1983年5月、「パレ・デ・スポール(ドーム・ド・パリ)」にて行われた公演のライヴ録音です。
この録音は、「大全集」にのみ収録で、「ゼニット・パリ1986」のように「分売」はされていませんが、それが、「不思議」に思えるくらいの「名盤」です。
歌われている曲は、アルバム「beaurivage "ボーリヴァージュ"」(1981)、「voyou "ろくでなし"」(1983)の曲を中心とした、「1980年以降」の作品がほとんどですが、「今回の曲」のように、「それ以前」の作品も含めることで、やはり、「ベストアルバム」的なライヴとなっています。
この公演の模様は、過去に、「映像商品」(VHS/DVD)で発売されていたこともありましたが、現在ではもう、入手することは出来ず、本当に、大変「貴重」な映像だと言えます。
また、こちらの映像を見聞きする限り、上掲の録音とは別の日のテイクのようでもありますが、その「愉悦感」、「躍動感」は、変わることがありません。
こちらの、「シャンゼリゼ劇場」公演の録音(1980年6~7月)は、ミシェル自身の、確認出来る「(単独の)ライヴ録音」としては、「最初のもの」となります。
この録音もやはり、「大全集」にのみ収録で、現在ではもう、「一般的」とは言えません...。
こちらは、「オリジナル録音」(1976年11月3日発売)による「MV」です。
その「オリジナル録音」(2002年リマスター)も、あわせて載せておきましょう。
「オリジナル盤」はこちら。
2022年10月、「没後30周年」を記念して、最新の、「3枚組ベスト」が発売となりました。
こちらは、2002年(「没後10周年」)に発売された「2枚組ベスト」です。
「カラオケ」もあります!!
これまでの記事(ミュージカル「RESISTE」についての記事も「こちら」から)
(参考)「スターマニア」がテーマの記事一覧
(参考)「ダニエル・バラボワーヌ」がテーマの記事一覧
さて...
「8月2日」は、1992年、休暇中の「突然の心臓発作」により、本当に「突然」にこの世を去ってしまった、フランスの偉大な「音楽プロデューサー」で歌手の、ミシェル・ベルジェ(1947-92)の「命日」でした。
日本では、フランス・ギャル(1947-2018)の「夫」ということぐらいでしか、知られてはいませんが、そのフランス・ギャルのために、数多くの「名曲」を書いただけではなく、自身で歌った作品も、まさに、「珠玉の名曲」と言えるものばかりです。
また、ロックオペラ「スターマニア」(1979年初演。*最新リメイクは「2022年版」)を「大成功」させた「作曲家」として、「44歳」という「短い」生涯ながら、現在でもなお、その名は輝き続けており、すでに、「神格化」されているとすら言えます。
今回は、そのミシェル・ベルジェにとって、「記念すべき年」ともなった、1976年に発表されたアルバム、「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」から、その「タイトル曲」について、書いてみたいと思います。
まずは、「こちらの曲」からどうぞ...。
(1976年5月22日放送)
この曲、「ca balance pas mal a Paris "パリでスゥイング"」(1976)は、ミシェル・ベルジェ(1947-92)とフランス・ギャル(1947-2018)が、まさに「結婚」(1976年6月22日)というタイミングで、テレビで上演したミュージカル、「Emilie ou la petite sirene "エミリー、または小さな人魚"」からのデュエット曲となります。
ミシェルとフランスのコラボレーションは、すでに、1973年には始まっており、翌1974年3月発売のミシェルのアルバム、「chansons pour une fan "あるファンのための歌"」の中の1曲、「mon fils rira du rock'n'roll "息子はロックンロールで笑うだろう"」に、フランスが参加したことを皮切りに、ミシェルのプロデュースによる、初のシングル曲、「la declaration d'amour "愛の告白"」が、1974年5月に発売。また、この曲を含めたアルバムも、1976年1月には、発売となっています。
フランス・ギャル「la declaration d'amour "愛の告白"」。
(1974年6月27日放送)
「詳しく」は、こちらの記事をご参照ください。
当時、この結婚は、「秘密裡」に行なわれたとする記述もありますが、それまでの経緯から言っても、結婚までのその「流れ」は、すでに、誰もが「想像し得た」ものではなかったでしょうか...。
今回のミシェルのアルバム、「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」(1976)に収録の曲、「mon bebe blond "ブロンドの僕の彼女"」。
また、他の収録曲としては、次のような作品があります。
「les tramways de Carouge "カルージュ(スイス)の路面電車"」。
「Tijuana Night "ティファナ(メキシコ)の夜"」。
(結婚の直後、ミシェルとフランスは、サンフランシスコでひと夏を過ごしました)
「la bonne musique "良い音楽"」。
(1983年5月、「パレ・デ・スポール(ドーム・ド・パリ)」公演から)
続いて、その「パレ・デ・スポール(ドーム・ド・パリ) 1983」にて歌われた曲をもう少し...。
「Mandoline "マンドリーヌ"」(1983)。
この曲で言う「マンドリーヌ」とは、貧しくても、太陽の下で踊る、「小さな女の子」の名前を表しています。
2015年11月、フランス・ギャル、ブルック・ドーイットらによって制作、上演されたミュージカル、「RESISTE(レジスト)」では、劇中に登場した姉妹の、その「妹」の名が、この「マンドリーヌ」でした。
また、姉の名、「マギ-(Maggie)」も、フランス・ギャルのために書いた、1977年の曲、「la chanson de Maggie "マギーの歌"」から採られています。
「Maria Carmencita sourde et muette "耳と言葉が不自由なマリア"」(1981)。
この「マリア・カルメンシ-タ」の「モデル」は、哲学者アンリ・ベルクソン(1859-1941)の娘で、「デザイナー」、「画家」、「彫刻家」の、ジャンヌ・ベルクソン(1893-1961)という、「実在の人物」です。
「耳と言葉が不自由」なことで、生活する上で、いろいろと「制限」のある彼女ですが、それにも負けない、「自由さ」を持っていると歌われる、とても「優しい」響きを持った歌です。
「Voyou "ろくでなし"」(1983)。
まさに、「夏」にピッタリなこの曲、「Voyou "ろくでなし"」。
この曲は、ライヴの本プログラムの「ラスト」で歌われ、まさに、「大盛り上がり」となりました。
この曲の記事(「歌詞対訳」も載せています)
最後に、今回の曲、「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」のカバー、または、この曲に因んだ「ミュージカル」の映像も、あわせて載せておきましょう...。
ジャン=マルク・ソーヴァニャルグ(1967-)による「カバー」(MV)。
こちらは、2016年から、2017年にかけて上演されたミュージカルのティーザー映像ですが、このショーに限らず、ミシェル・ベルジェ作品による舞台作品は、近年、ますます増えて来ているように思います...。
それでは以下に、今回の曲、「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。
この曲も、まさに「夏」に相応しい、いわゆる、「ファンタジー要素」の感じられる、「軽快な曲」というイメージですが、いま、あらためて「オリジナル録音」を聴いてみると、まだまだ「硬い」という印象も受けてしまいますね。
このように、「発表当時」には「地味」で振るわなかった曲も、「スターマニア」後の、1980年代に入ってあらためて歌ったところ、「大成功」を収めたという、その「典型的な例」のひとつでもあり、他にも、「seras-tu la? "君は、そこにいてくれるだろうか"」(1975)(「正式な記事」もあります)などといった曲がまだまだあります。
(「1970年代」と、「1980年代」の、その「スタイルの違い」というものも、感じられると思います...)
この「mon piano danse "僕のピアノは踊る"」のアルバム自体、他にも素晴らしい曲がいくつもありますので、この機会にぜひ、聴いてみてはいかがでしょうか...。
ありがとうございました。
それではまた...。
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mon piano danse 僕のピアノは踊る
comment oses-tu douter encore de moi
meme ton amour ne t'en donne pas le droit
si une minute mes souvenirs se noient
je dis ton nom, je lui souffle tout bas
et c'est le diable qui le prend par le bras
どうしてまだ、僕を疑おうとするんだ
君の愛ですら、君に権利を与えたりはしないのに
もし一瞬でも、僕の記憶が曖昧になってしまったら
僕は君の名前を言い、彼にそっと囁こう
君が、彼の腕をつかむ悪魔だったとしても
mon piano danse
mon piano danse, mon piano reve
et m'entraine vers toi
mon piano danse
mon piano danse, mon piano vole
et me conduit vers toi
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは夢を見る
そして僕を、君のもとへと引っ張っていく
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは空を飛ぶ
そして僕を、君のもとへと導いていく
et certains soirs ou je ne suis plus moi
je quitterai ma ville au coeur de bois
mais que le ciel s'ecroule et me foudroie
personne au monde ne peut plus rien pour moi
j'ai quelque chose de fou au bout des doigts
僕がもはや、僕でなくなってしまう、あるいくつかの夜
僕は、森の中にある、自分の街を離れる
でも空が崩れ落ち、僕を打ちのめしてしまったら
世界中の誰ひとり、僕のためにもう、何も出来ることはない
僕はこの指先に、狂おしい何かを持っている
mon piano danse
mon piano danse, mon piano reve
et m'entraine vers toi
mon piano danse
mon piano danse, mon piano vole
et me conduit vers toi
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは夢を見る
そして僕を、君のもとへと引っ張っていく
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは空を飛ぶ
そして僕を、君のもとへと導いていく
suis-moi, il me dit suis-moi
de quoi as-tu peur, suis-moi
suis-moi, il me dit suis-moi
mais moi je ne sais pas jusqu'ou il ira
jusqu'ou il ira
ついておいでよ 彼は僕にそう言う
何を怖がっているの? おいでよ
ついておいでよ 彼は僕にそう言う
でも僕は、彼が、どこまで行こうとしてるのか分からない
どこまで行こうとしてるのか
mon piano danse
mon piano danse, mon piano reve
et m'entraine vers toi
mon piano danse
mon piano danse, mon piano vole
et me conduit vers toi
mon piano danse...
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは夢を見る
そして僕を、君のもとへと引っ張っていく
僕のピアノは踊る
僕のピアノは踊る 僕のピアノは空を飛ぶ
そして僕を、君のもとへと導いていく
僕のピアノは踊る...
(daniel-b=フランス専門)



