2009年9月26日、ゼロマニアックの公演です。
魂はあるのか?あるとすれば何に宿るのかを描いた作品です。
八百万神をごく自然に受け入れている日本人にしか書けない稀有な作品だと思います。
物語中で転生が描かれるのですが、肉体に魂が宿るとか、霊界があるとか、そういうシステムではありません。
死んだ人間の灰を植物が吸収すると、その植物に転生してしまうという…
おおらかというか、いいかげんなシステムです。
物質(元素?原子?)そのものに魂が宿っていて、物質が変化しても魂は残っているような感じです。
システム自体は非常に唯物論的なんですね。
アニミズムと科学をごっちゃにした、いかにも現代日本的な設定です。
面白い。
一見イロモノキャラクターの「珍獣ハンター寺本」は、
その設定を伝える為のワンステップとして利用されています。
非常に計算された構成ですね。
役者さんたちもそれぞれの役割をきちんと演じていたと思いますが、
ところどころに「ストーリーとは関係ないけど無理やり面白いことしてやろう!」という、
あざとさを感じる部分があり少し残念でした。