「過去旅」について書いています。
第1回目のパリ&ブリュッセル(2008年)の旅行記もついに「10回目」...。思わぬ「大作」となってしまいましたが、今回は、いよいよ「国際高速列車 Thalys(タリス)」にて、フランス・ベルギーの「国境」を越えることになります。
2008年10月9日木曜日、「初めての海外」も、残すところあと「2日」(本日を含めて)ですが、「最終日」は、「ホテルと空港のみ」で終わりましたので、実質的な「活動の日」としては、本日が「最終」となりました。
前回書き忘れていて恐縮ですが、水曜日は、出かける前に、「クリーニング(ランドリー)・サービス」を頼んでいました。「10時まで」に申し込んでおけば、「19時30分以降」に受け取れるので、とても「便利」でしたが、申し込みが、「内線電話」のみでしたので、それだけでも「緊張しまくり」でした。こちらは、必死に「フランス語」で伝えようとしますが、向こうは「英語」です。まあ、何とかなりましたけどね...。
木曜朝、「France 2」(テレビ)の番組「Telematin(テレマタン)」(10月10日付け、「その3」参照)を見ていると、そこでも、「採り上げられて」いました。そう、本日、「2008年10月9日」は、フランス・シャンソン界の「3大巨匠」の1人、ジャック・ブレル(1929-78)の、「没後30周年の命日」、その日なのです。
「没後30周年」...。これを聞いても分かるように、ブレルは、現在のフランスにおいても、「大変大きな存在」だと言えるのですが、日本ではなかなか「ない」ですよね、この「感覚」...。
私は、「この日」に合わせて「渡欧」したのですから、本当に、この日は「重要な1日」であると言えました。
11月12日付けの「その7」にも書いたように、パリの「メトロ」の、その、思わぬ「庶民的な温かさ」に感動し、私はすっかり、メトロの「大ファン」となっていました。「日本出発前」に書き記した「行動予定表」によれば、この日も、最初は、国際列車のターミナル「パリ北駅」までは、「タクシー」と「明記」してあり、その「手配」は、前日までに「コンシェルジュ」に申し込むつもりでいました。しかし、それも、「今」となっては、とても「バカバカしく」も思えます。地上の道路は、「渋滞」のため、「遅れる」かも知れませんし、それに、それこそ、何か、「セレブ気取り」のような感じすらします。「メトロ」も、「スト」という「リスク」がありますが、「動いている」のであれば、こちらの方が「より確実」だと思います。
「都心」からは離れていることもあって、「パリの自宅」のような感覚すら芽生えてきた、この「ホテル」と、その「界隈」...。
その、「最寄り駅」。メトロ10号線の「シャルル・ミシェル」駅から、本日は、先述の通り、「Gare du Nord=Paris-Nord(ガール・デュ・ノール=パリ北駅)」を目指します。
「乗り換え」自体は実に「単純」です。「シャルル・ミシェル」の駅からは「8駅目」となる「Odeon(オデオン)」駅で4号線に乗り換え、ここからも「10駅目」となりますが、これで、「北駅」までたどり着けます。4号線は、途中、「Chatelet(シャトレ)」「Gare de l'Est(ガール・ド・レスト=パリ東駅)」という「大ターミナル駅」を経由しますので、乗降客数としては、「1号線」に次ぐ数字だとも言われる、「パリの大動脈」です。
「北駅」の界隈は、「治安が悪い」と言われていますが、日中に降り立つ分には、それほどでもありません。ただし、「油断は禁物」ですが...。
シャルル・ド・ゴール国際空港(通称「ロワシー」)からの「RER(高速郊外鉄道) B線」も、この「北駅」に発着し、南の「オルリー空港」(ブレルのシャンソンにもありましたね...)までも延びていますが、この路線も、「治安が悪い」と言われており、こればかりは、私も、利用を「避けて」います。
「北駅」には「チップトイレ」があり、利用料は確か、「0,50ユーロ(50ユーロセント)」でした。50セント硬貨を持っていれば便利ですが、「両替」とか「お釣り」に関してはよく憶えてはいません。それに、この日は利用せず(列車に乗り込んでから用を足しました)、実際に利用したのは、「2回目(2010年)」のときです。
「フランス国鉄(SNCF)」の長距離列車は、一般に「Grande Ligne(グランド・リーニュ)」(「ONE PIECE」の「グランドライン」と、単語は同じです)と呼ばれ、区別されています。
北駅では、「シェンゲン協定」に加盟していないイギリスへの列車「ユーロスター」では、「出入国審査」がありますので、当然、「パスポート」は必須です。
ベルギー、オランダ、ドイツ(ケルン)といった「シェンゲン協定加盟国」へ向かう「Thalys(タリス)」では、いわゆる「出入国審査」はありませんが、パスポートは携帯すべきだと思います。
昨年の「テロ」以降は、「保安検査」が導入されたという話も聴きます。いずれにせよ、「2008年当時」からは、かなりの「変更点」があると思われますので、こちらも、行かれる方は、「最新の情報」を確認された方がよいかと思います。
「タリス」は、フランス・ベルギーの両国鉄の出資による「別会社」での運営ですので、基本的に「スト」はないと言われています。これが一つ、「安心」出来るポイントです。
最高速度は300km/h。高速で走れる「専用線」の区間が延びたこともあり、パリ北駅から、ブリュッセル南駅(約300km)までの所要時間は約80分です。日本の新幹線で言うと、東京からは、おおよそ、「名古屋、新潟、仙台(の少し手前)」くらいの距離になります。
ヨーロッパの鉄道は、大体が、日本の新幹線と同じ「標準軌」(線路の幅が1435mm)で線路が敷かれていますので、基本的に「新在直通運転」となります。パリ北駅も、ブリュッセル南駅も、「地平駅」だと言うことができ、この点では、日本の新幹線とは「大きく異なる」とも言えます。
「各方面」への列車が、眼前にズラリと並ぶさまは、まさに「壮観」と言えます。ちょっと、以前の「上野駅」(在来線)も思い出しますよね。現在の「東京駅」(新幹線)でもいいですけど...。
先述の通り、「タリス」は、独立した会社の運行ですので、「フランス国鉄」のように、「コンポステ(刻印)」の必要はありません。日本と同じように、「車内」、もしくは、「乗降口」にて、車掌さんが乗車券を確認します。
「タリス」が入線しているホームへ行ってみると、駅の係員だか、車掌さんだか、どちらだったかはよく分かりませんが、「日本人? 中国人?」(「英語」だったか...「フランス語」だったか...)ときかれました。
私が「je suis japonais(日本人です)」と答えると、「コンニチワ」(映画「TAXI 2」でのジべール署長の発音、「コンニショワ~」ではありません。笑)とあいさつされましたが、やはり、ここは「外国」、私は「外国人」なのだなあと、そのとき思いました。
私の乗る列車「タリス 9423」は、10時25分の発車です。「コンフォート1」、つまり、奮発して「1等」の乗車券を、日本の旅行会社で手配しましたが、「普通運賃(無割引)」の上、「手数料」もかかっていたのか、往復で、当時5万円ぐらいしました。日本の新幹線に比べると「バカ高」ですが(東京-名古屋を、「のぞみ」の「グリーン」で往復すると、約3万円)、「食事」と「飲み物」のサービスがありましたから、どちらかと言えば、現在の「グランクラス」(東京-仙台往復で、約4万円)といった感じでしょう。ちなみに、この2008年の時も、次の2010年の時も、「飲み物」はどちらも「ワイン」を頼んだように思います。なお、到着地での「タクシー」の予約もしてもらえるサービスがありましたが、2008年の時は、「口頭のみ」での案内でしたので、少し「分かりづらい」ところもありました。
「タリス」は、とにかく「速い」です。かなり以前の記事になりますが、「海外旅行」(鉄道・航空含む)のテーマで初めて書いた、「国際高速列車 Thalys(タリス)」(5月24日付け)で、その「速さ」を体感できる「運転室展望」のドキュメンタリー映像(ブリュッセル南駅-パリ北駅)を載せていたのですが、この映像は、現在では、もう、見ることが出来ないようで、非常に「残念」です。もう一方の、日本人旅客による「車窓展望」(パリ北駅-ケルン中央駅)は残っていましたので、こちらは「再掲」いたします。
時には、「霧」が立ちこめるも、「掘割(ほりわり)」に、「一直線」に延びた高速専用線を「タリス」は快走します。「国境」も、いつ越えたかが「分からないくらい」のスピードで、気付けば、もう、ベルギーの「ブリュッセル首都圏」に入ってきています。近郊の「Halle(仏:アル/蘭:ハレ)」を過ぎる頃には、、速度も徐々に下がってきて、いよいよ、あと「5分程度」で、「Bruxelles-Midi/Brussel-Zuid(ブリュッセル南)」駅に到着です。
11時47分、「ブリュッセル南駅」に到着(実際には、少し「遅れ」が出ることもあります)。「パリ北駅」からわずか「80分」ほどで、ここはもう、「隣りの国の首都」なのです。「シェンゲン協定」がありますから、「日本国内」の移動と「大差ない」ようにも感じますが、実際には「国際線」です。これでも、「国境を越えてきた」、というわけなのです。
「ブリュッセル南駅」は、とにかく、「広くて大きな駅」です。街の中心から少し外れてはいますが、実質、ブリュッセルを代表する、「最大」のターミナルです。「駅ナカ」も大変充実していて、ちょっとした買い物であれば、この「駅ナカ」だけでも、充分、用が足りると思います。
駅周辺は「治安が悪い」と言われていますので、不用意に、駅の外へ出ることは避けた方が良いと思いますが、日本と違い、「改札」もありませんので、ホームなどで「盗難被害」に遭ったという話もよく聞きます。パリの「北駅」同様、とにかく、絶対に「油断は禁物」ですが、逆に、不必要なまでに「おびえる」こともないとも思います。
「ブリュッセル」には、この「南(ミディ)駅」の他に、「中央駅」「北駅」もあります。「世界遺産」でもある「グランプラス」は、「中央駅」で下車し、「徒歩」ですぐ(5分くらい)のところにあります。
この中央駅、トンネル内にある「地下駅」なので、そのことをよく「頭」に入れておかないと、乗り過ごしてしまう可能性もあります(規模も、それほど大きくありません)。地上に上がってしまうと、そこはもう、「北駅」ということで、私も、「分かっていたつもり」ではありましたが、最初の時は、やはり乗り過ごしてしまいました。「北駅に来た!(笑)」ということですが、この時も、近郊電車では、「アナウンス」がなかったように思います。充分、注意しましょう。
図らずも、この「ブリュッセル北駅」が、これまでに到達した、「地球上で最も遠い場所」(航空+鉄道)ということになりました(笑)。
「タリス」の乗車券は、「中央駅」「北駅」までも「有効」という話を読んだことがあります(JRでいう、「〇〇市内」発着ですね)。改札も「フリー」ですから、確かに、そのぐらいの「特典」は、与えられてしかるべきだと思いますが、極端な話、「南駅」~「中央駅」~「北駅」間の移動は「無料」(!)などという話も聞かれ、「真偽」のほどはよく分かりません。
私は当時、上記の話を「信用」しましたが、「一抹の不安」もありました。「出札窓口」へ行って、「往復乗車券」を購入する方が、やはり「ベスト」だと思います。
さて、長くなりましたので、この続きはまた次回ということにさせていただきたいと思います。
今回採り上げたシャンソンは、「最初期」である、1月28日付けの記事でも採り上げた、グレゴワール(1979-)の名作、「Ta main "きみの手"」(2008)です。私のこの旅行の直前、9月22日に発売された1stアルバム「Toi+Moi "きみプラスぼく"」は、当時は、当然、まだ知るよしもなく、帰国後しばらくしてから知ることになりました。
アルバムは、「120万枚」を超える大ヒットとなり、この曲「ta main」は、翌年4月に、「3枚目」のシングルとしても発売されましたが、ベルギーのフランス語圏のチャートでは、見事に「1位」に輝いたそうです。
曲自体は、「即興」で作られたとも言われますが、MVの最後に表示されるように、「亡くなった2人の兄」に捧げられた曲でもあります。いずれにせよ、近年の「シャンソン」の中でも、特に、「印象に残る作品」だとも言えるでしょう。
...もう少し長く、きみの手を握っていたかった
悲しいのは、「一瞬」だけであればよかったのに
とにかく、僕を理解してほしいだけなんだ...
このMVは、「ブリュッセル」で撮影されたそうです。ですから、今回、再び採り上げてみることにしました。ここで共演している女性は、スペイン出身のモデル・女優、イネス・サストレさん(1973-)で、このことでも話題となりました。
次回は、いよいよ、ジャック・ブレルファンの「聖地」に赴きます。
それではまた...。
(daniel-b=フランス専門)