天国の書
神によって創造された、秩序、場所、目的に対する
被造物への呼びかけ
第6巻(15)
神のはしためルイザ・ピッカレータ
神の意志の小さな娘
目 次
【 15 】
◆1905年12月15日
イエスは十字架につけられ、十字架に上げられることを望まれた。
◆1906年1月6日
祈りはイエスの耳に届く音楽であり、特にそれがイエスの意志にかなった魂のものであるならなおさらである。
◆1906年1月14日
イエスは魂から湧き出る光の中にご自分の姿を形作られる。
◆1906年1月16日
誰も真理に逆らうことはできない。
神の意志の領域に住む者は、あらゆる富の住まいに住んでいる。
♰ 聖なる神の意志への奉献の祈り
♰ 神のしもべの栄光のための祈り
1905年12月15日
イエスは十字架につけられ、十字架に上げられることを望まれた。
私はいつもの状態で祝福されたイエスの受難について考えていました。そして主は、十字架につけられたご自身の姿を私に見せながら、ご自分の苦しみを少しだけ分かち合って下さり、こう言われました。
「娘よ、私は十字架にかけられ、十字架の上にはりつけにされることを望みました。ですから、誰かが私を教師として望むのは、彼が教えの必要を感じるからです。そして私は身を低くして、小さなことから最も高く、崇高なことまで、彼を最も学識ある者にするために教えます。また別の者は、忘却の彼方で、見捨てられ、うめき声を上げます。また別の者は父を見つけたいと言って私の十字架の足元に来ました。私は自分自身を父となり、彼に私の傷の中の住まいを与え、私の血を飲み物とし、私の肉を食べ物とし、私の王国そのものを相続財産として与えます。また別の者は病弱で、私を医者として見出し、彼を癒すだけでなく、再び病に陥らないように確実な治療方法を教えます。また別の者は、中傷や軽蔑によって苦しめられています。そして私の十字架の足元で、自分の擁護者を見出し、中傷や軽蔑を神の栄誉として神に捧げます。そして残りのすべても同様です。ですから、私を裁判官として望む者は私を裁判官として見出し、私を友として、配偶者として、擁護者として、司祭として望む者は誰でも…私をそのように見出します。これが私が手も足も釘付けにされたかった理由です。彼らが望むことに何一つ反対することなく、彼らが望むように私を作るために。しかし私が指一本も動かせないのを見て、あえて私を傷つけようとする者には災いがあります。」
主がそう言っている間、私は言いました。
「主よ、あなたを最も傷つける者は誰ですか?」
そして主はこう付け加えました。
「私を最も傷つけるのは、私の人間性の中に生き、私の人間性の中で私の肉体を傷つけ切り裂く宗教家たちです。同時に、私の人間性の外に生きる者は、遠くから私を引き裂きます。」
1906年1月6日
祈りはイエスの耳に届く音楽であり、特にそれがイエスの意志にかなった魂のものであるならなおさらである。
いつもの状態でいたとき、祝福されたイエスがほんの少しだけお出でになり、私が全身全霊を込めて祈りを捧げているとこう言われました。
「娘よ、祈りは私の耳に心地よく響く音楽です。特に、魂がすべて私の意志に一致し、その内面には神聖な意志の絶え間ない生活態度以外には何も見ることができないような状態になっているときはなおさらです。この魂があれば、まるで別の神が現れ、私のためにこの音楽を奏でてくれているかのようです。ああ、なんと喜ばしいことでしょう! それはわたしにふさわしく、私に神聖な栄誉を与えることができるものを見つけるためです。私の意志に生きる者だけがそのような境地に達することができます。なぜなら、他のすべての魂は、たとえ多くのことを行ない、祈りを捧げたとしても、常に人間的なもの——神的ではない行いや祈りを私に捧げるからです。それゆえ、彼らは私の聴覚を支配する力も魅力を持っていないのです。」
1906年1月14日
イエスは魂から湧き出る光の中にご自分の姿を形作られる。
私がいつもの状態でいると、祝福されたイエスがほんの少しお出でになりこう言われました。
「娘よ、私は魂からかすかな光が出てくるだけでは満足しません。私は魂の思考が言葉を照らし、望みを照らし、行いを照らし、歩みを照らす光であることを望んでいます。そしてこれらの光が一つになって太陽を形成し、この太陽の中で私の姿全体が形成されるのです。そしてこれは魂が私のためにすべてを行なう時に生まれ、そのとき魂はすべての光となるのです。そして太陽の中に入ろうと願う者が、その中に入るための何の妨げも見出さないと同じように、被造物が全身全霊を傾けて作り上げたこの太陽の中に私は何の妨げも見出さないでしょう。一方、光りに満ちていない者は私の姿を形成する上で多くの障害を見出します。」
1906年1月16日
誰も真理に逆らうことはできない。
神の意志の領域に住む者は、あらゆる富の住まいに住んでいる。
いつもの状態を続けていると祝福されたイエスが少しの間お出でになり私にこう言われました。
「誰も真理に逆らうことは出来ないし、また人間はそれが真実でないと言うことは出来ません。どんなに邪悪で愚かな人間でも、白が黒で、黒が白、光りが闇で闇が光などとは言えません。ただ、それを愛する者はそれを受け入れ、それを生かし、それを愛さない者は思い悩み、苦しみ続けます。」
そして彼は一瞬のうちに姿を消しました。
しばらくしてイエスが戻ってこられ、こう付け加えられました。
「娘よ、私の意志の領域に住む者は、あらゆる富の住まいに住み、私の意志の領域の外に住む者は、あらゆる悲惨さの住まいに住んでいます。福音書に『持っている者はさらに与えられ豊かになるが、持っていない者は持っているそのわずかなものまで取り上げられる。』と書かれているのはこのためです。事実、私の意志に生きる者はあらゆる富の住まいに住んでいるのだから、あらゆる富でますます豊かになり続けるのは当然です。なぜなら、彼は自分の家のように私の中に住んでいるからです。彼を私の中に留めておくことは、ケチなことでしょうか? 来る日も来る日も、ある時はひとつの恵みを彼に与え、またある時には別の恵みを与え、私の全財産を彼と分かち合うまで決して彼に与えることをやめないのではないでしょうか? その通りです。 一方、私の意志の外、悲惨さの住まいに住んでいる者にとっては、彼自身の意志それ自体がすでに最大の災いであり、あらゆる善の破壊者なのです。だから、もし彼が少しでもよいものを持っていたとしても、私の意志とは接触せず、その魂において役に立たないとみなされて、それが彼から取り除かれるとしても何が不思議でしょうか?」
♰ 聖なる神の意志への奉献の祈り
おお、愛すべき神聖なる意志よ、私はここにおります。あなたの光の大きさの前に、あなたの永遠の慈しみが私に扉を開き、私をその中に入らせ、私の人生のすべてを神聖な意志であるあなたの中に形作ってくださいますように。
それゆえ、あなたの光の前にひれ伏し、すべての被造物の中で最も小さい私は、おお、愛すべき意志よ、私をあなたの至高のフィアットの最初の子どもたちの小さなグループに入れてください。私の無の中でひれ伏し、私はあなたの限りない光に懇願します。それが私を照らし、あなたに属さないすべてのものをすべて消し去り、私があなたの神聖なる意志を見つめ、理解し、その中に生きること以外に何もしなくなるようになりますように。
それは私の生命であり、私の知性の中心であり、私の心と全存在をとりこにするものです。この心の中では、人間の意志はもはや生命を持つことはないでしょう。私は人間の意志を永遠に追放し、平和と幸福と愛の新しいエデンを形成するでしょう。それとともに、私はいつも幸せにいられます。私は唯一無二の力を持ち、すべてを聖別し、すべてを神のもとへ導く聖性を持つでしょう。
私はここにひれ伏し、聖なる三位一体の助けを呼び求めます。被造物が創造されたのと同じように、創造の原初の秩序を私の中に回復させ、私が神の意志の囲いの中に住むことを認めてくださいますように。天の御母よ、神聖なるフィアットの君主なる女王よ、私の手を取り、神聖な意志の光の中に私を包み込んでください。あなたは私の導き手であり、私の優しいお母様です。あなたはあなたの子を守り、神の意志の秩序と掟の中で生きるため自らを保つことを教えてくださるでしょう。天の君主よ、あなたの汚れなき御心に私の全存在を委ねます。私は神の意志の小さな小さな子供になります。あなたは私に神聖な意志を教えてくださり、私はあなたの話に耳を傾けることに注意を払います。地獄の蛇がこの神聖なエデンに侵入して私を誘惑し、人間の意志の迷路に陥らせることがないように、あなたの青いマントを私の上にかぶせてください。
私の至高の善の心、イエスよ、あなたは私を燃やし、私を焼き尽くし、私を養い、私の中に至高の意志の生命を形成するように、あなたの炎を私に与えてください。
聖ヨゼフよ、あなたは私の守護者、私の心の管理者となり、私の意志の鍵をあなたの手の中においてください。あなたは私の心を用心深く守り、私が神の意志から外れることがないように二度とそれを私に与ないでください。
守護の天使よ、私を守り、擁護し、すべてのことにおいて私を助けてください。私のエデンが豊かに成長し、全世界への神の意志への呼びかけとなりますように。
天の宮廷よ、私を助けに来てください。私は神の意志の中で常に生きることを約束いたします。
アーメン。
♰ 神のしもべの栄光のための祈り
おお、畏るべき至聖なる三位一体、父と子と聖霊よ、私たちは神聖さの賜物を賛美し、感謝いたします。父なる神よ、あなたの忠実なしもべ、ルイザ・ピッカレータはあなたの神聖な意志の中で生涯をおくり、聖霊の働きの下で、あなたの御子と一致して、十字架上の死に至るまで従順でした。あなたを喜ばせる生贄と宿主。このようにして人類の贖いの業に協力したのです。従順、謙遜、至高の愛という彼女の美徳と、キリストと教会のために、私たちを導いてください。地上における彼女の栄光の賜物のゆえに、あなたの栄光がすべての人の前で輝きますように。
そして、あなたの真実と正義と愛の王国が特別な神の恩寵のうちに世界に広まり、あなたの意志が天と地でそのまま行われますように。
至聖三位一体よ、彼女の功徳ゆえに、私たちがあなたに求める特別な恵み、あなたの神聖な意志を実現する恵みを与えてください。
アーメン
三つの栄光がありますように…
我らの父よ…
すべての聖人の女王よ、私たちのために祈ってください。
+ジョバンニ・バッティスタ・ピキエリ大司教
2005年10月29日 トラーニ
ヨハナ通信
天国の書「第6巻」終わりました。
「第2巻」の方は、ブログの並びを整えたいので
「第5巻」より前に並ぶように過去の日付で投稿する予定です。
引き続き寄り道しながら「第7巻」をアップしますので、
よろしかったらご覧ください☆
みなさんに神様の祝福がありますように