こちらは、「オリジナル録音」です(1952年10月21日録音/11月発売)。

 

 

こちらは、ラジオで放送された音源のようで、1955年11月11日との記載があります。

 

 

こちらは、南仏ニースにあるイタリアンレストラン(キャバレ―)、「ラ・ヴィラ・デステ」での「ライヴ録音」です。

 

 

 

「ラ・ヴィラ・デステ」は、「エステ荘」という意味ですが、リスト(1811-86)のピアノ曲にもなっている「本家(世界遺産)」は、イタリアの「ティヴォリ」にあります。

 

 

 

 

またこちらは、1965年1月4日放送の、テレビ番組からの映像です。

 

 

 

 

当時、パリに、アメリカの有名ジャズメンが「集結」していたことから生まれた、1979年1月発売の、「奇跡」のコラボアルバム、略称「ジャズ・ブラッサンス(「Brassens en jazz」)」。

 

 

今回の曲、「la chasse aux papillons "蝶々とり"」では、フランスサイドのアーティスト(「レ・プティ・フランセ」)、マルセル・ザニーニ(1923-2023)のクラリネットと、ジョー・ダリ(1923-99)の、ビブラフォンのソロがフィーチャーされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

この録音についての記事

 

 

 

 

 

ブラッサンスを世に送り出した、「大恩人」のひとり、パタシュウ(1918-2015, 本名「アンリエット・ラゴン」)(後述参照)も、もちろんこの曲を歌っています(1954年発売)。

 

 

そしてそのレコードは、1954年度の、「ADF(アカデミー・デュ・ディスク・フランセ)ディスク大賞」も受賞しています。

 

 

何とも「心地よい」歌声ですね!!

 

 

 

こちらは、大変「貴重」なライヴ録音ですが(1953年?)、自身のお店、「シェ・パタシュウ」でのものでしょうか...?

 

 

 

 

ブラッサンスの、数少ない、大変「貴重」な「日本盤CD」です。

 

 

もうかなり「古い」商品で、「入手」出来るかどうかは「運次第」ですが、「歌詞対訳」、「日本語解説」は大変「貴重」です(「今回の曲」は、「第1集」に収録されています)。

 

 

 

 

 

 

こちらは、いわゆる「文庫版」の全集ですが、「オリジナル・ジャケット」を「再現」したスリーヴが、大変「貴重」です。

 

 

 

 

こちらは、「歌詞集」となります(書籍)。

 

 

 

 

これまでの記事

 

 

 

 

さて...

 

 

 

「10月22日」は、「フランスシャンソン界の3大巨匠のひとり」、ジョルジュ・ブラッサンス(1921-81)「誕生日」、そして「命日」も、ちょうどその「1週間後」という「10月29日」で、この時期は、まさに「ブラッサンス・ウィーク」とも言えるのですが、今年も、それに合わせて、やはり「名曲」を紹介してみたいと思います。

 

 

 

 

今回紹介する曲、「la chasse aux papillons "蝶々とり"」(1952)もまた、ブラッサンス「最初期」の曲でありながら、やはりすでに、そのエッセンスが感じられる「名作」でもあり、本当に、大変「親しみやすい」曲であるとも、言えると思います。

 

 

 

 

この「1952年」の初め、ブラッサンスは、「運命の出会い」を果たします。

 

 

 

モンマルトルにあった、そのお店の女主人、パタシュウ(1918-2015, 本名「アンリエット・ラゴン」)は、自らも、「名歌手」として知られていましたが、そこへ、「紹介」されて、「オーディション」を受けに来たのが、ブラッサンスでした...。

 

 

 

「自作」だと断って、「弾き語り」で、数曲披露したブラッサンスでしたが、パタシュウはすっかり「魅了」され、即座に、「採用」することを決めました。

 

 

パタシュウはまた、ブラッサンスの曲を採り上げて、「歌う」ことを「約束」はしたものの、「la mauvaise reputation "悪い噂"」や、「le gorille "ゴリラ"」「女性歌手向きではない」として、「自分で歌ってみなさいよ」と、諭したのだと言います。

 

 

ブラッサンスは、最初のうちは、出演を「固辞」していたということですが、やがて、「説得」に応じ、初めてステージに立ったその「運命の日」が、「1952年3月6日(9日とも)」のことでした。

 

 

 

 

先にブラッサンスの曲を歌い終えたパタシュウは、その「作者」を観客に紹介し、

 

 

 

「これから、本人にも歌っていただきます!!」

 

 

 

と、ブラッサンスをステージに呼び寄せました。

 

 

 

 

「激しく緊張」しながら、ステージに上がったブラッサンスは、ひと言の「あいさつ」もなしに、「いきなり」、歌い始めたということでしたが...

 

 

 

...しかし、結果は「大成功」!!

 

 

 

「無表情」な口から飛び出す、その「大胆な言葉」に、観客は、大いに、「拍手喝采」を浴びせたのでした...。

 

 

 

 

レコード会社、「(旧)フィリップス」との契約も「即座」に決まり、

 

 

 

「数日後」には、「新聞」でも、

 

 

 

 

 

「パタシュウ、新たな詩人を発掘する」

 

 

 

 

という、「大きな見出し」が立てられたのでした。

 

 

 

 

そう、「これ」こそが、「巨匠ブラッサンス」の「デビュー」だったのです...。

 

 

 

 

 

あらためて、現在にも残る、その「最初期の作品」を挙げておきましょう。

 

 

 

 

「la mauvaise reputation "悪い噂"」(1952)。

 

 

 

この曲の歌詞には、(現在では)「差別用語」に当たる言葉が多く使われているので、ここに書くことは出来ませんが、「誰にも迷惑をかけていないのに、人と違った道を歩むことがなぜ悪い?」といった、ブラッサンス自身の、「主義主張」が歌われている作品です。

 

 

 

 

「hecatombe "大虐殺"」(1952)。

 

 

 

ものものしいタイトルとは裏腹に、「ブラック」ながらも、何とも「ユーモア」を感じさせる、「楽しい」1曲です。

 

 

「市場」で起こった騒ぎを止めに、「憲兵」たちが介入するのですが、「混乱の極み」により、いつしか、「攻撃の矛先」が、その「憲兵」たちに向けられていた、という様子が、生き生きと描かれているものです。

 

 

 

 

「le gorille "ゴリラ"」(1952)。

 

 

 

上掲の「hecatombe "大虐殺"」と「同系列」の作品ながら、良くも悪くも、ブラッサンスの「代名詞」ともなっているのが、この曲、「le gorille "ゴリラ"」です。

 

 

「決して、笑ってはいけない」状況が描かれているものの、それに反して、「思わず、笑いを誘われる」という曲でもあるのですが、その「裏」にはまた...。

 

 

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

なお、以上の映像はいずれも、1972年1月19日、テレビでも放送された、ボビノ劇場でのライヴからの映像です。

 

 

 

 

 

続いて、今回の曲、「la chasse aux papillons "蝶々とり"」の「カバー」をどうぞ。

 

 

 

 

ロック歌手、ルノー(・セシャン)(1952-)は、ブラッサンスの「没後15周年」に当たる1996年、「トリビュート・アルバム」を発表しました。

 

 

ルノーは、幼い頃からブラッサンスに慣れ親しんでいたということで、このアルバムは、当時、大変「話題」となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは、ブラッサンスのカバーを「専門」としているグループのようですね。

 

 

ブラッサンスの曲のタイトルに因んで、「les pornographes (ポルノ作家たち)」というグループ名ですが、2017年、「ボーカル」に、アリス・リヒタルクを迎えて、「再始動」したということです。

 

 

 

アルバムも、2枚、発売されていますが、日本では、「ダウンロード販売」のみのようです。

 

 

 

 

(参考)「les pornographes (ポルノ作家たち)」については「こちら」を...。

 

 

 

 

 

 

また、このような、大変「貴重」な映像も見つけました。

 

 

 

ロックオペラ「スターマニア」初演版(1979)の、「ステラ・スポットライト」役でも有名な、カナダ・ケベック州モントリオール出身の大歌手、ディアーヌ・デュフレーヌ(1944-)が、ブラッサンス自身のギター伴奏で歌っている映像です。

 

 

詳しいデータはありませんが、1970年代後半のものには違いないでしょう。

 

 

 

 

 

それでは以下に、今回の曲、「la chasse aux papillons "蝶々とり"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

 

 

「童謡風」の、とても「親しみやすい」メロディに乗せ、若い二人の、実に微笑ましい」物語(でも、何て「大胆」な....)が歌われている名作です。

 

 

 

冒頭に挙げていますが、略称「ジャズ・ブラッサンス(Brassens en jazz)」からの音源、また、「ADFディスク大賞」も受賞している、パタシュウの音源もぜひ、あわせてお聴きください。

 

 

 

 

「次回」もまた、ジョルジュ・ブラッサンスの曲を採り上げる予定でいます。

 

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

 

それではまた...。

 

 

 

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la chasse aux papillons  蝶々とり

 

 

un bon petit diable a la fleur de l'age

la jambe legere et l'oeil polisson

et la bouche plein' de joyeux ramages

allait a la chasse aux papillons

 

花も盛りの、やんちゃな小悪魔が

足取りも軽く、いたずらっぽい目をして

陽気にさえずりながら

蝶々とりに行きました

 

comme il atteignait l'ore' du village

filant sa quenouille, il vit Cendrillon

il lui dit: Bonjour, que Dieu te menage

j't'emmene a la chasse aux papillons

 

村の外れに着いた頃

糸を紡ぐサンドリヨン(シンデレラ)に会いました

「こんにちは。これは神のお引き合わせだ。

僕と、蝶々とりに行かないかい?」

 

Cendrillon ravi' de quitter sa cage

met sa robe neuve et ses bottillons

et bras d'ssus bras d'ssous vers les frais bocages

ils vont a la chasse aux papillons

 

サンドリヨンは、鳥かごを出られて大喜び

新しいドレスに、ブーツをはいて

手に手を取り合い、涼しい森まで

蝶々とりに行きました

 

ils ne savaient pas que, sous les ombrages

se cachait l'amour et son aiguillon

et qu'il transpercait les coeurs de leur age

les coeurs des chasseurs de papillons

 

二人は、少しも知りませんでした

木陰には、恋と、その「トゲ」が潜んでいることを

そのトゲが、年頃の二人の

蝶々とりの心を貫いたのです

 

quand il se fit tendre, ell' lui dit: j'presage

qu'c'est pas dans les plis de mon cotillon

ni dans l'echancrure de mon corsage

qu'on va-t-a la chasse aux papillons

 

彼が優しく言い寄ると、彼女は言いました

「言っておくけど、あなたが蝶々とりするところは

私のスカートの中とか

ブラウスの胸もととかじゃなくてよ」

 

sur sa bouche en feu qui criait: sois sage!

il posa sa bouche en guis' de baillon

et c'fut l'plus charmant des remu'-menage

qu'on ait vu d'memoir' de papillon

 

「大人しくしてったら!」と叫ぶ、その火照った唇を

ふさぐように唇を重ねる彼

それはもう、上を下への、とっても素敵な大騒ぎ

蝶々とりの思い出の

 

un volcan dans l'ame, y' r'vinr'nt au village

en se promettant d'aller des millions

des milliards de fois, et mem' davantage

ensemble a la chasse aux papillons

 

火山のような心で、二人は村に戻りました

何百万回でも、何十億回でも

もっとそれ以上でも

二人でまた、蝶々とりへ行くことを約束し合いながら

 

mais tant qu'ils s'aim'ront, tant que les nuages

porteurs de chagrins, les epargneront

y'f'ra bon voler dans les frais bocages

y'f'ront pas la chasse aux papillons

pas la chasse aux papillons...

 

二人が愛し合っているかぎり

黒雲や、悲しみの使いたちも、二人をそっとしておいてくれるでしょう

二人は、涼しい森へと飛んで行ったとしても

蝶々とりなどもう、そっちのけでしょう

蝶々とりなどもう、そっちのけでしょう...

 

 

(daniel-b=フランス専門)