公演当日は、15時頃から私と照明スタッフの二人がフロンティアに集まり、ぼちぼちと準備を始めました。
照明と音響の打ち合わせが済んだ17時すぎにKさんが来て
、簡単な立ち位置の確認や冒頭の朗読の練習をします。
ちなみにKさんは、当日まで朗読の練習をほとんどさせてもらえませんでした。
限りなくぶっつけ本番に近い朗読だったワケです。
18時半にT氏が福岡から到着し、一回だけゲネプロ(照明・音響も含めた通し練習)をしたら、
開場時間の19時30分になってしまいました。
K 「すごく不安です」 そりゃそうですよね。
私 「そう?大丈夫だよ。私はすげえ安心してる」 根拠を言ってあげなよ。
決してヤセ我慢や無根拠で安心していたワケじゃないんです。
23日の二人の演技は、非常にスタンダードで、登場人物の心境の変化を的確につかんでいたんですね。
(登場人物のキャラクターは、私の予定と違っていたけれど)
…と言うことは、後はキャラクターをちょっと味付けするだけで完成するんです。
二人とも味付けを受け入れる技量はあると感じていたので、私は安心していました。
ギリギリ間に合ったと思っていたワケです。
仮にキャラクター造形が失敗していても、心境の変化は的確に表現できているので、
お客様には失敗がわかりません。
(逆に、キャラクター造形が成功していても心境の変化におかしな所があれば、観客は違和感を感じるハズです)
結果は実際にご覧になったお客様の判断にお任せしますが、私としては満足の行く出来栄えでした。
Kさんは自分の演技に不満が残ったようでしたが…。
塔に住む人の決戦当日はこのように過ぎて行ったのでした。
