「オリジナル録音」をもとに作られた「イメージビデオ」です。
こちらは、1978年4月、「テアトル・デ・シャンゼリゼ」でのライヴからの映像だということです。
前曲、「je l'aimais "わたしが愛した人"」(同じアルバムの「最終曲」)から引き続いて、「今回の曲」が歌われて(収録されて)います。
こちらが、そのライヴの「公式音源」となります。
「オリジナル録音」です(1975年録音。年明けすぐ、1976年1月6日の発売)。
現在「入手可能」な、手ごろな「2枚組ベスト」ですが、残念ながら、今回の曲は含まれてはいません...。
これまでの記事(ミュージカル「RESISTE」についての記事も「こちら」から)
さて...
「10月9日」は、フランス・ギャル(1947-2018)の「誕生日」でした。
(もちろん、ジャック・ブレルの「命日」でもありましたが...)
昨年(2022年)が、「没後30周年/生誕75周年」という「記念の年」にも当たっていた、フランスの偉大な「音楽プロデューサー」で「歌手」のミシェル・ベルジェ(1947-92)...。
フランス・ギャル(1947-2018)は、その「妻」でもありましたが、彼女も同様に、昨年が「生誕75周年」、今年は、「没後5周年」ということにもなり、「1月7日」が、その「命日」でした。
1976年に結婚してから、「二人三脚」で、フランス音楽界の発展に「貢献」してきた二人ですが、ミシェルがその「作曲」を担当した、「世界的な代表作」でもある、ロックオペラ(ミュージカル)「スターマニア」(1979年初演)が、「昨年(2022年)」から「再演」ともなっており、いまだに、「注目」を浴び続けている二人であるとも言えるでしょう(と言うより、すでに「神格化」されている...)。
今回紹介する曲は、フランス・ギャルが、音楽上の「新しいパートナー」となった、そのミシェル・ベルジェのプロデュースにより完成させた最初のアルバム(タイトルは、単に「フランス・ギャル」)からの1曲で、「la chanson d'une terrienne(partout je suis chez moi) "わたしのお家"」(1975-76)という作品です。
「約6分」という「大作」ですが、現在ではもう、ほとんど顧みられることがないのかとも思います。
しかし、この曲を収録したアルバムは、1998年、「日本盤CD」も(「初めて」)発売されており、私も、その「日本語訳」を読んでいます(「名訳」です)。
そこで感じた「印象」というのが、やはり「平和主義的」であるのと同時に、「スタ―マニア」の「萌芽」をも、「感じられた」ということです。
特に、このフランス・ギャル自身が演じた、「クリスタル」という役の「代表的ナンバ―」でもある、「Monopolis "モノポリス"」を思わせます...。
「モノポリス」とは、この物語の舞台となる、架空の国、「オクシダン」の「首都」の名前ですが、「クリスタル」は、そのテレビ局、「テレキャピタル」の「人気アナウンサー」で、一般の応募者を募って、その「人物像」を紹介する番組、「スタ―マニア」の「司会」を務めています。
しかしこの「クリスタル」は、「実在の人物」が「モデル」ともなっていて、その「波瀾万丈の人生」が、まさに、ここで「再現」されてもいるのです...。
「詳しく」は、「こちらの記事」を...。
この曲、「Monopolis "モノポリス"」についての記事(「歌詞対訳」も載せています)。
こちらは「オリジナル録音盤」(1978年録音)。
こちらは「初演」の「ライヴ盤」です(1979年「パレ・デ・コングレ」)。
こちらは「楽譜」となります(「輸入書籍」)。
「スターマニア」がテーマの記事一覧
「スターマニア 2022/2023」公式サイト(フランス語)
2023年11月14日より公演が再開となり、2024年1月28日までの予定だということです。
(参考)「ダニエル・バラボワーヌ」がテーマの記事一覧
以前の記事と「重複」ということにはなりますが、今回紹介している曲、「la chanson d'une terrienne(partout je suis chez moi) "わたしのお家"」が収録されているアルバム、「France Gall」(1976年1月6日発売)の中から、その名曲をいくつか紹介してみることにしましょう...。
このアルバムを「代表」する曲と言ってよいでしょう。
「la declaration d'amour "愛の告白"」
この映像は、「シングル発売時」の、1974年6月27日のものです。
「comment lui dire "新しい愛のはじまり"」
アルバムの「トップナンバー」が「この曲」です。
「ce soir je ne dors pas "今夜は眠れない"」
やはり動画サイトでは見つけられませんでしたが、日本のシャンソン歌手で、「ブログ仲間」の、ゆうき芽衣さんも歌っていらっしゃいます。
ゆうき芽衣さんについての記事
ゆうき芽衣さんのブログ(アメ―バブログ)
「samba mambo "サンバ・マンボ"」
この曲についての記事(「歌詞対訳」を載せています。また、上掲3曲も、あわせて紹介しています)
それでは以下に、「la chanson d'une terrienne(partout je suis chez moi) "わたしのお家"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。
「原題」は、「ある地球人女性の歌(世界中のどこにいても 私の家)」ということで、「地球人(terrien/terienne)」という言葉を使っているところがまず、「スタ―マニア」を感じさせます。
「穏やかな人柄」のミシェル・ベルジェらしく、「愛情」に満ち、大変「優しい」曲と詞で作られた作品ですが、「遠い地への憧れ」(「旅行好き」な一面があったのかも知れない...)も感じさせ、同時に、後年の作品に多く見られるような、「鋭い観察眼」の「片鱗」をも、まさに、見る思いがします...。
今回は、先にも書いている通り、「日本語訳」の「素晴らしいお手本」がありますので、それを、「そのまま」お借りすることにいたしました。
1998年発売の「日本盤CD」に添付のもので、室谷あきこさんの翻訳です。
ありがとうございました。
それではまた...。
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la chanson d'une terrienne(partout je suis chez moi) わたしのお家
partout je suis chez moi
du pays des tropiques aux deserts des grands froids
tout au bout de l'Afrique ou a Milford, Nebraska
je suis chez moi
partout je suis chez moi
tous ces gens qui me parlent
ces gens que je vois
me ressemblent etrangement
ils pourraient etre moi ou bien toi
世界中 どこにいても 私の家なの
熱帯 砂漠 寒さの国も
アフリカの先っぽも ミルフォードやネブラスカも
私のお家
どこにいても 私の家
私に 声をかける人たち
私が 出会う人たち みんな
不思議に 私に似ているの
あの人たち 私なのかも知れない あなたなのかも知れない
tous les soleils a l'horizon
nous font faire les memes sourires
il n'y a vraiment pas de raison de se faire la guerre
toutes les etoiles de l'horizon
nous donnent envie d'etre immortels
et de comprendre la raison de l'univers
et on a tous besoin d'etre aimes
沈みかけた お陽さまを見れば
みんなが 同じ微笑みをうかべる
だからもう けんかの理由もなくなったでしょ
地平線で輝く星を見れば
永遠でいたいなって
宇宙の何かを知りたいなって
たまらなく思う
すると みんな 愛さないではいられなくなるのね
partout je suis chez moi
de l'Andalousie au bout de Minnesota
de la Carifornie, du Japon au Kenya
je suis chez moi
partout je suis chez moi
qu'on me parle l'anglais, l'hebreu ou le chinois
c'est vrai que tous ces mots je ne les comprend pas
c'est mieux que ca
世界中 どこにいても 私の家なの
アンダルシアでも ミネソタのはしっこでも
カリフォルニア 日本 それにケニアでも
私のお家にいるのね
英語 ヘブライ語 中国語 何でも大丈夫
わかりっこないけど
わかるなんてことより それ以上ですもの
terre, tu es ma maison
terre, tu es ma maison
mon jardin, tes prairies, tous tes oceans
tes montagnes, mes abris, la mer, mon etang
terre, tu es ma maison
この地球が 私のお家
この地球が 私のお家
これが 私の庭よ それから あなたの野原と大洋と
あれが あなたの山よ それから 私の住み家 海と地と
この地球が 私のお家
j'ai ete une petite fille parmi tant d'autres
pas un garcon manque
il y en a eu des milliers et des milliers d'autres
qui comme moi sont nees a Paris
私はほかのたくさんの女の子のひとり
でもおてんばじゃなくってよ
私のように パリに生まれた子は
数えきれないほどいるけれど
mais quelquefois un soir a la Concorde
je m'arrete une seconde
pour remercier le hasard qui m'apporte
les paysages de la plus belle ville du monde
mais chacun son histoire
chacun ses endroits
et ses souvenirs graves dans sa memoire
chacun sa musique
chacun ses images
gaies ou nostalgiques,
chacun ses voyages
chacun ses voyages
夕暮れのコンコルド広場で
立ちどまってしまうことがあるわ
世界中で 一番 きれいなこの町の
こんな すばらしい顔を私に見せてくれた
その偶然に 感謝するために
でも 誰でも それぞれの時の流れと
それぞれの場所を持っているわ
記憶にきざまれた 想い出と
それぞれの 音楽
それぞれの イメージ
陽気なのや ノスタルジックなのを
そして それぞれの旅を
そして それぞれの旅を...
tous les soleils a l'horizon
nous font faire les memes sourires
il n'y a vraiment pas de raison
de se faire la guerre
toutes les etoiles de l'horizon
nous donnent envie d'etre immortels
et de comprendre la raison de l'univers
et on a tous besoin d'aimer
沈みかけた お陽さまを見れば
みんなが 同じ 微笑みをうかべる
そしてもう けんかの理由もなくなってしまうわ
地平線で輝く星を見れば
永遠でいたいなって
宇宙の何かを知りたいなって
たまらなく思う
だから みんな 愛さずにはいられなくなるのね
partout je suis chez moi
vous comprenez, la terre
la terre est mon domaine
et mes milliers d'amis me suffisent a peine
je suis chez moi
partout je suis chez moi
du pays des tropiques aux deserts des grands froids
et meme au bout du monde, j'ai mon amour en moi
je suis chez moi...
世界中 どこにいても 私のお家
ね この地球は
この地球は 私のもの
友だちなんて 何億いても足りないけれど
ここは 私のお家
どこにいても 私のお家
熱帯 砂漠 寒さの国も
世界の果てにいてさえも
私の中には愛があって
私は お家にいるの...
(daniel-b=フランス専門)