今回の記事は、こちらの記事にて紹介した曲と「関連性」があることから、その「リブログ」としています(「元の記事」もぜひご覧ください)。

 

 

この映像についての「詳細なデ―タ」(放送日時/番組名など)は「不明」ですが(いくつかの「情報」はあります)、1985年から86年にかけての、「年末年始」の時期に放送されたもののようです。

 

いずれにせよ、大変「珍しく」「貴重」なものです。

 

こちらは「オリジナル録音」です(1985年7月録音/10月14日発売)。

 

「カラオケ」もあります。

 

 

 

 

 

 

こちらは、「最新の大全集」です。

 

「貴重な録音」が、数多く収録されています。

 

 

こちらは、「没後20周年」(2006年)を記念して発売された、2枚組のDVD(「PAL」)です。

 

 

「歌詞集」(書籍)も発売となりました。

 

 

 

これまでの記事

 

 

(参考)「ミシェル・ベルジェ&フランス・ギャル」がテーマの記事一覧(ミュージカル「RESISTE」についての記事も「こちら」から)

 

 

(参考)「スターマニア」がテーマの記事一覧

 

 

 

さて...

 

 

 

「前回の記事」にも書いているように(この記事は、その「リブログ」です)、とかく「命日」(1月14日)ばかりが「クロ―ズアップ」されがちなダニエル・バラボワーヌ(1952-86)ではありますが、「2月5日」は、その「誕生日」となります。

 

 

その、「悲劇的な事故」による「早逝」のため、「映像」として残っているダニエルは、「永遠」に、当時の「若い姿のまま」だと言うことも出来るのですが、その彼が遺した、「最後のアルバム」である「sauver l'amour "愛を救う"」は、「約120万枚」という「商業的大成功」だけではなく、まさに、「新時代(デジタル時代)」を切り拓いたという点においても、「高く評価」されている1枚です。

 

 

 

そんなこんなで、毎年「この時期」を中心に、地道にその曲を紹介してきましたが、何と、このアルバム「sauver l'amour "愛を救う"」、「正式な記事」として、これが「最後の曲の紹介」(全9曲中9曲目)ということになりました。

 

 

(われながら、ホント「ビックリ」です...)

 

 

 

 

アルバム「sauver l'amour "愛を救う"」、各曲のタイトルは、以下の通りです。

 

  

 

1.aimer est plus for que d'etre aime  愛することは愛されることよりも強い

2.tous les cris le S.O.S.  すべての叫びはS.O.S.

3.l'Aziza  ラジザ

4.le blues est blanc  空しいブルース (「前回の曲」)

5.sauver l'amour  愛を救う

6.petite Angele  アンジェル(アンジェラ) (*「今回の曲」)

7.petit homme mort au combat  無名戦士の死(名もなき男が戦闘で死んだ)

8.ne parle pas de malheur  不幸を話さないで

9.un enfant assis attend la pluie  座って雨を待つ子ども

 

 

(1~5、7~9はすでに「正式な記事」を書いています)

 

 

 

このアルバムを「代表(象徴)」する曲はやはり、「l'Aziza "ラジザ"」「sauver l'amour "愛を救う"」、そして、「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S"」の3曲であり、これらはすべて、「アナログ時代のA面」に収録されていることから、「聴き方」によっては、「B面曲」がほとんど顧みられることがないといったことも起こり得るのではないかと思いますが、今回は、そうした「B面」「トップナンバー」となる、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」について書いてみたいと思います。

 

 

(「l'Aziza "ラジザ"」「sauver l'amour "愛を救う"」、そして、「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S"」は、「前回の記事(元の記事)」にも貼り付けていますので、ぜひお聴きください。

 

今回の記事は、その「リブログ」です)

 

 

 

かく言う私も、このアルバムに出合ったのは、ダニエルの死の「数年後」のことで、すでに「CDの時代」になってからのことですが、当時は、この曲、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」は、それでもまだ、「よく聴いていた方」でした。

 

 

「電子音楽」の、何とも心地よい響き、「軽やかさ」もあって、印象にも残り、当時は、先述の3曲にも負けないくらい、「リピート」していたのではないかと思います。

 

 

 

その後、このアルバムを「紹介したい」ということになった時、やはり「A面3曲」、特に、「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S"」の「理解」に「全力」を注いだこともあって、つい、「B面曲」が「おろそか」になったことがありました。

 

 

それでも、「petit homme mort au combat "無名戦士の死(名もなき男が戦闘で死んだ)"」「ne parle pas de malheur "不幸を話さないで"」「un enfant assis attend la pluie "座って雨を待つ子ども"」は、アルバムを聴き込むにつれ、聴く回数も「格段に増えた」と思いますが、一方で、今回の曲、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」だけは、その内容の理解が進まず、「最初の頃の印象」とはまったく「逆」で、そのうち、「聴くことがなくなってしまった」曲でもあるのです。

 

 

だからこそ、こうして、紹介も「最後」となってしまったのです...。

 

 

 

それではここで、このアルバム「B面」収録の、他の3曲を、あらためて、聴いてみることにしましょう。

 

 

 

「petit homme mort au combat "無名戦士の死(名もなき男が戦闘で死んだ)"」

(当時の、「イラン・イラク戦争」について書かれた曲ですが、近年、「イスラム国(IS)」がらみの事件が多発したことでも、よく聴くことになった曲でした...)

 

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

「ne parle pas de malheur "不幸を話さないで"」

(このアルバムでは唯一、「前作」までの「野性味」が感じられる「ロックナンバー」です)

 

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

「un enfant assis attend la pluie "座って雨を待つ子ども"」

(当時、深刻な「干ばつ」「飢饉」に見舞われた、エチオピア」の子どもについて書かれた曲です)

 

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

 

それでは以下に、「今回の曲」である、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

 

 

ダニエルは、「社会派の歌手」として認知されていますが、歌う「テ―マ」としては、何も、「第三世界」や、「戦争」の悲惨さだけとは限りません。

 

 

若者たちから「絶大な支持」を得たこと、また、「テレビ討論番組」(1980年3月)で、「若者の権利」について、フランソワ・ミッテラン大統領(放送当時はまだ、「大統領候補」)(1916-96)に「直訴」したこともあって、「若い世代の代弁者」という一面も持っていました。

 

 

 

今回、実際に訳してみて思い出したのが、この曲です。

 

 

「la fillette de l'etang "池の畔の少女"」(1982)

(この曲もまた、「世代間のギャップ」について歌っているものです)

 

 

 

こちらのアルバムも、もちろん、「大全集」に含まれています。

 

 

 

 

 

今回の曲、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」の「ポイント」としては、「思春期(反抗期)の理解されない心情」だと言われています。

 

 

そして、それを「理解」することこそが、「大人には必要」だと歌われているのです。

 

 

このアルバムの「コンセプト」からすると、あるいは、「珍しいタイプの曲」かも知れませんが...。

 

 

 

タイトルの「petite」をどう訳そうかと、いろいろと考えたのですが、「小さな/幼い」というよりは、「親愛の情」を込めた「呼びかけ」のように思えたので、単純に、「アンジェル(アンジェラ)」としました。

 

 

(「15歳くらい」では、もはや、「小さな/幼い」とは言えない...。

 

しかし、「池の畔の少女」でも、「12歳」がかなり「幼く」描かれていたので、それは何とも...笑)

 

 

 

この曲は、フランシス・カブレル(1953-)もカバーしています(2000年)。

 

 

 

というわけで、アルバム「sauver l'amour "愛を救う"」から、「最後の紹介」となった曲、「petite Angele (Angela) "アンジェル(アンジェラ)"」について書いてみました。

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

それではまた...。

 

 

 

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petite Angele (Angela)  アンジェル(アンジェラ)  

 

il faut vraiment que je dise a Angele

qu'ici c'est la revolution

que tous les momes foutent en l'air les poubelles

de la region

qu'elle prenne sa becane, qu'elle sorte de chez elle

qu'elle laisse tomber son feuilleton

pour me donner sur ces jeux rebelles

une explication

 

oh mon Angele

 

アンジェルにどうしても言わなくちゃいけない

これは、「革命(暴動)」だということを

この辺りの、すべての子どもたちは

ごみを散らかしまくっている

彼女には、自転車(バイク)に乗って、外へ出てもらいたい

「メロドラマ」なんかにかまうことなく

こんな反抗的なお遊びについて

説明してもらいたい

 

ああ、アンジェル

 

Angele me dit qu'il faut que je comprenne

qu'ils ont forcement leurs raisons

ils veulent savoir vers quoi on les entraine

et qui ils sont

c'est normal que ca leur pose un probleme

vu que personne ne leur repond

Angele me dit qu'il faut que je comprenne

leur reaction

 

Angela

 

oh petite Angele

 

アンジェルは僕に言う 「分かってよ」、と

これにはちゃんと「理由」があるのだと

彼らは知りたがっている 何に導かれているのかということを

そして彼らとは、何なのかを

それが彼らにとって「問題」となるのは、ごく当たり前のこと

誰も答えてくれないから

アンジェルは僕に言うのだ 「分かってよ」、と

その反応(リアクション)を

 

アンジェラ

 

ああ、アンジェル

 

cette gamine qui n'a que la quinzaine

laisse exploser ses emotions

par son gout de la revolte sans haine

et ses passions

la jeunesse est une douleur si ancienne

en manque de comprehension

qu'on devrait tous avoir pour Angele

de l'adoration

 

viens mon Angele

 

Angela...

 

まだ15歳くらいでしかないこの女の子

憎しみのない、反抗的な嗜好によって

その感情を爆発させろ

そしてその情熱も

若さとは、とても古い痛みのこと

僕たちはみな、愛すべきアンジェルのために

持たなくてはいけない

理解が不足している

 

おいでアンジェル

 

アンジェラ...

 

(daniel-b=フランス専門)