1985年11月29日に出演した、テレビ番組からの映像です。

 

この映像では、「CD音源」が使用されているため、実際には「生歌」ではありませんが、翌1986年1月14日には、搭乗したヘリコプターの「墜落事故」のため「急逝」してしまったこともあり、その「最後の日々」の、大変「貴重」な映像であるとも、言うことが出来るものです。

 

念のため、「公式録音」も載せておきましょう(1985年7月録音/10月14日発売)。

 

 

「オリジナルアルバム」はこちら。

 

 

こちらが、「最新の大全集」です。

「貴重な録音」が、数多く含まれています。

 

こちらは、「没後30周年」(2016年)を記念して発売された「ベストアルバム」です。

 

こちらの「DVD」(2枚組)は、やはり、「没後20周年」(2006年)を記念して発売されたものです。

 

 

これまでの記事

 

(参考)ロックオペラ「スターマニア」の記事一覧

 

(参考)「ミシェル・ベルジェ&フランス・ギャル」がテーマの、これまでの記事

 

 

 

さて、「2月5日」は、ダニエル・バラボワーヌ(1952-86)の「誕生日」です。

 

 

これまでにも書いているように、「1月14日」は「命日」で、昨年は、「没後35周年」という「記念の年」にも当たっていました。

 

 

これを機に、「これまでにない」くらいに、「貴重な録音」が発見され、「最新の大全集」(上掲参照)に「収録」されたほか、ついに、「全歌詞集」も出版されました(「厳密」に言えば、「すべて」ではありませんが...)。

 

 

そして「今年」も、「生誕70周年」という、やはり「記念の年」に当たっています。

 

 

ダニエルが「主役」(ジョニー・ロクフォール)を務めたロックオペラ(ミュージカル)、「スターマニア」(1979年初演)も、今年は、作曲者でもあるミシェル・ベルジェ(1947-92)が、「没後30周年/生誕75周年」であるほか、詞を書いたリュック・プラモンドン(1942-)も、「生誕80周年」ということになっており、「再演」が予定されています。

 

 

公式サイト(フランス語)

 

 

「初演版」で、ダニエルが歌った曲が「この曲」でした...(1979年4月~5月 「パレ・デ・コングレ・ド・パリ)」での「ライヴ録音」)。

 

 

 

こちらは、公演に先立つ、「スタジオ録音盤」です(1978年録音)。

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

さて...。

 

 

今回の曲で、何と、全9曲中「7曲目」の紹介ともなる、アルバム「sauver l'amour "愛を救う"」(1985年10月14日発売)ですが、そのちょうど「3ケ月後」である、「1986年1月14日」、過去(1983年)に、自身も「選手」として「出場」した「パリ・ダカール・ラリー」に、今度は、「主催者側の一員」としてヘリに搭乗していたところ、アフリカの砂漠の「突然の砂嵐」に巻き込まれ、ダニエルは、「悲劇的な事故死」を遂げることにもなってしまいました...。

 

 

この、まったく「思いもよらない」、「突然の死」を、受け入れることが出来なかったのは、何も、「若い世代」に限ったことではありませんでした。

 

 

本当に、「多くの人々」(当時の「ミッテラン大統領」までも)が、「その死」を悼み、「喪失感」を味わうことになったと伝えられています。

 

 

図らずも「最後」となってしまったこのアルバム、「sauver l'amour "愛を救う"」は、「ダニエルの死」という「事実」が「なかった」としても、「最高傑作」として挙げてもよい「名作」であり、「大ヒットは間違いなかった」と言っても、決して「過言ではない」と思います(「本アルバム」だけで、推計「127万枚」。今回の曲は、「3番目」の「シングルカット」ですが、「前2枚」は、「シングル」でも「大ヒット」となりました)。

 

 

当時のダニエルは、やはり、「CD/デジタル・オーディオ」という「時代の流れ」に即した、「新時代の音楽」を目指していたということが、まずひとつあります。

 

 

それまでに、自身が「影響」を受けていた、イギリスのピーター・ゲイブリエル(ガブリエル)(1950-)に倣い、「ワールド・ミュージック」を採り入れたアルバム、「loin des yeux de l'occident "西洋の視点から遠く離れて"」(1983)(こちらもすでに、「9曲中5曲」までを「歌詞付き」にて紹介しています)を発表していたダニエルでしたが、その「社会的(政治的)な内容」や、自身の「舌禍事件」が災いしたのか、「枚数」としては「伸び悩み」ました。

 

 

その「代表曲」、「pour la femme veuve qui s'eveille "目覚めし寡婦"」。

 

 

 

この曲の記事(「歌詞対訳」を載せています。「商品リンク」もこちらから)

 

 

 

思い切って「導入」を決めた「Fairlight CMI」(シンセサイザー)のおかげもあり、ダニエルは、「ホームスタジオ」を「実体験」した「最初のひとり」ということにもなりましたが、名曲、「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S."」の「前奏」は、「本物の列車の警笛」と、日本の「和太鼓」の音を「サンプリング」して「組み合わせた」ということであり、その「前衛性」がうかがえます。

 

 

(参考)「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S."」(1985年10月19日放送のテレビ番組より)。

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

この曲、「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S."」は、まるで「死を予感」したような「内容」、そして「響き」を持っていますが、ダニエルは、当然、これで「終わり」にするつもりはまったくありませんでした。

 

 

年明けすぐに出演したテレビ番組でも、

 

 

「1984年のパレ・デ・スポール公演での成功が、僕の歌手人生の"第1部の終わり"だった」

 

 

と話し、「この年の抱負」を語っていました。

 

 

具体的には、「9月」に、再び、「パレ・デ・スポール」にて公演を行なうという話でしたが、この時すでに、(2月には、)「ロンドン」に居を構え、「英語圏」でも通用する歌手を目指し、「ゼロから再出発したい」とも考えていたようです。

 

 

ピーター・ゲイブリエルらと協力し、「英語でのアルバム」を作るために、「sauver l'amour "愛を救う"」の「英語版」はすでに「完成」していたとも言われ、こちらの「アルバム」は、1987年の終わり頃の完成を目指していたということです。

 

 

また、「40代前後で歌手活動を終え、政治や、映画、執筆など、他の分野で活動したい」という、「青写真」を描いてもいたようでした...。

 

 

その「将来の夢」が、いきなり「断ち切られてしまった」ことは、まさに、「不幸」以外の何ものでもありませんでしたが、裏を返せば、それゆえに、「現在でも美しいまま」の、ダニエル・バラボワーヌだったのかも知れません...。

 

 

今回の曲、「aimer est plus fort que d'etre aime "愛することは愛されることよりも強い"」は、アルバムの「トップ」を飾るナンバーです。

 

 

「インパクト」としては、続く「tous les cris les S.O.S. "すべての叫びはS.O.S."」や、「l'Aziza "ラジザ"」ほどではないかも知れませんが、とても「力強い曲」だとも思います。

 

 

その「l'Aziza "ラジザ"」とは、「アラビア語」で、「いとしい人」を表す言葉です。

 

 

1982年のアルバム「vendeurs de larmes "涙を売る男"」の録音の時期に知り合った女性が、最終的にダニエルの「妻」となった、「ユダヤ系モロッコ人」であるコリンヌで、その愛称が「ココ」、そして、さらに付いた「あだ名」が「l'Aziza」だというわけです。

 

 

この曲でも、当然考えられる「差別」に、「立ち向かう姿勢」を見せていますが...。

 

 

この曲についての記事(「歌詞対訳」も載せています)

 

 

 

ダニエルの、「アフリカ」に対する「想い」...。

 

 

「アラブ系が好み」だと「公言」して、テレビで、「人種差別主義者」の「質問」にも答えたダニエル...。

 

 

やはり、彼女、「コリンヌ(=ココ=「l'Aziza(ラジザ)」)」こそが、「運命の人」だったのでしょう...。

 

 

今回の曲、「aimer est plus fort que d'etre aime "愛することは愛されることよりも強い"」も、この「l'Aziza」に、まったく「無関係」とは思えません...。

 

 

 

この曲の「カバー」を、いくつか拾ってみました....。

 

 

 

これはスゴイ!!

 

 

「若いままのダニエル」(「最初」に挙げている映像)をバックに、(「息子世代」でもある)M.ポコラ(1985-)をはじめとした、ミュージカル「Robin des Bois "森のロビン(ロビン・フッド)"」(2013年9月26日初演)のメンバーが、「まさかまさか(驚き)の共演」です!! (2013年4月5日に公開)

 

 

2019年の「The Voice:la plus belle voix(season 8)」にも「参戦」していた、アレクシア・イレ。

 

2018年10月10日ということは、やはり「21歳」くらいの映像ということですかね。

 

なかなか「心に響く歌」だと思います...。

 

こちらは、「男性ボーカル」で、ポールという方ですが、何となく、「駆け出しの頃のダニエル」を思わせるなあ...。

 

 

 

今回の曲は、「全体」を訳したのは「初めて」となります。

 

 

「英訳」も含めて、いくつか「参考」にしましたが、次の記事は「参考」になったと思います。

 

 

(参考記事)

 

 

この部分を含む、いわゆる「ルフラン」の歌詞ですが、

 

 

l'amour te porte dans tes efforts

 

 

という、「始まりの部分」、私は、「次」のように訳しています。

 

 

「愛は、努力する君を支え続ける」

 

 

「この部分」こそが、実は、長年「悩んでいた部分」でもあるのですが、

 

 

「自動翻訳」、「英訳」ともに、動詞「porter」を「運ぶ」の意味で使っていました。

 

 

私もかつては、同様に、「運ぶ」、または「身に着ける」の意味で「解釈」しようとしていました。

 

 

 

「君を努力の中に運ぶ/君の努力を運ぶ」

 

「君の努力のうちに身に着く」

 

 

 

あえて言うならば、「努力のうちに身に着く」でしょうけれど、やはり「違う」と思った結果、

 

 

「人以外が主語」で、「支える」というのが、「もっともピッタリくる」のではないかと思い、今回のこの「訳詞」となっています。

 

 

なお、「余談」ですが、かなり以前に、この部分の歌詞を用いた「グッズ」(「キーホルダー」のような...)が、フランスにて「販売」されていたことがあったのですが、日本への発送は、どうしても「NG」のようでしたので、あきらめざるを得ませんでした。

 

後に、そのページを「コピー」して、「自作」したこともありましたが、現在では、「どこかに行ってしまった(捨ててしまった)」のかな?

 

ちょっと見当たりません...。

 

 

また、今回の曲は、「ライヴの始まり」に、「そのまま使えそうな曲」のようにも思いますね。

 

もしかすると、ダニエル自身も、1986年9月の「パレ・デ・スポール」は、「この曲で始めよう」などと思っていたのかも知れません...。

 

 

 

せっかくですから、アルバム「sauver l'amour」の「残りの2曲」も、ここに載せておくことにいたしましょう。

 

 

 

このうちの1曲、「petite Angele "小さな(幼い)アンジェラ"(仮)」は、実は、昨年9月に書いた記事にも載せてはいますが...。

 

 

いずれにせよ、とても「珍しい」映像です。

 

 

この曲を載せている記事

 

 

「le blues est blanc "ブルースは白い"(仮)」も「名曲」です。

 

そのうち、「正式に紹介したい」と思っています。

 

 

ありがとうございました。

 

 

それではまた...。

 

 

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aimer est plus fort que d'etre eime  愛することは愛されることよりも強い

 

toi qui sais ce qu'est un rempart

tu avances sous les regards courrouces

tu ecris mais sur le buvard

tous les mots se sont inverses

 

「城壁(障壁)」が何であるか知っている君

怒りに満ちた視線のなか、君は歩みを進める

君は文字を書く だが、吸い取り紙の上では

すべての言葉が裏返しになってしまった

 

si tu parles il te faut savoir

que ceux qui lancent des regards courrouces

ne voudront voir dans leur miroir

que ce qui peut les arranger

 

もし君が話すのであれば、知る必要がある

怒りに満ちた視線を投げかける人々は

それを丸く収めることの出来るものしか

その鏡の中で見ようとはしない

 

toi qui as brise la glace

sais que rien ne remplace

la verite

et qu'il n'y a que deux races

ou les faux ou les vrais

 

その氷を打ち破った君

真実に取って代わるものは

何もないと知る

そしてここには、2つの人種しか存在しない

「偽物」か、あるいは「本物」かのどちらかだけ

 

l'amour te porte dans tes efforts

l'amour de tout delie du secret

et face a tous ceux qui te devorent

aimer est plus fort que d'etre aime

 

愛は、努力する君を支え続ける

愛こそが、すべての秘密を解き明かす

そして(君が)、君をむさぼり食うような人々に直面(相対)したとしても

愛することは、愛されることよりも強いことなんだ

 

toi qui sais ce qu'est le blaspheme

on ne recolte pas toujours

ce qu'on seme

tu connais l'ambition supreme

de ceux qui te vouent de la haine

 

「冒とく」が何であるか知っている君

種をまいたところで

必ずしも収穫出来るとは限らない

君は知っている

君を憎もうとする人々の、その限りない野心を

 

ils voudraient sous la menace

te fondre dans la masse

pour t'etouffer

mais pour couler le brise-glace

il faudrait un rocher

 

彼らは、「脅す」ことで

君を「集団」に溶かし込もうとしていた

君を「窒息(死)」させるために

しかし、砕氷船を沈めるためには

岩山が必要だったのではないだろうか

 

l'amour te porte dans tes efforts

l'amour de tout delie du secret

et face a tous ceux qui te devorent

aimer est plus fort que d'etre aime

 

愛は、努力する君を支え続ける

愛こそが、すべての秘密を解き明かす

そして(君が)、君をむさぼり食うような人々に直面(相対)したとしても

愛することは、愛されることよりも強いことなんだ

 

l'amour te porte dans tes efforts

l'amour de tout delie du secret

et face a tous ceux qui te devorent

aimer est plus fort que d'etre aime

 

愛は、努力する君を支え続ける

愛こそが、すべての秘密を解き明かす

そして(君が)、君をむさぼり食うような人々に直面(相対)したとしても

愛することは、愛されることよりも強いことなんだ

 

(daniel-b=フランス専門)