- モスラ （1996年度製作版）(DVD)
- ￥3,685
- 楽天
技術的に過渡期の作品で、見るべきところが少ないと思われているようですが…これが意外と、怪獣映画のもう一つの可能性を示していて興味深いのです。
ゴジラやキングギドラといった「荒ぶる神」としての怪獣とは違う、「守護神」としての怪獣の可能性です。
もちろん、これまで守護神としての怪獣が描かれてこなかったわけではないけれど（ガメラとか…）、それでもこんなに割り切って描いてはいなかったのじゃないかなぁ。
ＳＦの血統に属する怪獣映画では考えられない、ファンタジックな表現（分身とか、縮小とか）が、モスラの「守護神っぽさ」を強調しています。平成モスラは、怪獣映画というより、ファンタジー映画として見られるべきなのかもしれません。
- モスラ2 海底の大決戦
- ￥4,253
- 楽天
特に「モスラ２」は、あと一歩を踏み出していれば、もしかするとすごい作品になっていたかもしれないと思います。本当に惜しい作品です。
ダガーラとニライカナイ女王の関係をもう少し描けていれば…。
ベルベラの行動原理がもうちょっと明確だったら…。
いやぁ、もったいない！
それでも、子ども向け映画としては傑作の部類に入るのではないでしょうか。
あと、川北紘一特技監督のぶっとんだセンスをＣＧとミニチュアの力技で実現してしまった映像は、まさに痛快です。
川北監督は、古い監督ではなく、新しすぎた監督なのかもしれません。
そして、もともとは美しい竜だったという「怪獣ダガーラ」は、環境破壊に困っている私たちの隠喩でもあると思います。
作中では描かれなかったダガーラの生い立ちを思うと、私は少し悲しくなります。
実は、ＶＳシリーズ以後の怪獣の中ではビオランテの次に好きです。出自とテーマがびしっと決まっている怪獣はやはり良いものです。
…ちなみに、三番目に好きなのはスペースゴジラだったりします。
（釈由美子のメカゴジラも大好きだけど、あえて怪獣としてカウントしていません）
- モスラ3 キングギドラ来襲
- ￥4,253
- 楽天