今回の記事は、「7作(12年)」(歴代最多)にわたって、「007」ジェームズ・ボンド役を務められた、名優、サー(Sir)・ロジャー・ムーア(1927-2017)逝去の際の記事を「リブログ」して書いています。
「話題」ともなった、冒頭(「アバン・タイトル」)の、小型機「アクロスター」による、大変スリリングな「空中バトル」のシーンです。
中南米某国の「トロ大佐」に「変装」し、開発中の「高性能偵察機」を破壊すべく、「空軍基地」へと潜入したジェームズ・ボンド(演:ロジャー・ムーア)。
「本人」に見つかり、いったんは捕えられますが、「CIA」の女性アシスタント、ビアンカ(演:ティナ・ハドソン)の「援護」により、逃走に成功。
「地対空ミサイル(誘導弾)」の追尾に苦しめられるも、結果的に、ミサイルを「格納庫」へ誘導して、「任務」も、無事「成功」となりました。
その「冒頭シーン」から引き続き、アメリカの歌手、リタ・クーリッジ(1945-)の歌う今作の主題歌、「All Time High "オール・タイム・ハイ"」(「名曲」です)が流れる「メインタイトル」となります。
詞は、数々の有名ミュージカルや、「ディズニー映画」のテーマ曲を手がけた、著名なイギリスの作詞家、サー・ティム・ライス(1945-)が書きましたが、意外にも、「音楽面」でのセールス(「オリジナル・サウンドトラック」を含む)は、「伸びなかった」と言われています...。
こちらは、「日本公開」当時の「TVスポット(予告編)」です。
こちらが「オリジナル予告編」。
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さて...。
今回は、実際に「核戦争の危機」にも瀕していた、「米ソ(東西)冷戦時代」当時に公開された、こちらの映画を紹介いたしましょう。
すでに、「世界的にも有名」な「スパイ映画の名作(シリーズ)」ですから、「この作品」に限らずとも、「ファン」であったり、「知っている」という方も、当然「多い」かと思います。
今回、この作品、「オクトパシー」(1983年イギリス。同年7月2日日本公開)を選んだわけは、当時、「旧ソ連」をはじめとする「東側」(まだ「東西ドイツ」であった時代/「ワルシャワ条約機構」の存在していた時代)と、「アメリカ」、および、「NATO(北大西洋条約機構)」による「西側」との、その「対立の構図」が、実に「リアル」に描かれていることがまずあります。
そこに、さまざまな「利権」、「欲望」が混ざり合って、少し「複雑」なストーリーともなってはいるのですが、「フィクション」と割り切ってしまえば、「娯楽映画」として、とても「楽しめる」作品でもあります。
とは言え、その「緊迫感」も「リアル過ぎ」のところがあり、「現在の状況」にも「通ずる」ものがありますので、「軍事的な話題」が「苦手」な方は、「スルー」していただいてもかまいません...。
今回の映画、「オクトパシー」は、映画「007」シリーズとしては「13作目」。
「3代目ボンド」を演じられた、サー(Sir)・ロジャー・ムーア(1927-2017)にとっては、「全7作中の6作目」ということになります(「初代」サー・ショーン・コネリーと、サー・ロジャー・ムーアとの間には、1作だけ、「2代目」ジョージ・レイゼンビーの演じた「女王陛下の007」という作品があり、1969年に公開されています)。
「現在」でも、「コネリー派か、ムーア派か」という話を聴くこともありますが、私自身は、「初めて劇場で見た007」が「この作品」だったこともあって、「ムーア派」だと、ここでも、「明言」しておくことにしましょう...。
さて、この「オクトパシー」では、その「冒頭」から、小型機「アクロスター」による、「スリリング」な「空中戦」が「見もの」ともなっていますが、こちらは、「任務」としては、「本編」に直接関係はありません(「ひとつ前の任務」ということになります)。
続いて登場するのが「東ベルリン」ですが、ピエロに扮して「サーカス団」に「潜入」していた「009」は、「ファベルジェの卵」(「ロマノフ王朝」時代のロシアに「実在」した、「金細工」の美術工芸品で、「複数」作られているものの「総称」です)を持ち出したことで「追われる身」となり、サーカス団の双子の「投げナイフ芸人」、ミーシュカ、グリーシュカ兄弟に「致命傷」を負わされ、川(おそらく、実在する「シュプレー川」がモデル)に投げ出され、「西ベルリン」の「イギリス大使公邸」にたどり着いたところで「絶命」してしまいます。
そこで、「007」(ジェームズ・ボンド)に与えられた、新たな「任務」がこちら...。
(「予告編」とありますが、「本編映像」です)
続いての場面は、「旧ソ連軍上層部」による「会議」の模様ですが、「タカ(強硬)派」の「オルロフ将軍(「旧東ドイツ駐留軍」司令官)」(演:スティーヴン・バーコフ)は、「わが陣営の軍備はNATOを圧倒している」として、「電撃侵攻作戦」にて、「わずか5日で西側崩壊を果たす」と言っていますが、まさに「誇大妄想」と、「征服欲」のために、「狂って」いますね...(本当、「現実」の誰かさんみたいに...)。
「オルロフ将軍」を演じられたスティーヴン・バーコフ(1937-)は、「悪役」で有名な、イギリスの俳優、劇作家、演出家ですが、両親は、ルーマニアの出身だということです。
また、そのオルロフ将軍を「制止」する、「穏健派」の「ゴーゴル将軍(KGB)」を演じられたウォルター・ゴテル(1924-97)も、ドイツの出身ながら、後に「イギリス国籍」を得たということです。
その「ゴーゴル将軍」の「向かって左」に座っている「議長」(演:ポール・ハードウィック)は、当時の「ブレジネフ書記長」(1906-82)に似せたメイクだということですが、本当によく似ていますね!!
この場面では、「陸上部隊」(特に「戦車部隊」)の「兵力」について、オルロフ将軍の「熱弁」を聴くことが出来るのですが、「現実」でも、「戦車部隊」を「集結」させていたことで、これが、「ロシア(旧ソ連)の伝統的な戦略」だということがよく分かりますね...(その代わり、その「戦車」は「弱点だらけ」で、もはや、「現代の戦争」には「向いていなかった」ことで、「惨敗」となったことも「明らか」なのですが...)。
一方、「美術鑑定部」のファニング(演:ダグラス・ウィルマー)とともに、「サザビーズ」のオークションに参加したボンドは、そこに現われたカマル・カーン(演:ルイ・ジュールダン)に「注目」します。
普段は「売り専門」というカマル・カーンが、値を「吊り上げる」様子を「必死」だと感じたボンドは、自身も「競り」に参加して、ファニングを「ハラハラ」もさせますが、とっさに「(ファベルジェの)卵」を「偽物」にすり替え、カーンに「落札」させました...。
そして、そのカーンを追って、「次なる舞台」は「インド」へ...。
「現地」のエージェント、ヴィジェイ(演:ヴィジェイ・アムリトラジ)(何と、当時、「現役」の「プロテニス選手」でもあった方です!!)、および、サドルディン(演:アルバート・モーゼス)と「合流」したボンドは、カマル・カーンの「情報」を得て、ホテルのカジノにて、「バックギャモン」(「サイコロ」を使ったギャンブル)での「対決」に挑みます。
カーンの「イカサマ」を逆手にとって「勝利」したボンドでしたが、「挑発」が過ぎたために、「命」を狙われることにもなりました。
街なかでの激しい「カーチェイス」の末、何とか「追っ手」を振り切ったボンドとヴィジェイは、「秘密兵器係」である「Q」(演:デズモンド・リュウェリン)とも「合流」。「新兵器」を手に、ボンドは、再びカーンのもとへと向かいますが...。
カーンに同行していた女性、「マグダ」(演:クリスティナ・ウェイボーン)に「接近」したものの、「卵」を奪われ、自身もまた、「捕らわれの身」となってしまいました!!
「Q」からもらった「秘密兵器」の力で「脱出」を試みるなか、「オルロフ将軍」のヘリコプターが「到着」するのを目にしたボンドは、「卵」に仕掛けた「盗聴器」にて、カーンとの、その「つながり」を「確認」...。
その後、厳しい「包囲」の中、命からがら、「脱出」に「成功」します。
ヴィジェイ、サドルディンのもとへ戻ったボンドは、得た「手がかり」から、今度は、「オクトパシー」(演:モード・アダムス)という女性が住む、「男子禁制」の「水上御殿」の「情報」を聞き、さっそく「潜入」へ...。
彼女の「自室」で、「本人」と相対したボンドは、彼女が実は、「金塊」を「持ち逃げ」したことで、過去にボンドに捕えられた「元イギリス情報部員」の、その「娘」であるという「事実」を知ることになります。
「ビジネス上のパートナー」として、カマル・カーンともつながりのある「オクトパシー」でしたが、「船舶」、「ホテル」、「サーカス」という、その「多角経営」のために、「東南アジア」で「放浪」する、「若い娘」たちを「スカウト」して(「マグダ」もそのひとり)、「現在の組織」を作ったのだと話します。
カーンの雇った(手下の)「殺し屋」に、再び命を狙われたボンドは、やはり何とか「脱出」に成功しますが、一方で、ヴィジェイが「殺害」されたことを、「Q」から知らされます...。
西ベルリンへ飛んだボンドは、上司「M」(演:ロバート・ブラウン)と会い、「オルロフ将軍」が、カマル・カーンと組んで、「宝石の密輸」に関わっている事実と、その「証拠」を突き止めるため、東ドイツの「カール=マルクス=シュタット(現「ケムニッツ」)」へ入り込むための「IDカード」を受け取ります。
「サーカス団」の公演会場から出たボンドは、オルロフ将軍が実は、「密輸」のために使う「ケース」を、「核爆弾」にすり替え、西ドイツの「アメリカ空軍基地」での「公演中」に「爆発」させる計画であることを知り、その「阻止」のために動くことになりました!!
その「爆発の威力」は「100キロトン」。
これは、「広島型原爆」(「15キロトン」)の「約7倍」にも相当する威力です!!
すり替えた「宝石」を確認したオルロフ将軍は、貨車へ入り込み、ミーシュカにも「退去」を促しますが、そこにいたのは「彼」ではなく、「ジェームズ・ボンド」でした...。
オルロフ将軍に「拳銃」を突きつけ、詰め寄るシーンです。
ボンドは、オルロフ将軍が、「アメリカ軍が過失で事故を起こした」ことにして、その隙に、「西側侵攻」を考えていることを、即座に見抜きます...。
続くこのシーンも、大変「有名」なものです。
しばらくお楽しみください...。
ボンドによる「計画の阻止」に「焦る」オルロフ将軍は、「東西ドイツ国境の駅」で、列車に追いつき、駆け寄りますが、東側の「警備兵」の銃撃を受けてしまいます。
オルロフ将軍が、「宝石」を「くすねとる」腹積もりであったことを知ったゴーゴル将軍も追いつき、「軍人の面汚し」と非難しますが、「明日になれば、私は、ソ連の輝ける英雄だ...」と言い残し、オルロフ将軍は、「絶命」しました。
その後、「カーン一味」とボンドとの「決死の戦い」が、列車の屋根の上にて繰り広げられます...。
こちらは、まさに、その「クライマックス」のシーン...!!
サーカス団に「潜入」するため、「ピエロ」に変装したボンドは、客席にいた「基地司令官」に、「核爆弾」が仕掛けられていることを訴えますが、突然のことで信じてもらえません。
しかし、「同席」していた「オクトパシー」は、「オルロフ将軍」が抜き取った「宝飾品」を見せられたことから、「裏切られた」ことを悟り、ボンドに「協力」します。
そして、ついに見つかった「核爆弾」から、すんでのところで「起爆装置」を外し、「事なき」を得たのです...。
この後、「インド」へと戻ったカマル・カーンを追って、「オクトパシー」も、自身の「女性軍団」とともに「反撃」に出ます。
そこへボンドも追いつき、「加勢」しますが、「オクトパシー」が連れ去られてしまい、その後を追うことに...。
というわけで、結局、ストーリーを「ほぼすべて」書いてしまったようなものですが、ぜひ一度は、「通して」見ていただきたいと思いますね。
最後に、こちらの動画も載せておくことにしましょう。
「Inside Octopussy」
(どうでもいいけど、「サムネイル」にもなっている、「マグダ」役を演じられた、クリスティナ・ウェイボーンって、プーチンの「長女」とされる人物に、「ちょっと似ている」と言ったら怒られてしまうかな...。
「オクトパシー」を演じられたモード・アダムスは、やはり、「美人」だと思います...)
「東西冷戦時代」を描いた作品としては、青池保子先生(1948-)の名作マンガ、「エロイカより愛をこめて」(秋田書店刊)もあるのですが、「またの機会」にしましょうか...。
しかし、その中でも、「アラスカ最前線」(コミックス第4、5巻)というエピソードでは、「アラスカ」にて、旧ソ連の「原潜」に「拉致」されるも、「シベリアのソ連軍基地」からの「決死の脱出」に、「基地司令官」を「人質」にとって、「ミグ25戦闘機」を奪って来るなど、特に「緊迫」した場面が、「007」に、「勝るとも劣らない」出来であるとも思うのですが...。
何だか、「まとまり」がなくなってしまいましたかね...。
ありがとうございました。
それではまた...。
(daniel-b=フランス専門)