(こちらは、「英語字幕付き」です)

今回は、久しぶりに、ダニエル・バラボワーヌ(1952-86)の曲について書いてみたいと思います。

https://ameblo.jp/daniel-b/theme-10095491551.html(これまでの記事)

 

はじめに、今回の「豪雨」による被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

福井市でも、2004年7月18日、「豪雨による被害」を経験いたしました。

「ほんのわずか」の堤防の決壊により、市内にも多くの水が流れ込みましたが、今回の報道を見てみると、とても「それどころではない」くらいの「甚大」な被害に、ただただ驚くばかりでした。

大変だとは思いますが、一刻も早く復旧され、落ち着いて暮らせるようになることを願ってやみません。

亡くなられた方々におかれましては、謹んで、ご冥福をお祈り申し上げたいと思います。

 

合掌....。

 

さて、今回ですが、フランスの「革命記念日」(7月14日)が近づいていることもありますので、それに「関連する」とも言える曲を紹介してみたいと思います。

 

ダニエル・バラボワーヌは「熱血漢」ですが、基本的には、「愛国者」であったとも言うことが出来ます。

「真の愛国心」というのは、国の「文化」や「郷土」を愛するということで、「国粋(排外)主義」ということではありません(これは「重要」です)。

 

今回紹介する作品、「France "フランス"」は、ダニエルにとって「出世作」となった、1978年6月発売のアルバム「le chanteur "歌手"」からの1曲です。

 

「フランス」という言葉は、「国名」のみならず、「女性の名前」としても広く使われていますが、この曲は、まさに、「その点」に着目した作品であるとも言えます。つまり、ここで歌われている「フランス」とは、「擬人化された国」であると解釈出来るのです。

 

シンプルな歌詞ながら、「左か右か」という、「象徴的」な言葉も出て来ます。また、これらを読んでみると、まさに、「予言の書」とも思えてしまうような、「現在の状況」を表しているかのような感じすら受けてしまいます。大ヒット曲「le chanteur "歌手"」といい、この「感覚の鋭敏さ」は、いったい、どこから来ているのでしょうか(単なる「カッコつけ」とはとても思えません)。

https://ameblo.jp/daniel-b/entry-12312230421.html?frm=theme(参考:「le chanteur」の記事)

 

せっかくですから、こちらの曲も紹介しておきたいと思います。

 

「le francais est une langue qui resonne "フランス語はよく響く言語"」(1978)です。

 

アルバム「le chanteur "歌手"」と同年の発表ながら、こちらは、「je suis bien "とても良い気分"」(こちらが「メイン(A面)」)との「シングル」としてのみ発売された曲ですから、現在では、「全集盤」および、わずかな「コンピレーションアルバム」でしか聴くことが出来ない、とても「貴重」な曲だと言えます。

 

私たち「外国人」には少し難しい、「フランスの歴史」なども歌い込まれており、歌詞自体「難解」で、解釈にはとても「苦労」しましたが、注意深く聴いてみると、各節で、微妙に「発音」を「変えて」歌っていることが分かります(「訛り」の表現)。

 

それは、「francais(フランセ=フランス語)」という単語です(実際には、「c」の下に「セディーユ」という記号が付きます)。

 

標準の発音は、最初に出て来る、「のどの奥で発音する"ア"」(「広い」"ア")です。「アン」と「オン」の「中間」のような音です。

「ケベック」のくだりでは、あからさまに「綴り」まで変えてありますが(そのまま読むと、「フランスゥエ」です)、「口元で発音する"ア"」(「狭い」"ア")となっていて、以降、ことあるごとに、「意識して」発音を変えて歌っているところが、とても「興味深い」です。

 

「r」が「巻き舌」になってるかとかまでの区別は「ない」(「出来ない」)ようですが、「母音の違い」は、曲の最後で「並べて」歌われていますので、これではっきり分かるかと思います。

 

それでは、以下に、両曲の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

「France "フランス"」の歌詞は「シンプル」ですが、それゆえに、「訳出」には、注意を払いました。

この曲の詞は、ダニエル本人が書いていますが、曲は、ベースのベルナール・セレ(当時のバンド名、「clin d'oeil "ウィンク"」の提案者です)が書いています。

 

「le francais est une langue qui resonne "フランス語はよく響く言語"」は、先にも書いた通り、「難しかった」ので、「達意」な翻訳にはなっていませんが、その点は、どうかご了承ください。

 

(追記:余談ながら、「ワールドカップ」、フランスが勝ち進みましたね。今回のフランスは、とても「強い」です。隣国であるベルギーもとても強かったですが、なぜこの両チームが「準決勝」で当たってしまったのか。もったいない!! 「決勝戦」でもおかしくないくらいだったのに...)

 

それではまた...。

 

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France  フランス

 

France, tu danses avec moi

caresse mes doigts

danse dans mes bras

dans ce silence

qui parle si bas

ne me trompe pas

ne me trahi pas

fais-moi confiance

je suis avec toi

et surtout ne les ecoute pas

ils aimeraient bien tous te seduire

a n'importe quel prix

pour que tu leur donnes ta voix

 

フランス 君は僕と踊る

僕の指にそっと触れ

僕の腕の中で踊るんだ

この静けさの中で

(君は)そっとささやく

私をだまさないで

裏切らないでよと

信用してほしい

僕は君とともにいる

何より、やつらの言うことなんか聞いちゃいけない

やつらはみんな、君を誘惑したがっているんだ

君の声をやつらに届けるのに

どんなに費用がかかったとしても

 

France, je ne reconnais

ni mon cote gauche

ni mon cote droit

et quand je pense

a tous ces francais

qui voudraient t'aimer

mais ne peuvent pas

les mots de sciences

qui vont t'etouffer

viennent de gens qui ne respirent pas

qui ne t'offrent aucune delivrance

n'oublie pas

 

フランス 僕には思い出せない

(君が)僕の左にいたのか

右にいたのかも

そして僕が

君を愛したいと思いながらも

出来ないでいる

フランス人すべてのことを思うとき

小難しい言葉が

君の息を詰まらせる

君にいかなる「解放」も与えない

息もしていない人たちがやって来るんだ

忘れないで

 

France, tous ces mots pour un public

France, tous ces mots demagogiques

 

フランス 民衆のためのこれらすべての言葉

フランス 民衆を扇動するこれらすべての言葉

 

je voulais te prevenir

et depuis longtemps deja

qu'ils ne font que te mentir

mais je gardais tout pour moi

j'avais trop peur des lois

 

僕は君に言っておきたかった

ずっと昔から

やつらはみんな、君に嘘をつくだけだと

でも自分のためにも言わないできた

あまりにも「決まりごと(法律)」が怖かったから

 

France, si tu meurs demain

tu sauras au moins

que ce n'est pas moi

qui tient le manche

de cette arme blanche

qui au creux des reins

te transpercera

et sur tes hanches

mortes de chagrin

ils viendront pour essuyer leurs mains

et pour cacher ta poitrine prieront

sur tes seins

 

フランス もし君が明日死ぬとしても

君が知ることになるのは

少なくとも僕のことではないだろう

誰がこのナイフの

柄を握って

君の腰を

貫き通すことになるのだろう

君の腰の上には

傷心のあまり死んだ者たちがいて

その手を払いのけるためにやつらはやって来るだろう

そして、祈りを捧げる君の胸の上を

覆い隠すことだろう

 

France, tous ces mots pour un public

France, tous ces mots demagogiques

 

フランス 民衆のためのこれらすべての言葉

フランス 民衆を扇動するこれらすべての言葉

 

ca faisait longtemps deja

que je voulais te dire ca

mais je n'osais vraiment pas

de peur qu'on ne me croit pas

qu'on se moque de moi

de peur qu'on ne me croit pas

qu'on se moque de moi...

 

もうかなり昔のことになってしまった

僕が君にそれを言いたかったのは

でも僕は、本当に言えなかったんだ

誰も信じてくれないのではないかと恐れていたから

誰もが笑うのではないかと恐れていたから

誰も信じてくれないのではないかと恐れていたから

誰もが笑うのではないかと恐れていたから...

 

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le francais est une langue qui resonne  フランス語はよく響く言語

 

quand j'entends s'enrouler les feuilles de l'automne

que le ciel de l'ete dans mon coeur se cramponne

je me dis le francais est une langue qui resonne

je me dis le francais est une langue qui resonne

quand du fond du Quebec les couleurs se bourgeonnent

moi j'crois ben qu'c'est la neige qui s'effleure et frissonne

puis j'me dis qu'le francoue est une langue qui resonne

et j'me dis qu'le francoue est une langue qui resonne

 

秋の葉がざわざわと音を立てているのを聴くときも

僕の心の中の夏の空は離れようとしない

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

ケベックの奥地で、色鮮やかに芽生えようとしているとき

僕は、体に触れて寒いのは雪だと思った

それからフランス語は、よく響く言語だと自分に言い聞かせる

それからフランス語は、よく響く言語だと自分に言い聞かせる

 

endormi sous la mer qui saigne sur Narbonne

de mes yeux fatigues pleurent des Sables d'Olonne

je me dis le francais est une langue qui resonne

je me dis le francais est une langue qui resonne
Langue d'Oc du Nord les accents s'epoummonent

dans ma tete versee mon pays se crayonne

je me dis le francais est une langue qui resonne

je me dis le francais est une langue qui resonne

 

海の底で眠っている、ナルボンヌで血を流した者よ

疲れた僕の目はレ・サーブル=ドロンヌのために涙する

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと
北オック語は息が切れそうな訛りだ

ひっくり返った僕の頭の中では、故郷をスケッチしている

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

 

assis pres de Calais dessous les lames bretonnes

je regarde arriver les vagues anglo-saxonnes

tous mes mots vieux francais eclatent et bouillonnent

tous mes mots vieux francais eclatent et bouillonnent

si les plages et forets s'asphaltent et se carbonent

si les ailes colles les oiseaux abandonnent

moi qui m'crois bon francais je sens que je deconne

de mes mots censures que Villon me pardonne

je me dis le francais est une langue qui resonne

je me dis le francais est une langue qui resonne...

 

ブルターニュの刀剣の下にある、港街カレーのそばに座って

アングロ=サクソンの波が押し寄せるのを見ている

僕のすべてのフランスの古い言葉が、はじけて沸騰する

僕のすべてのフランスの古い言葉が、はじけて沸騰する
海岸も森もアスファルト舗装され、炭化してしまったとしても

翼が貼り付いて、鳥であることを放棄してしまったとしても

バカだと思いつつも、「いいフランス語だ」と思っているのはこの僕だ

「検閲」された僕の言葉は、ヴィヨンも許してくれるだろう

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと

僕は自分に言い聞かせる フランス語はよく響く言語だと...

 

 

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(daniel-b=フランス専門)