今回の記事も、こちらの記事にて紹介した曲と「関連性」が認められることから、その「リブログ」としています。

 

 

 

さて...

 

 

 

昨年(2023年)が「没後45周年」(10月9日が「命日」)であった、「フランスシャンソン界の3大巨匠のひとり」、ジャック・ブレル(1929-78)。

 

 

今年も、「生誕95周年」という「記念の年」に当たっており、「4月8日」が、その「誕生日」でした。

 

 

 

今回は、日本でも、1979年4月に「追悼盤」(シリーズ)の1枚として発売された、現在となっては、大変「珍しい」コンピレーションアルバム、「Jef "ジェフ"」(日本でのタイトル)を紹介してみたいと思います。

 

 

 

(参考)

 

(このアルバムの「日本語解説」は、永瀧達治先生が書かれています)

 

 

 

 

当時、「内容の重複」はあったものの、フランスで発売された、8枚のオリジナルアルバム(30cmLP)」(「バークレー」録音)が、「キングレコード社」から発売されることになり、この1枚も、その「ラインナップ」に加わることになりましたが(GP-669)、フランスでは、1974年に、「la Fanette "ファネット"」のタイトルで発売されたこのアルバム(90 019)、もともとは、1968年に、「les prenoms "(人物の)名前"」として発売されていたものでした...(80 374)

 

 

 

(参考)「フランス盤」の詳細

 

https://www.discogs.com/release/9854555-Jacques-Brel-5-La-Fanette

 

https://www.discogs.com/release/17960275-Jacques-Brel-Les-Pr%C3%A9noms

 

 

 

 

「ブレル財団」公式サイト

 

https://fondationbrel.be/maintenance/

 

 

 

これまでの記事

 

 

 

 

このアルバム、何が「珍しい」のかと言えば、1968年に「初発売」された際のオリジナルタイトル、「les prenoms "(人物の)名前"」が示している通り、収録されている曲「すべて」のタイトルが、「人物名」となっているものを集めたものだということです。

 

(この時点では、1961年の「Marieke "マリーク"」は、「フィリップス録音」のみのため、収録されてはいません)

 

 

 

歌のイメージをつかみやすくするためか、ブレルは、本当に、「人物名」をタイトルにした曲が多いですが(こんなアルバムが作られるほど...)、この他にも、生まれて間もない「三女」の様子を歌った、1959年の「Isabelle "イザベル"」、また、1961年の「Clara "クララ"」、そして、「最晩年(1977年)」の名作、「Jojo "永遠なれジョジョ"」などといった作品があります。

 

 

 

今回紹介のアルバム「Jef "ジェフ"」、その「曲目」は、次の通りです。

 

 

A-1.Mathilde  いとしのマチルダ(マティルド) (1963-64)

   2.la Fanette  ファネット (1963)

   3.Jef  ジェフ (1964)

   4.Titine  ティティ―ヌ (1964)

   5.Rosa  ロ―ザ (1962)

 

B-1.(la chanson de )Jacky  ジャッキー (1965)

    2.Fernand  フェルナン (1965)

    3.Zangra  俺の名はザングラ (1961-62)

    4.Madeleine  マドレーヌ (1961-62)

 

 

*太字は、すでに、「正式な記事」として書いている曲です。

 

 

 

 

 

それでは、あらためて、その「曲目」を、振り返ってみることにしましょう...。

 

 

(詳しくは、それぞれの記事をご参照ください)

 

 

 

 

1.「Mathilde "いとしのマティルド(マチルダ)"」(1963-64)

 

「アデュー・オランピア1966(さよなら公演)」からの映像です。

 

こちらは「オリジナル録音」です(1964年1月9日録音)。

(一口メモ:「悪女」だと、分かってはいるのに...)

 

 

 

2.「la Fanette "ファネット"」(1963)

 

「クノック1963」(1963年7月23日)からの映像です。

 

こちらは「オリジナル録音」です(1963年4月3日録音)。

(一口メモ:「裏切られた」末に、何とも「悲しい」結末が...)

 

 

 

3.「Jef "ジェフ"」(1964)

 

こちらも、「アデュー・オランピア1966」からの映像ですが、「Blu-ray」用に、「HDリマスター化」されたものです。

 

こちらは「オリジナル録音」です(1964年1月8日録音)。

(一口メモ:俺も君も、昔は、こんなじゃなかったのに...)

 

 

 

4.「Titine "ティティーヌ"」(1964)

 

こちらは「オリジナル録音」です(1964年3月7日録音)。

(一口メモ:僕らはずっと、君を探していた。気が狂ったように叫びながら...)

 

 

 

ブレルの「Titine "ティティーヌ"」は、チャップリン(1889-1977)が、自身の「代表作」のひとつである、映画「モダン・タイムス」(1936)の中で歌った、「ティティナ(ティティーヌを探して)」に触発され、書かれた作品です。

 

 

 

こちらがその、チャップリンが、「デタラメ語」(「フランス風」ながら、「無国籍語」)で歌うシ―ンです。

 

 

 

(参考)「余談」ながら、この「デタラメ語歌詞」には、興味深い「考察」もあります。

 

 

 

また、この曲はもともと、1917年にフランスで生まれた、「je cherche apres Titine "ティティーヌを探して"」というタイトルの作品です。

 

イヴ・モンタン(1921-91)も歌っています。

 

 

 

5.「Rosa "ローザ"」(1962)

 

「オリジナル録音」(1962年3月7日録音)をもとに作られた「MV」です。

(一口メモ:ある日、僕は、バスコ・ダ・ガマにはなれないことを思い知らされた...)

 

 

 

6.「(la chanson de )Jacky "ジャッキー"」(1965)

 

こちらは「オリジナル録音」です(1965年11月2日録音)。

(一口メモ:それは素晴らしい。素晴らしいけど、くだらない...)

 

 

 

7.「Fernand "フェルナン"」(1965)

 

1966年、ツアー先のリヨンからの中継ですが、何と、パリのスタジオにいた「レジェンド」、シャルル・トレネ(1913-2001)に、「bonsoir!(こんばんは)」と、呼びかけられる場面から収録されています。

 

こちらは「オリジナル録音」です(1965年11月6日録音)。

(一口メモ:神よ、僕はいま、泣こうとしているんだ...)

 

 

 

8.「Zangra "俺の名はザングラ"」(1961-62)

 

1961年10月、オランピア劇場公演にて発表された曲で、こちらは、その「ライヴ録音」となります。

 

 

こちらは、その翌年、「バ―クレ―」へ移籍してから行なわれた、「スタジオ(オリジナル)録音」です(1962年3月6日録音)。

(一口メモ:俺はついに、「英雄」にはなれなかった...)

 

 

 

9.「Madeleine "マドレーヌ"」(1961-62)

 

こちらも、1961年10月のオランピア劇場公演にて発表された曲で、これが、その「ライヴ録音」となります。

 

 

この曲にもやはり、翌年の「スタジオ(オリジナル)録音」(1962年3月9日録音)をもとに作られた、「MV」があります。

 

こちらは、1965年4月、ベルギーでの、テレビライヴの映像です。

(一口メモ:彼女はつれないけれど、また、明日があるさ...)

 

 

 

Blu-rayは、日本のプレ―ヤ―でも、再生が「可能」です(「日本語字幕」もあり)。

 

 

 

 

こちらは、最新の「大全集」です。

 

 

こちらは、いわゆる「文庫版」の全集です。

 

 

 

以下は、「過去」の「大全集」(現在では、「コレクターズ・アイテム」です)。

 

 

 

 

 

こちらは「全歌詞集」となります(書籍)。

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

 

 

今回は、「特別編」ということでお送りしましたが、ブレルの曲には、「Rosa "ローザ"」「Madeleine "マドレーヌ"」のように、「春」を感じさせるような「明るい曲」が、「意外に多い」ことに、驚かされるのではないかと思います...。

 

 

 

これからも、こうした作品を「積極的」に、採り上げて行きたいと思っています。

 

 

(何てったって、今年は「生誕95周年」ですからね...)

 

 

 

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

それではまた...。

 

 

(daniel-b=フランス専門)