任天堂の岩田社長が亡くなりました。
「ニンテンドーDS」や「Wii」の仕掛け人として有名ですが、私が最初に「岩田作品」に触れたのは、ゲームボーイ版の「星のカービィ」です。
ご冥福を祈りながら、十数年ぶりに(もしかしたら二十年以上ぶり?)に遊んでみました。
まず驚いたのは、「人間の感覚とゲームの操作性をつなげようとする努力」がすでに始まっていることです。カービィにはジャンプボタンの他に、「十字キーの上を押すだけで空を飛べる」という特徴がありますが、これが思いの他うれしく、気持ちが良い。
ジャンプの落下点に敵やトゲがある時、「あっ!」と思わず上キーを押したら、カービィはふわりと浮き上がり、ピンチを脱することができます。「思わずやってしまうこと」と、操作がつながっていて、しかも一瞬のホバリングや浮き上がるタイミングが自然で気持ち良く、違和感がありません。
カービィや敵の動作アニメーションも(ゲームボーイとしては)なめらかで、操作感を向上させているように感じます。
「DS」や「Wii」の萌芽がすでにあったんですね。
小学1年生の息子は、ほとんどアクションゲームをやったことがありません。
マリオをやらせてみたらすぐに全滅して投げ出してしまったのですが、カービィには一生懸命になり、30分ほどで1面のボスまでたどり着いていました。
「カンタンで、ヌルいゲーム」と言ってしまえば、それまでですが、「初心者向けで、間口が広いゲーム」という事もできます。
こういうところも「Wii」の原点と言えるかもしれません。
カービィを遊びながら、私たちはかけがえのない人をなくしてしまったのだと、しみじみ感じました。
最後に、ゲームの途中やコンテニュー時に挿入されるムービーも、ちょっぴりブラックユーモアが効いていて面白かったです。