本日は、当初の予定を変更しまして、7月31日に急逝されました、大相撲の元横綱千代の富士、九重親方(本名:秋元貢さん)の思い出について、少し書いてみたいと思います。
折しも、福井巡業中の大相撲ですが、「関取」のみなさんも、私も、まさに「寝耳に水」の出来事でした。
私は「夜勤」でしたから、翌朝、職場に届いた朝刊で初めて知りました。大体どの新聞、スポーツ新聞とも、第1面に、「大々的」な記事となっていましたので、その「衝撃」は、今思い出しても、「もの凄い」ものでした。
相撲は、「国技」と言われていますが、どの世代においても、やはり「好き嫌い」はあるようです。最近では、「相撲女子」なる人たちが話題に上ることもありますが、その「見た目」で敬遠する人も多いようで、興味のない人は、「さっぱり興味なし!!」で、見向きもしません。
どのスポーツでも、興味の「有る無し」は存在しますが、そのどちらも「極端」なのが、「大相撲」であるとも言えます。
私も、本当に小さかった頃にはあまり興味がなかったのですが、毎回のように祖父が見ていたこともあって、次第に興味を持つようになったのだと思います。祖父が亡くなったのは、確か、私が10歳になる半年ほど前のことですから、あまり細かくは覚えていませんが、多分、一緒に見ていた時期が、多少なりとあったはずです。
九重親方は、「三役」に昇進以降、「異例」とも言える「スピード出世」で、横綱まで登りつめましたが、その頃の様子(1981年)は、テレビで確かに見ていました。
横綱「千代の富士」は、とにかく「強い」というイメージがありました。「小柄」だったのは確かですが、体は「筋肉質」であり、私とはすべてが「対照的」な姉も、「千代の富士」だけは「いい感じ」と言っていました。
千代の富士は、時折、強引な力技で、「投げ」を打ったりもしますが、得意の「上手」を取ると、そのまま寄り切ったり、時には吊り出したりと、基本、「速攻」で「圧勝」の相撲が多かったように思います。しかし、「53連勝中」の映像では、結構、相手方の力士も、「粘って」いますね...。
その対戦相手も、ほぼ全員覚えています。所属の「部屋」はもちろん、出身地までも、覚えている人が多いです。もう、30年近くも前の話ですが...。その当時は、それだけ「夢中」だったということで、「親方」となった今でも、顔を見れば、元の四股名を思い出す人も結構います。
現在の八角理事長も、現役時代は、先代九重親方(元横綱北の富士)のもとでの「弟弟子」で、本名の「保志」のまま、上位でも取り続けていましたが、さすがに、大関昇進時に、「北勝海(ほくとうみ)」としました。平成元年(1989)7月(名古屋)場所では、「史上初」の同部屋横綱同士の優勝決定戦で、千代の富士と対戦したことも記憶に残っています。
九重親方の、その「突然」の死は、八角理事長にとっては、とても「つらい」ことでしょうね...。
九重親方は、大相撲の制度、「一代年寄」で、「千代の富士親方」を名乗ることも「可能」でしたが、「部屋の名前は、末永く続くものにしたい」と断り、最終的に、「九重」の名を引き継ぐことに決めたそうです。
その九重親方も、最近では、人事面で「不運」が続いていました。「大相撲」の、これほどの「功労者」にもかかわらず、です。
今回の「訃報」は、まさに、こうした中での「知らせ」だったのです。
「天才は...」とは、もっと若年の人に使う言葉ですが、「61歳」でも、充分と言うか、まだまだと言うか、本当に「若過ぎ」ますよ...。
ほぼ1週間前の26日には、国際的ピアニストの中村紘子さんも「がん」でこの世を去っていますが、こちらも、女性としては、「まだまだ若い」、72歳でした(しかも、「誕生日」の翌日に...)。
福井県大野市出身の、元小結大徹(元湊川親方)は、昭和60年(1985)7月(名古屋)場所で、千代の富士から「金星」を挙げました。
中村紘子さんは、開館して間もない「ハーモニーホールふくい」で、ベートーベンのピアノ協奏曲全曲を「ライヴ録音」する予定でしたが、当時の観客のマナーが悪かったのか、「立ち消え」となってしまいました(私は、このうちの1曲を聴きに行ってますが、う~む、「確かに」ですかね...)。
このように、「福井」に関してだけでも、こういった「思い出」が出てきます。
本当に、「昭和が完全に終わってしまった...」という感が強くしてならないのですが、先月22日付けでも書いたように、それだけ自分も年を取ったということです。「時の流れ」は誰にも止められません。
「ウルフ」と呼ばれた現役時代...本当に「稽古の鬼」のような方でした。日本人の力士が「育たない」と言われる今、「昭和の大横綱」、千代の富士の「偉業」を、今一度、思い返していただきたいものです。
あらためて、ご冥福をお祈りしたいと思います。
合掌。
(daniel-b=フランス専門)