尾式あたたかい光”。
ハリウッド映画でも勝てません。
■【6】ここから法話的核心
この長いお話、何が言いたいかというと――
🌟【本願の名号は正定の業】
南無阿弥陀仏という名号そのものが、
「あなた、もう仏になる道に乗りましたよ」
という“本線チケット”なんです。
🌟【至心信楽の願を因とす】
こちらの都合や出来不出来やない。
“信楽(まかせる心)”を与えられるところから動き出す。
🌟【必至滅度】
まかせた身は、最後は必ず涅槃=悟りに至る。
途中で落ちることは“絶対にない”。
親鸞聖人が「正定聚」と大切にした教え。
■【7】蓮夏一照の落語まとめ
今回のストーリーを一照風にまとめると――
🌈【蓮夏一照的・法蔵菩薩物語】
「諸仏の国、全部回った結果、
“これ以上ない世界つくったる!”と誓った菩薩がいてはんねん。
五劫かけて構想を練って、
その光は、逃げてもめげてもすねても、
ずっとこっち照らし続けてくれる。
その光の名が【南無阿弥陀仏】。
となえた瞬間、
わたしらは“必ず仏になる道”に乗る。
これが本願のスケールやで。」