役者さんのテンションが高めで、ずーっと同じテンションのまま最後まで貫き通していました。
途中で少しテンションを落とすところがあっても、変化が付いて面白かったかもしれません。
しかし、そうすると「なんてことない普通の芝居」になってしまったかもしれませんから、ちょっと判断が難しいですね。
演出効果として、高めのテンションを維持したのなら理解できます。
考えなしに、勢いだけで高めのテンションを貫いたのなら、演出力不足です。
どっちなんだろう？
変な男がダンボール箱から生まれる場面は、冗談ナシに美しかった。
あのような絵画的な美しさを舞台に取り入れる感覚は素晴らしいと思います。
「デジタルの意味わかってんのか？」とか「全然シカじゃねーじゃん！」とか、脚本に突っ込みどころはたくさんありますし、正直に言うと、そこまで面白い作品ではありませんでした。
しかし、なぜか「この人たちが別の脚本をやるんなら、また見たいなあ」と思える作品でした。
きっと、気持ちの良い雰囲気の芝居を出来ているんでしょうね。
演出力とか作品のデキとは無関係で、役者同士が良い関係を築けている証拠なのだと思います。
こういう雰囲気の漂う劇団って、次に期待してしまうんですよね。
繰り返しになりますが、今回の作品が良いとは言いません。しかし、次も見たいと思わせる作品でした。
こういう、カラっとした、さわやかな劇団って、佐賀にはあんまりない気がする。