1972年11月のオランピア劇場公演の音源です。盲目のピアニスト、ポール・カスタニエ(1935-91)の見事な伴奏も聴きものです。
1971年の「スタジオ(オリジナル)録音」は、ロック・グループ「ZOO」との共演です(同時に「インストゥルメンタル・バージョン」も録音されたようですが、現在では「レア」な録音であり、動画サイトには、「完全な形」でアップされているものが見つかりませんでした)。
1972年には、「イタリア語版」(タイトルは「la solitudine」)も発表されました。
https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10097986170.html(これまでの記事)
さて、季節は1日ごとに「春」に近づいてはいますが、「冬の終わり」に、やはり、レオ・フェレ(1916-93)の名曲を採り上げておくことにいたしましょう。
本当は、「没後25周年」であった「昨年」に採り上げる予定でしたが、少し「延びて」しまいました(レオ・フェレは、「テレビ出演」などの動画のほとんどが、「消えて」しまっているのがとても「残念」です)。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12335523397.html?frm=theme(参考:「死を歌わないで」の記事)
今回紹介する曲「la solitude "孤独"」は、1971年12月に発売されたアルバムの「タイトル曲」であり、この時期の作品としては、「avec le temps "時の流れに"」と並ぶ「一大傑作」と言うことが出来ます。
これまでの記事にも書いている通り、レオ・フェレは、1968年の「5月革命」の際、「若者の救世主(メサイア)的存在」ともなりました。1970年の傑作アルバム「amour anarchie "アムール・アナルシー(アナーキーな愛)"」では、ロック(ポップ)・グループである「ZOO」と初共演し、その点でも「注目」を集めたのですが、その反面、当時のフェレは、私生活でも「離婚」があり(「再婚」もありましたが...)、「5月革命」も、「束の間の夢」に終わり、大きな「挫折感」を味わいました。
「そうした環境」の中で書かれたのが、「avec le temps "時の流れに"」であり、今回の「la solitude "孤独"」だとも言えるのです。
「avec le temps "時の流れに"」も、「参考」までに、載せておくことにしましょう...。
https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12335171443.html?frm=theme(参考:「時の流れに」の記事)
「孤高の反逆詩人」とも呼ばれるように、フェレは、常に「孤独」を感じていたとも言われています。
「芸術家はみな反逆者で孤独だ」と言い、「真の孤独とは、芸術家の孤独だ」ともフェレは言っています。
そうしたフェレは、「少年時代に戻りたがっていた」という「証言」もありました。
その証言を「裏付ける」かのような曲が、1965年に発表された作品「l'enfance "少年時代"」です。
「la solitude "孤独"」は、後年、「20分超」という「拡大バージョン」が、半ば「即興的」にステージで披露されたことも知られています。私が「最初」に聴いたのは、実は、その「拡大バージョン」の「一部」でした。
こちらが、その録音です(1984年「シャンゼリゼ劇場」でのライヴ)。全体では「約23分」もあります。
「私が最初に聴いた箇所」というのは、「4分15秒頃」から、「7分頃」までのところです。ベルギーで制作され、日本でも「VHS」として発売された、「ドキュメンタリー・ビデオ」に収録されていました。
1957年に、フェレ自身が曲を付けて発表した、シャルル・ボードレール(1821-67)の詩集「les fleurs du mal "悪の華"」(1857年初版)の中の「l'invitation au voyage "旅への誘い"」を、1979年に「la solitude "孤独"」と「合体」させたことから「拡大」が始まり、さらに、上掲の「l'enfance "少年時代"」(1965)をも「組み込んだ」のが、ここに挙げている「1984年バージョン」だということです。
「最後」まで聴く必要は必ずしもありませんが、この「孤高の詩人」の、「宇宙的」な、「圧倒的パワー」みたいなものも感じられることでしょう。
それでは、以下に、「la solitude "孤独"」(「オリジナル盤」)の歌詞を載せておくことにいたします。
詞自体は、一見「難解」にも思えますが、当時のフェレの「心情」を思うと、「理解」出来ないこともありません(ウィキペディアの「フランス語版」によれば、この詞は、放棄した自作小説の「始め」の部分から編集されたもののようです)。
そして、その「叫び」。
やはり、この曲は、私たちの心に「強く」、訴えかけるものが「ある」と思います。
それではまた...。
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la solitude 孤独
je suis d'un autre pays que le votre, d'un autre quartier, d'une autre solitude
je m'invente aujourd'hui des chemins de traverse. je ne suis plus de chez vous
j'attends des mutants. biologiquement, je m'arrange avec l'idee que je me fais de la biologie:
je pisse, j'ejacule, je pleure.
il est de toute premiere instance que nous faconnions nos idees
comme s'il s'gissait d'objets manufactures.
je suis pret a vous procurer les moules, mais...
la solitude...
私は、あなた方とは違う国、違う街、違う孤独からやって来ました
私は今日、「抜け道」を思いついたので、もう、あなた方のもとにはいません
私は「突然変異」に期待します
「生物学的」には、私自身も、その理論で成り立っていることに納得です
すなわち、小便し、射精し、泣くのです
私たちの思想が、あたかも、「工業製品」のように生産されることが
「最重要課題」だと思われます
私には、あなた方に「鋳型」を提供する用意が出来ています。しかし...
「孤独」は...
les moules sont d'une texture nouvelle, je vous avertis. ils ont ete coules demain matin.
si vous n'avez pas, des ce jour, le sentiment relatif de votre duree,
il est inutile de vous transmettre,
il est inutile de regarder devant vous car devant c'est derriere, la nuit c'est le jour. et...
la solitude...
「鋳型」は、新しい組成によるものということは、お知らせしておきます
それらは、明朝流し込まれました。もしあなた方が、その日からの、
「持続」についての相対的な感情を持ち合わせていないと言うのなら
あなた方に伝えても「無意味」だということですし、
前を向いても「無意味」だということなのです。なぜなら、
「前」は「後ろ」ですし、「夜」は「昼」なのですから。そして...
「孤独」は...
il est de toute premiere instance que les laveries automatiques, au coin des rues,
soient aussi imperturbables que les feux d'arret ou de voie libre.
les flics du detersif vous indiqueront la case ou il vous sera loisible de laver ce que
vous croyez etre votre conscience et qui n'est qu'une dependance de l'ordinateur neurophile
qui vous sert de cerveau. et poutant...
la solitude...
街角にあるコインランドリーが、「停止信号」や、「空いている車線」と同じくらい
「平然」としていることこそが「最重要課題」だと思われます
「洗浄剤」である「おまわり」たちが、
あなた方が「意識」だと思っているものを洗うことが許されるその小屋を教えてくれることでしょう
「意識」だと思っているものとは、「脳」の代わりを務める神経系のコンピューターの、
その「付属品」に過ぎないのですが...。しかし...
「孤独」は...
le desespoir est une forme superieure de la critique.
pour le moment, nous l'appellerons "bonheur",
les mots que vous employez n'etant plus "les mots"
mais une sorte de conduit a travers lequel les analphabetes se font bonne conscience.
mais...
la solitude...
「絶望」とは、「批評」の「上等な形式」だと言うことが出来ます
差し当たっては、それを「幸福」と呼ぶことにしましょう
あなた方が使っている言葉は、もはや「言葉」ではありません
読み書きの不自由な人が、それを通して「良心」とやらを手に入れることが出来る、
一種の「パイプ」のようなものなのです。しかし...
「孤独」は...
le Code civil nous en parlerons plus tard.
pour le moment, je voudrais codifier l'incodifiable.
je voudrais mesurer vos danaides democraties
je voudrais m'inserer dans le vide absolu et devenir le non-dit, le non-avenu, le non-vierge
par manque de lucidite
la lucidite se tient dans mon froc!
dans mon froc!
「民法」については、後で話すことにしましょう
差し当たっては、「法規化」し得ないものを「法規化」したいのです
私は、あなた方のはかり知れない民主主義をはかり知りたい
私は、「完全な空虚」の中に入り込み、言い表せたことのないもの、
起こらなかった(無効な)もの、「明晰さ」を欠いたがために「純真ではない」ものになりたい
「明晰さ」、それは、私の「ズボン」の中にあります
「ズボン」の中に!
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(daniel-b=フランス専門)


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