「11月24日」は、偉大な女性歌手バルバラ(1930-97, 本名モニック・セール)の「命日」となります。それも、今年は、「没後20周年」の「記念の年」に当たります。ですので、今月は、可能な限り、このバルバラの名作を紹介していきたいと思っています。

 

テーマが「バルバラ」となっている記事の一覧を貼っておきます(実際には、他のテーマでも紹介している曲が何曲かあります)。

https://ameblo.jp/daniel-b/themeentrylist-10097047678.html

 

今回ご紹介する曲は、1970年に発表されたアルバム「l'aigle noir "黒いワシ"」のトップを飾る名曲、「a peine "1日が始まると(ア・ペーヌ)"」です。

 

このアルバムは、バルバラの「代名詞」とも言える「大傑作」の1つ、「l'aigle noir "黒いワシ"」が収録され、「アルバムタイトル」にもなっているものなのですが、もしかすると、この「オリジナル盤」自体は、現在では、「地味な存在」であるかも知れません。

 

その理由として、現在、国内で発売されている「ベスト盤」には、「l'aigle noir "黒いワシ"」の1曲が収録されているに過ぎない、ということがまず挙げられます。

 

このアルバムは、「再録音」2曲(8日付け参照)を含む、「全10曲」からなりますが、かつては、「quand ceux qui vont "行く人は何時"」(4月21日付けで紹介)、「Drouot "ドルオー"」といった名作が、ステージでよく歌われていました。特に、後者は、1990年のモガドール劇場公演(最後の「日本公演」も含みます)まで歌われた「定番曲」です。

 

「諸事情」から、今回、歌詞付きでの紹介は見送らせていただきましたが、このような曲です。

1978年のオランピア劇場公演の音源でどうぞ。

 

こういった曲もあります。私が、個人的に好きな1曲です。「au revoir "さよなら"」。

「別れの歌」ではありますが、どちらかと言えば、軽めにさらっと歌われています。不思議と、「余韻」の残る歌です。

 

今回ご紹介する曲、「a peine "1日が始まると(ア・ペーヌ)"」も、1981年のパンタン公演(当時は「再開発前」で、現在では、「ゼニット・ホール」のある場所です。この公演の行なわれた「大テント劇場」は、「ジャン・リシャール・サーカス」の、常設劇場でした)まで歌われた名作です。

 

ゆったりと、悩ましく歌われる「愛の歌」ですが、私としては、1978年オランピア劇場公演での、あの、何かに「憑かれた」ような、「急ぎ足」の歌唱が大変気に入っています。

1974年の「ヴァリエテ座」公演や、1981年パンタン公演でも同様ですが、特に「素晴らしい」と思えるのが、やはり、「オランピア劇場公演」での録音です。しかし、残念ながら、動画サイトでは、見つけることが出来ませんでした...。

 

バルバラ作品を検索していると、よく見かけるのが、次の方、アンジェリナ・ヴィームですね。彼女は、オーディション番組「The Voice」(2013年/2ndシーズン)の出身で、バルバラを「得意」としているようです。その、「2度」のライヴからの映像ということで、どちらも「捨てがたい」ので、「両方」載せてみました。

 

それでは、以下に、「a peine "1日が始まると(ア・ペーヌ)"」の歌詞を載せておきましょう。

解釈が意外と難しい歌詞でもありますので、かなり多くの訳詞を参照させていただきました。

タイトルの「a peine」とは、「~するやいなや」「~してすぐ」といったニュアンスの言葉です。

 

この作品は、バルバラ自身が詞を書き、ステージでの伴奏や編曲も手掛けた、「多才」なアコーディオニスト、ローラン・ロマネリ(1946-)が曲を書いています。1967年から伴奏を務めるロマネリにとっては、「初めて」作曲した「バルバラ作品」ということになります。

 

次回は、ちょっと「冒険」して、1972年の、「大傑作」にして「問題作」かも知れない、「amours incestueuses "不倫"」に挑んでみたいと思います。「賛否両論」あるかも知れませんが、これほどの「名作」を紹介出来ない、なんてことが、「あってはいけない」と思います。「もったいない」です。

 

というわけで、

 

それではまた「次回」!!

 

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a peine le jour s'est leve

a peine la nuit va s'achever

que deja, ta main s'est glissee

legere, legere

a peine sorti du sommeil

a peine, a peine tu t'eveilles

que deja, tu cherches ma main

que deja, tu froles mes reins

 

1日が始まるとすぐ

夜が終わろうとするとすぐ

もう、あなたの手が忍び込んでくる

さっと、素早いばかりに...

眠りから覚めるとすぐ

本当に、目覚めたばかりだというのに

あなたはもう私の手を求め

私の体に優しく触れるのね

 

l'aube blafarde, par la fenetre

l'aube blafarde va disparaitre

c'est beau, regarde par la fenetre

c'est beau regarde le jour paraitre

 

窓から見える、蒼白い夜明け

消えようとしている、蒼白い夜明け

きれいよ 窓の外を見て

きれいよ 朝日が昇るわ

 

a chaque jour recommencer

a se vouloir, a se gagner

a se perdre, a se dechirer

a se battre, a se crucifier

passent des vents et marees

une(mille) fois perdus, dechires

une(mille) fois perdus, retrouves

nous restons la, emerveilles

 

こうして始まる毎日に

求めあい、与えあい

互いに失い、傷つけあい

争い、苦しめあって

風も潮も流れ去っていく

ひとたび(何度も)失い、引き裂かれても

また(何度も)、お互いを見い出して

感動して、私たちはここにいる

 

ton indocile, ta difficile

et puis docile, ta si fragile

je suis la vague ou tu te noies

et je m'enroule au creux de toi

 

あなたの強情な女、難しい女

そしてまた素直で、とても弱い女

私は、あなたが溺れる波

あなたの中に身をくるめる私

 

a peine le temps s'est pose

printemps, hiver, automne, ete

tu t'en souviens, c'etait hier

printemps, automne, ete, hiver

a peine tu m'avais entrevue

que deja, tu m'avais reconnue

a peine tu m'avais souri

que deja, je t'avais choisi

 

季節が変わるとすぐに

春、冬、秋、夏

憶えているかしら まだ昨日のことよ

春、秋、夏、冬

あなたは、私をわずかに見ただけですぐ

もう、私を知ってしまった

あなたが微笑むとすぐに

もう、私は、あなたを選んでいた

 

mon indocile, mon difficile

et puis docile, mon si fragile

tu es la vague ou je me noie

tu es ma force, tu es ma loi

 

私の強情なひと、難しいひと

そしてまた素直で、とても弱いひと

あなたは、私が溺れる波

私の力、私の掟

 

dans la chambre s'est glissee l'ombre

je t'apercois dans la penombre

tu me regardes, tu me guettes

tu n'ecoutais pas je m'arrete

au loin, une porte qui claque

il pleut, j'aime le bruit de flaques

ailleurs, le monde vit, ailleurs

mais nous, nous vivons la, mon coeur

 

影が忍び込んだ部屋の中

暗闇の中であなたを見つけるわ

あなたは私を見つめて、様子をうかがっている

あなたは何も聞こうとはしなかったから、私も口を閉じた

遠くでドアが音を立て

雨だわ 水のはねる音が好き

外ではみんなが生きている

でも、私たちの生きる世界はここよ

 

et je m'enroule au creux de toi

et tu t'enroules au creux de moi

 

私は、あなたの中に身をくるめ

あなたは、私の中に身をくるめる

 

le temps passe vite a s'aimer

a peine l'avons-nous vu passer

que deja, la nuit s'est glissee

legere, (si )legere

ta bouche a mon cou, tu me mords

il fait nuit noire au dehors

ta bouche a mon cou, je m'endors

dans le sommeil, je t'aime encore

 

愛し合う時のなんと短いこと

その時を過ごしたばかりだというのに

もう、夜が忍び込んでくる

さっと、素早いばかりに...

あなたのくちびるが私の首に 私を優しくかむ

外はもう暗い夜

あなたのくちびるが私の首に 私は眠るわ

眠りの中でも愛してる

 

a peine je suis endormie

que deja, tu t'endors aussi

ton corps, a mon corps, s'est fait lourd

bonsoir, bonne nuit, mon amour...

 

私が眠るとすぐに

もう、あなたも眠っている

あなたの体と私の体が重なり合ったまま

おやすみなさい...愛しいひと...

 

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(daniel-b=フランス専門)